看護師さんの患者さんに聞いたのですが、本日は『看護の日』なのだそうな。
ナイチンゲールの誕生日にちなんでの制定だそうで、今週1週間は看護週間でもあるんだって。
・・・へぇ~。
看護師。
看護師さん。
古い言い方をすれば看護婦さん。
「白衣の天使」看護婦さん。
その言い方もナイチンゲールに由来するらしいです。
とにかく看護婦さん。
私、高校3年生の頃に部活で足に大けがを負いまして、左足首を2度ほど手術をしております。
まぁそのおかげで高校3年生の秋の記憶は病室の事しか残っていないわけですが。
それでね、その時にお世話になった看護婦さんの事は今でも鮮明に記憶しておりますよ。
当時私の担当となったのは、数ヶ月前に看護学校を卒業したばかりという若い看護婦さんでございました。私は高校3年生ですから18歳。看護婦さんは21歳。年が近かったせいか、ずいぶんいろんなお話をした事を覚えております。
その看護婦さん、例えれば昔のトレンディードラマに出てくるようなキャピキャピした感じ(この言い方がすでに死語ですなぁ)のかわいらしい方でございました。かわいらしい方でしたが、まぁ私の奥さんを見て頂ければわかるように、そういう感じの女性が私の好みというわけではありません(笑)。特に異性だと意識するわけでもなく、残念ながらナイチンゲール症候群のような事は一切起こりませんで、ただただ彼女は退屈な入院生活のいい話し相手となってくれました。
やっとクルマの免許が取れたとか、あそこのお店のケーキがおいしいとか、今度どこそこへ旅行に行きたいとか。点滴やら注射やらされながら、そんな他愛もない話をしていたものでございます。
ところがその方、とにかくそそっかしい看護婦さんでしてね。
点滴はだいたい針が血管に刺さっておらず、毎回抗生物質が漏れまくり。
採血は何度やっても血管に針が刺さらず、1回の採血で左右の肘、左右の手の甲、合計4ヶ所から採血された事もございました。
「今日は何回やり直すの?」などと病室のみんなでからかったりしておりましたが、彼女は彼女で開き直っておりまして、「私も一生懸命がんばってるんだから、みんな私の実験台だと思って我慢してね☆」とキャピキャピしながら申しておりました(^O^;)
そういうところも彼女の魅力のひとつだったのでしょうけれど、多少の失敗は許されちゃうような得な性格の方でした(笑)。
まぁ経験が必要な職業ですからねぇ。私をはじめ入院患者は誰ひとりとして彼女を責めたりはせず、「早く一人前になりなよ」という温かい目で見守っておりました。
さて、そんなこんなでいよいよ私の2回目の手術当日がやって参りました。
準備万端整いまして、手術室へガラガラと連行されるわけですよ。私は1回目の全身麻酔時にかなり驚くような体験(麻酔の効きはじめと切れた瞬間の時間がつながるという不思議な感覚なんですよ)を致しましたもので、2回目はなぜか「麻酔に負けるものか」と張り切っておりましてね(^^;) 気合入れすぎてかなり緊張しておりました。
麻酔医の指示で右腕をにょっきりと差し出しまして、いざ麻酔の鍼が私の右手の甲に刺さった瞬間!!あの看護婦さんが手術室に入って来るのが見えましてねぇ。
薄れ行く意識の中で「それ私にはまだ無理です!」というかわいらしい声をはっきり聞いたのでございます(笑)。
おい、ちょっと待て。
「無理」?
冷静に考えてみましょうか。
あのそそっかしい彼女が自ら「無理だ」と申し出ている事が、自由を奪われた私の体を用いて行われようとしている。
これは怖い。
非常に怖い。
かなりホラーな体験ですよ、これは。
大丈夫なのかと思う間もなく意識が飛び、気がつけば手術は無事に終わっていたわけですが。
その事は何となく聞いちゃいけないような気がして本人にも聞けませんでしたが、何が無理だったのかが今でも大変気になっております。
ナイチンゲールの誕生日にちなんでの制定だそうで、今週1週間は看護週間でもあるんだって。
・・・へぇ~。
看護師。
看護師さん。
古い言い方をすれば看護婦さん。
「白衣の天使」看護婦さん。
その言い方もナイチンゲールに由来するらしいです。
とにかく看護婦さん。
私、高校3年生の頃に部活で足に大けがを負いまして、左足首を2度ほど手術をしております。
まぁそのおかげで高校3年生の秋の記憶は病室の事しか残っていないわけですが。
それでね、その時にお世話になった看護婦さんの事は今でも鮮明に記憶しておりますよ。
当時私の担当となったのは、数ヶ月前に看護学校を卒業したばかりという若い看護婦さんでございました。私は高校3年生ですから18歳。看護婦さんは21歳。年が近かったせいか、ずいぶんいろんなお話をした事を覚えております。
その看護婦さん、例えれば昔のトレンディードラマに出てくるようなキャピキャピした感じ(この言い方がすでに死語ですなぁ)のかわいらしい方でございました。かわいらしい方でしたが、まぁ私の奥さんを見て頂ければわかるように、そういう感じの女性が私の好みというわけではありません(笑)。特に異性だと意識するわけでもなく、残念ながらナイチンゲール症候群のような事は一切起こりませんで、ただただ彼女は退屈な入院生活のいい話し相手となってくれました。
やっとクルマの免許が取れたとか、あそこのお店のケーキがおいしいとか、今度どこそこへ旅行に行きたいとか。点滴やら注射やらされながら、そんな他愛もない話をしていたものでございます。
ところがその方、とにかくそそっかしい看護婦さんでしてね。
点滴はだいたい針が血管に刺さっておらず、毎回抗生物質が漏れまくり。
採血は何度やっても血管に針が刺さらず、1回の採血で左右の肘、左右の手の甲、合計4ヶ所から採血された事もございました。
「今日は何回やり直すの?」などと病室のみんなでからかったりしておりましたが、彼女は彼女で開き直っておりまして、「私も一生懸命がんばってるんだから、みんな私の実験台だと思って我慢してね☆」とキャピキャピしながら申しておりました(^O^;)
そういうところも彼女の魅力のひとつだったのでしょうけれど、多少の失敗は許されちゃうような得な性格の方でした(笑)。
まぁ経験が必要な職業ですからねぇ。私をはじめ入院患者は誰ひとりとして彼女を責めたりはせず、「早く一人前になりなよ」という温かい目で見守っておりました。
さて、そんなこんなでいよいよ私の2回目の手術当日がやって参りました。
準備万端整いまして、手術室へガラガラと連行されるわけですよ。私は1回目の全身麻酔時にかなり驚くような体験(麻酔の効きはじめと切れた瞬間の時間がつながるという不思議な感覚なんですよ)を致しましたもので、2回目はなぜか「麻酔に負けるものか」と張り切っておりましてね(^^;) 気合入れすぎてかなり緊張しておりました。
麻酔医の指示で右腕をにょっきりと差し出しまして、いざ麻酔の鍼が私の右手の甲に刺さった瞬間!!あの看護婦さんが手術室に入って来るのが見えましてねぇ。
薄れ行く意識の中で「それ私にはまだ無理です!」というかわいらしい声をはっきり聞いたのでございます(笑)。
おい、ちょっと待て。
「無理」?
冷静に考えてみましょうか。
あのそそっかしい彼女が自ら「無理だ」と申し出ている事が、自由を奪われた私の体を用いて行われようとしている。
これは怖い。
非常に怖い。
かなりホラーな体験ですよ、これは。
大丈夫なのかと思う間もなく意識が飛び、気がつけば手術は無事に終わっていたわけですが。
その事は何となく聞いちゃいけないような気がして本人にも聞けませんでしたが、何が無理だったのかが今でも大変気になっております。