きた産業のスローなブログ

会社のトピックスや出来事を、「スロー」に記録・発信するブログ。文章は、当社の各部門のスタッフが書きます。

イタリアのパートナー企業訪問 その②

2017年07月25日 15時08分55秒 | Weblog

前回に続いて、6月に訪問したイタリアのパートナー企業をご紹介します。


●4社目・・・MORI LUIGI(モーリルイージ、以下モーリ社)
所在地はフィレンツェの南、20Kmくらい。モーリ社の強みは、ワインづくりに必要な機器を殆ど取り揃えていること。また、価格競争力も魅力です。当社は、バスケットプレス、フィラー、フィルターなどを輸入しています。左から弊社渡邊、Luigi Mori社長、私(喜多郁森)です。



新製品の自動選果テーブル“Rolly”をご紹介します。手間と奥でローラーシャフトの大きさが異なる仕組みで、うまく良品の葡萄のみを下に落とし、不良果実や混入梗はコンベアに残って外に排出します。手作業を大幅に削減しながら正確に選果ができるとのこと。



●5社目・・・Officine Pesce(ペシェ)
所在地はミラノの南西、100Kmくらい。モーリと同じく、ワインづくりに必要な機器一式を概ね揃えているほか、壜内二次発酵スパークリングの機器(「ネックフリーザー」、「ワイヤーフッダー」、「シャンパンキャップフォイラー」等)も取り揃えています。ペシェの機器は日本酒の壜内二次発酵スパークリングにも採用いただいています。これはペシェの皆さんとの記念スナップ。



当社が発注しているワイン充填機を確認し、説明を受けているところ。リンサー+フィラー+コルカーの一体機ですが、各ステーション間は手で移動させる半自動の充填機です。



●6社目・・・Robino & Galandrino(ロビーノ&ガランドリーノ、以下R&G)
所在地はミラノの南西、100Kmくらい。キャップシューラー、ワイヤーフッダー、コルカーの業界最大手です。シャンパーニュの9割のワイナリーと取引をしており、写真のような大型の機械が中心。パーツは外部調達をせずに、ほぼ自社で製造。電子回路の組み立ても自社で行っています。生産体制と品質には自信を持っていることを随所で実感しました。品質と能力重視のスパークリングのラインをお考えのお客様には、R&G社を推奨いたします。



●7社目・・・Clean Pack(クリーンパック)
所在地はミラノの東、100Kmくらい。ロータリーのフィラー、キャッパー・コルカー、リンサーなどを製作しています。R&Gと異なり、クリーンパックでは状況に応じて外部調達パーツを使用する方針。コストダウンを図るだけでなく、イタリアにはキャッパー、コルカー、リンサー、などそれぞれに強いサプライヤーが存在するので、機械全体としての品質向上にも貢献しています。
ワイナリーだけでなくクラフトブルワリーにも実績があります。価格競争力がありますので、予算を抑えながらロータリー充填ラインの更新を検討されているワイナリー様・クラフトブルワリー様に最適です。





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今回のイタリア出張では、パートナー企業にはそれぞれ強みや特徴があること、そしてどの企業も自社の機械やブランドに自信があることがわかりました。イタリアをはじめ海外のパートナー企業との関係をますます強固なものにして、国内のお客様へ最適な輸入機器をご案内していきたいと思います。



東京営業部 喜多郁森


イタリアのパートナー企業訪問 その①

2017年07月11日 10時35分29秒 | Weblog

お客様からご注文を頂いている輸入機械について、出荷前確認や打合せにいく渡邊に同行して、6月にイタリアのメーカーに行ってきました。訪問したパートナー企業について、2回に分けてご紹介いたします。


●1社目・・・Cadalpe(カダルペ)
所在地はベネチアの北、50Kmくらい。当社ではタンクやフィルターなどを輸入しています。その品質には定評があり、世界中のワイナリーで実績があります。



タンクメーカーといえども、コストダウンのためにステンレスパーツを外注して溶接やアッセンブルだけ行う会社もあるけれど、カダルペはすべて自社で製造。これは、渡邊(左)が日本に出荷するタンクの品質確認をしているところ。



カダルペは、プレート、DE、バキュームなど各種のフィルターにも強みがあります。これはクロスフローフィルター。日本でクロスフローといえはポール社が有名ですが、ヨーロッパではカダルぺや、後述のディエメのなど数社がそれぞれ独特の設計を競っています。クロスフローにご興味があるワイナリー様、お気軽にご照会ください。



これは、担当のCarla女史と、私、喜多郁森。Carlaはつい先日、日本にやってきて何社かの得意先を回らせていただいたので、ご存知の方もいると思います。



●2社目・・・Ragazzini(ラガッツィーニ)
所在地はボローニャの南東、30Kmくらい。ラガッツィーニといえば、かつては「ピストンポンプ」でしたが、いまや「チューブポンプ」の代名詞。チューブポンプは「いかにストレスをかけずに、ゆっくりブドウやワインを運ぶか」に重きをおいたポンプです。写真の白いローラーがゆっくり回って、ぐりぐりとチューブを押しつけることで、チューブ内部のワインを運びます。



左から、社長のAlberto、次男のUmberto、そして私。ラガッツィーニは従業員25名程の小さな会社ですが、世界中のワイナリーへ製品を出荷しています。世界の有名シャトーの多くが、ラガッツィーニを指名しています。日本でも、高品質ワインをめざす多くのワイナリー様でご採用いただいています。



●3社目・・・DIEMME(ディエメ)
所在地はラガツィーニの北、10Kmくらい。メンブランプレス、除梗破砕機、選果システムなどを輸入しています。工場は体育館のように巨大。我々の訪問を歓迎して、日本の国旗を揚げてくださいました!(無風のためわかりにくいですが、右から2番目)



ワイナリー関連の機器においては、世界有数のメーカー。工場には、世界中への出荷を待っているプレス機が多数ありました。北半球のお客様には、収穫シーズン前の夏から順次出荷されます。



日本では見慣れないプレス機(古い連続プレス)がありました。30~40年位使った機械を引き上げて整備をし、色を塗りなおして再納入するそうです。機械を大切にし、このような細やかなサービスも行う企業精神が素晴らしいと感じます。



ディエメの新製品の一つ、“Open Grape”をご紹介します。左右のローラーが違うスピードで回転することで、種子をつぶすことなく果皮を剥くことができ、良好な破砕品質を得ることができます。単純だけれど、今までにない発想。除梗破砕機の更新をお考えのワイナリー様、ぜひ、ご検討ください。





「イタリアのパートナー企業訪問 その②」に続きます。



東京営業部 喜多郁森