きた産業のスローなブログ

会社のトピックスや出来事を、「スロー」に記録・発信するブログ。文章は、当社の各部門のスタッフが書きます。

全国地ビール醸造者協議会@新宿の24階

2012年04月24日 13時22分59秒 | Weblog

59社の加盟する全国地ビール醸造者協議会(JBA)の第14回通常総会が、4月20日にありました。場所は、新宿の超高層ビル(丹下健三さんの設計)の24階。窓からは東京都庁庁舎(同じく、丹下健三設計)が見える、すばらしい景色。



当社はJBA発足当初に賛助会員だったのですが、この数年間は退会していました。しかしこのたび再度、参加させていただくことになり総会に出席しました。


挨拶される会長の黄金井さん(「さがみビール」黄金井酒造)。議長席に座っておられるのは副会長のおひとり、田村さん(「大山Gビール」久米桜麦酒)。JBAにより多くの方が参加しやすくするために、発泡酒免許のみの方は会費を安くすることなどが決議されました。



さて、これは私。「ビール業界・酒類業界の動向+ビール以外の小規模醸造所の動向」というタイトルで業界のお話をしました。



スクリーンは、地ビール解禁の1995年から昨年2011年までの17年間の醸造所数の推移のグラフ。ピーク時には300か所程度ありましたが、現在は200か所位です。(因みに、アメリカのクラフトビール醸造所の数は2011年現在、1,983か所だそうです。)



こちらは、2011年のダボス会議のジャパンナイトで地ビールが使われた状況を説明される、総理大臣官邸国際広報室の藤原さん。タイトルは「日本ブランドの海外展開・強化のための政府の取り組み」。写真では見にくいですが、総理の記者会見の演台でよく見る「桐」のご紋がパワーポイントにさりげなく使われていて、官邸の威厳を感じました。



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総会は無事終了。その後の懇親会は、各社のビール持ちより。皆さん熱心にテースティングされて、さながら利き酒会の様相。これだけの種類の地ビールを飲みながら情報交換ができるのも、JBAの大きな魅力です。(懇親会だけ来る会員もおられました。)





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なお、同じ日、北海道でも道内の地ビールの皆さんが集まる、ビール研究会がありました。こちらでは、当社の渡邊が「ビール充填とO2、N2」というタイトルでお話しをさせていただきました。講演の写真がないので、式次第ブックレットの写真を紹介しておきます。



地ビールは、一時の低迷を脱して、元気なところが増えているように感じます。また、新たに、地ビール・地発泡酒に取り組まれるところも、今年は多いようです。ビール文化の発展と多様化に乾杯!


代表取締役 喜多常夫


■▼新製品紹介■▼ 2012年4月 

2012年04月11日 14時33分22秒 | Weblog

「パッケージ資材をご採用いただいた新製品」(きた産業からキャップ、びん、ラベルなどをご採用いただいた新製品)、または、「設備をご採用いただいた新製品」(きた産業から納入させていただいた充填設備や製造設備による新製品)をご紹介します。


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●福島県 「ななくさナノブルワリー」様
●「ゆず」&「柿」 330ml
●発泡酒
●びん、王冠、ラベルをご採用いただきました。



●新潟県 「麒麟山酒造株式会社」様
●「麒麟山 会社設立40周年記念 大吟醸梅酒」 720ml
●リキュール
●びん、キャップ、キャップシールをご採用いただきました。



●青森県 「桃川株式会社」様
●「桃川15年古酒」 200ml
●清酒
●びん、キャップ、カートンをご採用いただきました。



●群馬県 「大利根酒造株式会社」様
●「大吟醸十年古酒」 100ml
●清酒
●びんをご採用いただきました。



●岩手県 「株式会社あさ開」様、「有限会社月の輪酒造店」様、「株式会社南部美人」様
●「ハナサケニッポン花見酒」180ml×3缶セット
●清酒
●アルミ缶をご採用いただきました。



●宮崎県 「雲海酒造株式会社」様
●「スパークリングワイン デラウェア」 300ml
●果実酒
●びん、キャップ、ラベル、キャップシールをご採用いただきました。また、充填設備も納入させていただきました。




●高知県 「菊水酒造株式会社」様
●「Vivid」 250ml
●発泡リキュール
●ガラス壜をご採用頂きました。



●長崎県 「壱岐の蔵酒造株式会社」様
●「なでしこ」 720ml
●麦焼酎
●ガラス壜をご採用頂きました。



●兵庫県 「辰馬本家酒造株式会社」様
●「白鹿おづ」 500ml
●清酒
●キャップをご採用頂きました。


●兵庫県 「小西酒造株式会社」様
●「KONISHI にゅーはーふ」 250ml
●リキュール(微発泡)
●ガラス壜、シュリンクラベルをご採用頂きました。



●島根県 「株式会社島根ワイナリー」様 
●「唐辛子ワイン」 500ml
●果実酒
●ガラス壜をご採用頂きました。



東京営業部+大阪営業部

 


ミルウォーキーに小型缶詰機「ビアラディックス」納入!

2012年04月09日 14時48分43秒 | Weblog

アメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーにあるアメリカを代表するビール醸造会社、ミラー・クアーズ社から、同社のパイロットプラント用に小型缶詰機・ビアラディックスをご発注いただき、このたび現地にて検収試運転を実施いたしました。


ミラーは創業1855年、アメリカを代表するビール会社。2008年に、同じくアメリカを代表するビール会社・Coorsとアメリカ国内でのオペレーションに関して一体化、現在はMillerCoorsという社名です。



昨年12月に機械本体は現地納入のうえ試運転立会を実施しましたが、今回は本格的な使用開始を前にファインチューニングを行うべく、ルーツ機械研究所の角谷・三山と私の3名で渡米。


札幌市とほぼ同じ緯度にあるミルウォーキー、前回訪問した12月はとても寒く、昼間でも外に出るのが厳しい気候でしたが、今回はすでに春の訪れが感じられ、桜もちらほらと咲いていました。これが、パイロットプラントのパッケージング室の一角に当社の缶充填機・ビアラディックス。



今回機械を納入したのは、歴史あるミラーブルーイングの広大な敷地内にあるパイロットプラント(「ミラーヴァレーブルワリー」と呼ばれています)で、小規模ながら仕込みからパッケージングまで研究開発目的に本格的なビール製造ができる設備が揃っています。びん詰機についてはロータリー式自動充填機がすでにあったのですが、アルミ缶については本格的な充填をできる設備がなく、当社のビアラディックスをご採用いただくことになった次第です。


試運転はともかく、英語での操作説明が大変です・・・。



ビールの缶詰めでは、充填量の安定はもちろんですが、缶内への酸素の取り込みをいかに少なくするかが非常に重要。ガラスびんと比べると、充填前の容器内の酸素排除が難しく、また容器の口が広く充填後に蓋をするまでビールが外気に触れやすいので、酸素取り込み量を低く抑えるためには独特のノウハウが必要となります。今回の検収試運転では、缶内の酸素量の増加を50ppb(50ppmではなく、50ppb)程度に抑えることが求められ、いつも以上に慎重なセッティングが必要となりました。


DO(溶存酸素)、炭酸ガスボリューム等を測定し、充填したサンプル缶内の酸素量が適正な範囲内にあるかを厳しくチェック。



いつになく厳しい条件に苦労いたしましたが、何とか無事要求基準をクリア、検収完了と相成りました。受注から1年半に及んだ今回のプロジェクトを完遂することができて感無量であった一方で、ナイスガイ揃いのミラー社スタッフとのお別れに一抹の寂しさも感じました。


仕事が終わって、メインの醸造棟を背景に醸造クルーと記念撮影。



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ミルウォーキーといえばBrew Cityという異名を持つほどのビール醸造の街。今でこそ大手はミラー・クアーズ社だけですが、かつて操業していたシュリッツやパブストといった有名メーカーの醸造所跡は観光スポットとなっていて、また街の中心部では数社のクラフトブルワリーが営業中で、「ブルーシティ」の面目を保っています。ちなみにミルウォーキーをホームタウンとするメジャーリーグベースボールの球団名はブルワーズ。今シーズンは元ヤクルトスワローズの青木選手が入団し、日本でもミルウォーキーが身近に感じられるかもしれませんね。


ミルウォーキーを代表するマイクロブルワリー・Lakefront Brewery。醸造所ツアーのユニークさはつとに有名、機会があればぜひ行ってみてください!



市内中心地にある1987年創業のブルーパブ・Water Street Brewery。ミルウォーキーでは古い建物の外装はそのままに醸造所が入っていて、街の景観にうまく溶け込んでいます。



今回は大手ビールメーカーのパイロットプラント向けでしたが、アメリカのクラフトビール業界でもビールの缶充填が増えてきている様子。ビーチやスポーツ施設など、ガラスびんがNGである場所でのニーズがかなりあるそうです。これを機に、ビール缶詰機のアメリカへの輸出に取り組んでみようと考えていますが、もちろん日本のブルワリーのみなさまからのお問い合わせも大歓迎、お待ちしています!


企画開発グループ 渡邊 拓也