きた産業のスローなブログ

会社のトピックスや出来事を、「スロー」に記録・発信するブログ。文章は、当社の各部門のスタッフが書きます。

dancyu 3月号の「World Sakeを飲んでみた」

2020年02月17日 02時17分00秒 | Weblog

dancyu誌は10万部以上の発行部数のある、人気の食の雑誌。毎年この時期に企画される日本酒特集は、楽しみに読まれる方も多いと思います。



2020年3月号の日本酒特集の「World Sakeを飲んでみた」という記事に、恥ずかしながら、私、喜多が登場(写真右端)。ゴントナーさん、松崎さん、そしてフリーアナウンサーの宇賀なつみさんと、1月某日の日曜日、東京のdancyu編集部に集合。準備されていた40以上の海外のSakeを順次試飲して、4人がそれぞれ感想を述べたり、コメントを書いたりする形式でした。



私の推薦として紹介されたアメリカの「月桂冠・HAIKU」。栗山さん(月桂冠の元副社長、俳句がお好きだった)から、「アメリカでハイクちゅう酒が出たんや」と聞かされて以来、CAに行くたびに飲みます。(300mlびんもあるのでレストランで頼みやすい。) 10年前、5年前、3年前と比べて、味わいがだんだん洗練され、直近の製品は特に良い。日本的になった印象です。



こちらは、スペインのセーダ・リキーダ(和名「絹の雫」)の「凄い」。作り手(杜氏)のスペイン人のカンピンスさんは、佐渡、愛媛、灘の3つの蔵元で日本酒造りを学んだという熱心な方。名前のとおり、凄くよくできています。原料米は地元のスペインのお米。1.5リットルで飲みごたえあり。なお、「凄い」は当社が運営するネット酒屋「エピキュリアン」でお買い求めいただけます。https://sakaya-epicurean.com/



これは世界酒蔵マップ。英・仏・スペインやニュージーランド、チリにSake醸造所ができる時代が来たとは、感慨深い。今後、さらに世界中に増えると思います。



さて、dancyu誌の他の記事から2つ紹介。これは読者(「dancyu食いしん坊倶楽部」のメンバー490名)へのアンケート。好きな銘柄ランキングが、「1位新政、2位十四代、3位黒龍、4位而今、5位田酒、6位八海山、、、」。 dancyu読者が日本酒に詳しいのに驚きました。小さく2002年と2007年のランキングも併記されていて、その変化も興味深い。




こちらは、『正暦寺と「風の森」』という、菩提酛の記事。「風の森」の油長酒造さんの話がとても興味深い。(油長酒造さんはじめ、dancyu誌に登場する多くの蔵元にお取引、ご高配いただいていています。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます。) なお、正暦寺(「日本清酒発祥之地」の石碑あり)に続く一本道の、最後の信号交差点(車で5分手前)に、きた産業・奈良工場があります。正暦寺においでの時は、お立ち寄りください。(余談ながら、「菩提酛は、大正時代まで茨城県や九州で造られていた」、とどこかで読んだことがあります。どこの蔵元が造っていたのか、、、)




代表取締役 喜多常夫


北イタリアのワイン醸造所訪問記、その2

2020年02月02日 15時15分36秒 | Weblog

シャンパーニュ大手を凌駕する規模、ベルルッキ
その1ではピエモンテ州でしたが、その2ではミラノの東のヴェネト州のワイン醸造所を訪問しました。


その4:ベルターニ Bertani
ヴェローナ(ベネチアに次ぐ、ヴェネト州の都市)を代表するワイン銘柄。実際には、ヴェローナの北、クイント・ディ・ヴァルパンテナ村にある。1857年創業。写真の通り、規模は大きい。



アマローネというワインで有名。収穫したブドウを数か月陰干しにして水分を蒸発させる。これは、見学者用のディスプレー。



醗酵はコンクリートタンク。年代物と思われますが、とてもきれいに整備されています。



コンクリートタンクの中を撮影。ガラスタイル貼り。



大樽。Garbellottoというイタリアの会社のもので、鏡部分を凹面に仕上げるのが特徴。



充填機はBertolaso。リンサー、フィラー、コルカ―、キャッパーのモノブロック機。



5種類を試飲。どれもパワフルで余韻のある味わいでした。



コルク栓を拝見。天然コルクはとても品質がよさそう。DIAM 5も使用。



その5:ジーニ Gini
白ワインで世界的に有名なソアヴェ地区でも3大ソアヴェの一つに数えられる老舗。半地下のカンティーナに入っていくと、ピュピトルが並ぶ奥に、プレスがある。



Vaslin-Bucherのプレスが2台並ぶ。ちょうど、掃除中。ブドウは上(地上)から落とす方式。



地上側。収穫したブドウをこのビンに投入。中央の2本の羽根つきシャフトが回って、下にブドウを落とす仕組み。



これは、回転かもしタンク。



その中の回転パドル。



スパークリングも結構多く造っているそう。これは二次醗酵中の滓の様子。量は多めのように思った。



二次醗酵中の圧力を見ると、7barから8bar。結構高い目。



その6:ポッジョ・デッレ・グラツィエ Poggio delle Grazie
ガルダ湖の南側で2014年に創業された若い醸造所。元々ブドウ農家だったStefanoとMassimoの兄弟がワイン醸造に乗り出した。醸造所の前にはブドウ畑が広がる。



プレス機はここもBucher。手前にある大型のコンテナでブドウを収穫している模様。



醸造所内はシンプルな構造。比較的大型のタンクが整然と並ぶ。



亜硫酸を極力使用しない方針のためか、どのワインも非常に口当たりがよく、ブドウの個性が良く分かりました。



お父さんが切っているサラミ。これが絶品だったので、特に記録しておきます。



その7:グイード・ベルルッキ Guido Berlucchi
フランチャコルタ最大手の作り手で、シャンパーニュの製法をベースにしたフランチャコルタのスプマンテを生み出した元祖。1961年にびん内2次発酵スパークリングワインを始めた。自社と契約農家あわせて500haの畑で有機栽培を行っている。ホテルのような外観の醸造所。写真では見づらいですが、一番奥の旗は我々を歓迎する日の丸でした。



凄い数のジロパレット。30基が5列、すなわち150基!エノコンセプト社のもの。



地下セラーではジロパレットのBOXの状態でワインを保管。シャンパーニュの大手を凌駕するような製造規模に驚きました。びん内での熟成期間は長いもので7~10年。



ネックフリーザーはChampagel。プールのように巨大。ロボットアームで壜を取り出すところ。



ボトリングラインは時間5000本。デゴルジュマンドサージュ機はPerrier、コルク&ワイヤリング機はRobino & Galandrino。



試飲したノンドサージュの61ナチュールは、辛口に仕上げたスタイル、切れがありとても美味しい。最近シャンパーニュでもノンドサージュと表記されたワインが増えている気がします。



ワイン担当 今井孝