きた産業のスローなブログ

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フランス出張レポート その①「パートナー企業訪問編」

2018年03月02日 18時36分31秒 | Weblog

2月初旬にフランスへ出張しました。「パートナー企業訪問」、「アルザスワイナリー視察」、「シャンパーニュメゾン視察」の3回にわけてレポートさせて頂きます。まずは、①「パートナー企業訪問編」です。

⚫1社目・・・Oeno Concept(エノコンセプト)
シャンパーニュ地区にある、「ジロパレット」のメーカー。ジロパレットとは、壜内二次発酵方式における「ルミアージュ(滓下げ)」を自動制御で行う機械です。



工場外観。工場地帯に立地していて、面積は相当大きい。



パーツを外部調達して溶接・組み立てだけを行うメーカーもありますが、エノコンセプトは機械本体やボックスの全てを自社で製造しています。



制御盤の電気制御回路も自社で作っています。



近年は、小さいボックスや、機構を改良してコンパクトにしたボックス(フォークリフトで下からすくうのではなく、ツメでひっかけて運ぶタイプ)の需要が多いようです。少量生産やスペースの限られたワイナリーへも対応します。



今やピュピトルによる手作業で出荷されるシャンパンはごく僅かで、シャンパン全生産量の99%はジロパレットでルミアージュされたものです。エノコンセプトは業界のスタンダードで、大手だけでなく小規模なシャンパーニュメゾンにも多く採用されています。後発メーカーもありますが、ジロパレット導入の際には、圧倒的な信頼と実績を誇るエノコンセプト社製を推奨させて頂きます。


⚫2社目・・・TDD
シャンパーニュ地区にある、壜内二次発酵スパークリング向け機械のメーカー。「デコルジュマン(滓抜き)」、「ドサージュ(リキュール添加)」、「シャンパンコルク打栓」、「ワイヤー装着」などの機械を得意としています。



半自動デコルジュマン機「DDV」の説明をうけているところ。最近はワイナリー様だけでなく、日本酒メーカー様からも引き合いを頂いております。



センサーで王冠・滓を飛ばしてから、4本のノズルにより「吸い出し→ドサージュ→充填・入味調整➝最終入味調整」をスムーズに行います。



こちらはデコルジュマン専用機「DLV 1」。手作業での滓抜きは、冷たくて、力やコツも必要で、非常に負荷がかかります。「DLV 1」は、滓抜きと親指機能(通りを飛ばした後にびん口をふさぐ機能)を、自動で行ってくれる優れもの。ドサージュ機能はありませんが、シンプル・コンパクトゆえに価格も抑えています。ご興味があるお客様はご照会ください。



⚫3社目・・・CHAMPAGEL(シャンパジェル)
シャンパーニュ地区にある「ネックフリーザー」のメーカー。シャンパーニュメゾンで圧倒的な実績があり、ネックフリーザーにおける業界スタンダードです。なお、シャンパン壜を積み上げる専用の「ロボット」も製造しています。



ネックフリーザーといえば丸い形状のものを思い浮かべるかもしれませんが、シャンパジェルではこのようなコンベア式が主力。これは1時間で3,000本の処理能力のもの。



日本ではそれほどの能力を必要としないので、このような丸型を販売しております。なお、小型機はイタリアのPESCE(ペシェ)を販売。ペシェについては、昨年のブログ「イタリアのパートナー企業訪問 その②」で紹介しています。



フランス出張レポート その②「アルザスワイナリー視察編」に続きます。



東京営業部 喜多郁森


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