きた産業のスローなブログ

会社のトピックスや出来事を、「スロー」に記録・発信するブログ。文章は、当社の各部門のスタッフが書きます。

イタリア・ワイン醸造所訪問記2015:その2

2015年11月30日 10時53分14秒 | Weblog

前回に続き、ワイン醸造所訪問記です。


〈ポデーレ・ロッケ・ディ・マンツォーニ〉
1970年代にレストランを経営していたバレンティーノ・ミリオリーニ氏がバローロに畑を購入し起こしたワイナリー。バローロ地区では珍しく、壜内二次発酵方式のスプマンテも製造しています。傾斜をいかしたレイアウトで、プールが見えますが、、、



そのプールの真下の地下がワインセラー。断熱効果が有り、ワインの熟成にとても良いそう。



地下には神殿のような場所もあり、宗教的な雰囲気ですが、これはワインの貯蔵庫。



タマゴ型コンクリートタンクの導入など、積極的に新技術を取り入れている模様。タマゴ型タンク(通称「コンクリートエッグ」)は、適度な酸素供給と、自然にワインが対流することで良いワインが出来るそうです。日本のワイナリーのみなさま、一度購入してみませんか?



〈エリオ・アルターレ〉
4年前に訪問した時にお世話になった、日本人のTESUさん(一番手前)は、いまやオーナーのエリオ・アルターレ氏に次ぐ、ワインメーカー。畑の色がレインボーのように変わっているのはブドウの品種が違うためだそうです。



モダンバローロで有名なワイナリーで、自動回転式タンクの活用や、小樽熟成を行っています。年間7~8万本程度の生産量。「10年20年寝かせても良いが、今すぐ飲んでも美味しい」というコンセプトでワイン造り行っているとのこと。



バローロのあるピエモンテ州の赤ワインは、一般的にブドウ品種によって価格帯が別れており、一番低価格な赤ワインはドルチェット、その次はバルベーラ、そしてネッビオーロとなっています。長期熟成に向くワイン(ブドウ)ほど価格は高く、木樽熟成の有無や期間なども影響します。



〈フランチェスコ・リナルディ〉
創業は1870年とバローロ地区ではもっとも古いワイナリーの一つ。家族経営で、伝統的な大樽熟成でワインを造っています。建物の壁やレンガは、何度も増築、修理を行った思われる後があり、歴史を感じます。



あまり見ることのない、円筒型のコンクリートタンク。かなり長く使用している模様。



古いワイナリーのため、傾斜や地下を利用した重力式のレイアウトではありませんが、Ragazzini社のチューブポンプを利用し、ブドウにやさしい方法で搬送しています。



バローロ地区でカンヌビとブルテーナと呼ばれる優良区画の畑を持っています。大樽長期熟成を経て出荷されるワインは、タンニンはしっかり、酸もしっかりと、典型的な長期熟成型ワインの味わいでした。



- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


バローロから近いアルバという町はトリュフの名産地。ちょうど「トリュフ祭り」の最中で、レストランでは高価な「トリュフのパスタ」を食べている人が多い。お菓子のショーケースのような感じでトリュフを販売している店もありました。黒トリュフ(写真奥)より白トリュフ(写真手前)の方が高価で、500円玉くらいの大きさの白トリュフで約100ユーロ~と非常に高価(大きい物ほど高い)。収穫して2、3日しか日持ちしないので、日本では新鮮な物は手に入りづらいそうです。



最後に今回の参加者全員のスナップ写真。ポデーレ・ロッケ・ディ・マンツォーニのライオン像の前にて。




東京営業部 今井孝

 


イタリア・ワイン醸造所訪問記2015:その1

2015年11月18日 16時54分25秒 | Weblog

2年に1度イタリア・ミラノで開催をされる、SIMEIワイン醸造機器展に合わせ、ピエモンテ州のメインに、いくつかのワイナリーを回ってきましたのでご紹介します。



〈テヌータ・マッツオリーノ〉
ミラノから南へ約1時間。地理の時間に習ったイタリアで一番長いポー川を超え、丘陵地が見え始めたあたりにワイナリーは有ります。ピノ・ネロの赤ワイン、壜内2次発酵のスプマンテが有名なワイナリーです。会社のロゴは、二羽のニワトリが向かい合った状態で、ニワトリ好きのオーナーが、遠目で見ると人が両手を開き、お客様いらっしゃいと見えるようにデザインをしたそうです。



四角型のタンクは赤ワイン用。丸型タンクより果帽が広がるため、色素やタンニンの抽出が効率良く出来るそうです。タンクの上には移動式のパンチダウン棒が取り付けられており、エアシリンダーで上下します。



ロゼのスプマンテを貯蔵しているところ。最低24ヶ月の貯蔵期間。近年数量が増えてきたため、ジロパレットを導入。滓下げ作業は2ヶ月かかった手作業から、3日で終わるようになり楽になったそう。こちらの醸造所では約20万本のスプマンテを貯蔵。



今回ご一緒した、左から十勝ワインの尾原さん、ふらのワインの長谷川さん。右はワイナリーを案内してくれたワインメーカーのGUIEU氏。試飲したスパークリングは、辛口ですが口当たりが良く、適度な余韻もありとても美味しかった。



〈ジュゼッペ・コルテーゼ〉
ピエモンテ州の銘醸地バルバレスコ村に移動。美味しいワインは良いブドウから、良いブドウは日当たりや地質の良い畑から取れる。というのは当たり前ですが、このワイナリーはラバヤと呼ばれる優良区画の畑を持っており、ネッビオーロから造るバルバレスコ ラバヤの名前で売り出されるワインは非常に評価が高いそうです。南西向き(だとおもう)に適度な傾斜がついた畑。



家族経営のワイナリーといった感じで、住宅とワイナリーが一緒になった建物の地下に、醸造所が有ります。醸造方法は以前訪れたモンタルチーノのような伝統的な大樽熟成がメイン。特に最新の機械や技術を使用している感じはありませんでした。



フラッグシップのバルバレスコ ラバヤ レゼルバは大樽で40ヶ月さらに瓶内熟成を経て、7年後にリリースされるそうです。20年、30年の熟成に耐えられるそうですが、試飲をした最新2007年は、タンニンはしっかりありますが、今飲んでも十分美味しい。



〈ラ・スピネッタ〉
サイのマークが印象的。創業は1977年と新しいですが、オーナーが大規模な投資をして建てたワイナリー。各種ワインの評価も高く、勢いを感じるワイナリーです。大型プレス機や、温度調節機能付き自動回転かもしタンク(日本に多いタンク自体が回るタイプではなく、タンク内に回転する攪拌翼があるタイプ)も多く並んでおり、一度に多くのブドウを受け入れ処理をしていることが分かります。



樽の貯蔵庫も広く立派です。大樽にも発酵温度を調整するための冷水(または温水)チューブが入っており、伝統と最新科学をミックスさせています。このワイナリーには日本人スタッフが働いており、日本への輸出も積極的。





壜詰め工場は、完全自動とまでは行きませんが、年間100万本程度は製造していそうな工場です。見学の後、試飲をしたワインは、赤の色調は濃いわりには、タンニンは穏やかで飲みやすく、モダンな印象を受けました。




(イタリア・ワイン訪問記録その2へ続く)
東京営業部 今井孝


「一都三県・蔵元との交流会」@東京の靖国会館

2015年11月13日 12時35分04秒 | Weblog

11月7日土曜日、靖国神社内の靖国会館で開催された「一都三県・蔵元との交流会」(東京・神奈川・千葉・山梨)に東京営業部の工藤と私(橋本)が参加しました。一昨年までは銀座で行われていましたが、昨年から靖国神社に変わりました。



会場内は約600名の参加者で賑わっており、美味しいお酒を思い思いに楽しまれていました。年々、女性グループの参加者が目立つように感じ、日本酒の新たな飲み手が増えたことを嬉しく思います。吟醸酒が人気でどの蔵元も品切れ状態になっていました。



神奈川県の黄金井酒造、黄金井社長とスタッフの皆さん。右端が私、橋本です。



こちらは山梨県の蔵元。5社が参加されていました。



東京都の田村酒造場様です。写真右は工藤。



会場前の販売コーナーでは自宅でも引き続き旨い酒を、と買い求めている参加者の姿も多く見られました。



来年も「一都三県・蔵元交流会」を楽しみにしております。各蔵元の皆様、ありがとうございました。



東京営業部 橋本訓一


「大分の地酒と本格焼酎を楽しむ会in大阪」

2015年11月05日 09時00分01秒 | Weblog

別府温泉、由布院温泉、筋湯温泉など、大分は日本一温泉の多い県として有名です。最近では、温泉でシンクロナイズド・スイミングをしているCMがネット上で話題となっています。



10月27日火曜日、「第4回大分の地酒と本格焼酎を楽しむ会」に参加しました。場所は、シェラトン都ホテル大阪。昨年までは東京の椿山荘で行われており、大阪での開催は初めてとのこと。約350人が会を楽しみました。



主催者は大分県酒造組合。二階堂雅士会長(麦焼酎「吉四六」の二階堂酒造の社長)の挨拶でスタートしました。





会場壁際には23社の蔵元のブースが並び、お酒をついでもらいます。会場中央には大分県産の食材を使ったお酒に合う料理が並びます。



こちらは「一斗壜」(18リットル壜)を置いている蔵元。特に目を引きました。



会の後半では抽選があり、当選者にはお酒がプレゼントされます。



大分県は本格焼酎主体と思われがちですが、かつては麦焼酎の蔵元が5社、清酒の蔵元が32社で、九州では珍しく清酒が多い県でした。大分は昔から瀬戸内海航路で関西とは深いつながりがあります。これを機に、関西でも大分のお酒が大いに飲まれることを希望します。


大阪営業部 岩山 孝