きた産業のスローなブログ

会社のトピックスや出来事を、「スロー」に記録・発信するブログ。文章は、当社の各部門のスタッフが書きます。

ASEV 日本ブドウ・ワイン学会@大分

2012年11月19日 10時18分43秒 | Weblog

11月17日、日本ブドウ・ワイン学会の年次大会が開催されました。場所は大分市街中心部のレンブラントホテル(旧、東洋ホテル)、九州で開催されるのは初めてです。きた産業は学会の産業会員として毎年出展しており、今年も醸造機械のカタログ、ワイン栓やワイン壜などを展示させていただきました。出展担当は喜多、肥留川、今井。当社のブースにお立ち寄りいただいた方々のスナップ写真をご紹介します。



丹波ワインの末田さん、山梨大学の柳田先生。



大分大会実行委員長で三和酒類の和田社長と、安心院葡萄酒工房の鈴木さん、古屋さん。



山梨大学の久本先生と乙黒先生。



巨峰ワインの焼山さん、川島さん。



久住ワインの中澤さん。



神戸大学の伊庭先生。



カリフォルニアからやってきた、酵母のラルマン社のスペイさん。変わった名前ですがドイツ系とのこと。



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そのスペイさんは、大会前日(11月16日)にMLF(マロラクティック醗酵)に関する講演をされました。通訳は佐藤先生。「コ・イノキュレーション」(アルコール発酵終了後にMLFをするのではなく、アルコール醗酵と同時進行でMLFを行うこと)のメリットを説かれていました。「実際にアメリカでどのくらいのワインメーカーがやってるの?」と尋ねたところ、「まだ15%くらいかなあ、でも増加基調」との返事。



スペイさんのあと、私(喜多)も講演。題目は「シャンパーニュ―壜内二次醗酵スパークリングワインの製造設備と醸造工程」。



これは私の発表のスライドの一枚。1993年から2011年までの日本のシャンパンの輸入量の推移。リーマンショックで大きく落ち込みましたが、その後回復基調にあり、2012年は過去最高だった2007年を越えるかもしれません。



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最後に学会発表自体の写真もご紹介します。今年は午前に「ポスターセッション」がありました。余談ながら、、、日本の学会はきちんとスーツにネクタイを締めておられる方が多いのに、いつも感心します。



そして午後が「オーラル(口頭発表)セッション」。発表スライドの写真は撮らないようにとの注意があったので、これは発表終了後、の写真。「大会発表賞」の表彰を受けられるメルシャンの小林さん。「3MH(柑橘系アロマ)前駆体には1日のうちでも増減があり、昼より夜の方が多い。これはナイトハーベストの有効性の科学的根拠といえる。」というご発表でした。



小林さんの発表では、「水分ストレスだけでなく、温度、振動、紫外線など、様々なストレスが前駆物質を増加させる」という部分が印象にのこりました。ブドウだけでなく、たぶん酵母やバクテリア、そして昆虫や哺乳類も、ストレスは何らかの良性物質の分泌に結びつくのではないかなあ、と連想しました。人間も、適度なストレスがあったほうが頭の働きや体の働きを活性化するように思いますね。(ストレス過多は困りますが。)



喜多常夫(代表取締役)