工藤鍼灸院・院長のひとりごと2

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ナイスジャッジ

2023年02月21日 19時06分20秒 | サッカー馬鹿
今シーズン第1回目の「Jリーグジャッジリプレイ」を視聴しました。


冒頭で紹介された名古屋さんのユンカー選手のゴールがVARによりノーゴール判定に覆った事象なんですけど・・・確かに数ミリ出ているのかも知れませんが、これってここまで厳密にするべきなのでしょうか?


ユンカー選手の事象のように、肉眼では判断できないほど僅かなミリ単位のジャッジでゴールが取り消されてしまうのが、果たして競技の魅力を高めることになるのかどうかという疑問はどうしても拭えません。そもそもこういう微妙なシーンはこのルールの根底にある「ゴール前での待ち伏せ行為禁止」を厳密に解釈したもの。そのための基準が基本的には相手競技者の後方から2人目になるためそこがいわゆるオフサイドラインとなり、そこから数センチ、数ミリでも出ていればオフサイドの反則を取らざるを得ないというわけです。

まぁでもこの数ミリも、W杯の三笘選手のあの数ミリも、審判の主観ではなくファクト(事実)です。VARが採用されている以上、ミリ単位でオンかオフか、出ているか否かをジャッジされるのは仕方がないのかも知れません。見方を変えればVARによるナイスジャッジとも言えるんでしょうけどねぇ。



さて。



先日発生したトルコでの大地震により、元ガーナ代表のアツ選手の死亡が確認されたのがつい数日前。心より哀悼の意を表します。


アツ選手は亡くなる前日の試合で90分に劇的な決勝ゴールを決めていました。まさかこの数時間後にこんなことが起こるなんて。


19日に行われたエール・ディヴィジ(オランダリーグ)のアヤックスとスパルタ・ロッテルダムの試合において、ゴールを決めたアヤックスのガーナ代表クドゥス選手がユニフォームを脱ぎ、アンダーシャツに書かれた「R.I.P ATSU」のメッセージを出しました。
ユニフォームを脱ぐ行為はサッカー競技規則第12条『ファウルと不正行為』により禁止されており、第12条3.懲戒処置において「シャツを脱ぐ、シャツを頭に被る」行為は警告の対象になるとされていますが、この試合の主審はこの行為に対しイエローカードを出しませんでした。


過去には2010年W杯南アフリカ大会決勝でゴールを決めたイニエスタ選手がユニフォームを脱ぎ、アンダーシャツに書かれた親友のハルケ選手を追悼するメッセージを掲示してイエローカードを出されています。

友にささげた優勝ゴール:時事ドットコム

友にささげた優勝ゴール:時事ドットコム

 アンドレス・イニエスタ(バルセロナ) スペイン代表MF。1984年5月11日生まれ。170センチ、65キロ。 スペインの名門バルセロナ下部組織出身のテクニシャ...

時事ドットコム

 

その後も同様の事例がありました。3年前の2020年1月、フランスで行われたカップ戦において数日前に交通事故死したギャンガンのジュラン選手を追悼するメッセージを出すため、ゴールを決めた選手がユニフォームを脱ぎました。それに対しイエローカードが提示されたことに疑問の声が噴出しましたが、フランスサッカー連盟の規律委員会がこのジャッジを支持。当時様々な議論を巻き起こしたことがありました。


ユニフォームを脱ぐとイエローカードというルールには「あらかじめ演出されたパフォーマンスは、勧められず、時間をかけ過ぎてはならない」という一文もあります。そもそも時間の無駄な浪費を抑えること、挑発行為の防止、政治的・宗教的メッセージの介入防止などが目的なのです。
クドゥス選手のこの行為がノーカードだったのは「無駄な時間の浪費ではなかった」という主審の判断によるものでした。脱いだからカード、メッセージを出したからカードという杓子定規な解釈はせず、本来のルールの意図に沿った主審のナイスジャッジだったと思います。
コメント
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