きた産業のスローなブログ

会社のトピックスや出来事を、「スロー」に記録・発信するブログ。文章は、当社の各部門のスタッフが書きます。

「ガラスびんアワード」で優秀賞を受賞

2018年03月20日 15時26分38秒 | Weblog

3月15日に「第14回ガラスびんアワード」授賞式が開催されました。応募エントリー数297(449本)という過去最高の激戦の中、当社でつくらせていただいた日本酒の壜「NEXT5 THE HARVEST 2017」が優秀賞に選ばれました。NEXT5とは、秋田の若手蔵元5社のことです。

当社のエントリーでは、第6回の「セレブ1500」壜と「Sake ZORK」キャップの優秀賞、第10回の「スリムワイン300びん 黄色カラーコート」のリリー・フランキー賞に続く、3度目の快挙となりました。

3月中旬にも拘らずコートも要らない陽気でまさに晴れ舞台。千代田区の如水会館にて。



ガラスびんのオブジェが入り口を飾っています。



今回受賞した8商品。左から3つ目の透明な壜が「NEXT5 THE HARVEST 2017」。



この壜は当社のガラス栓「VINO-LOK」が使われています。天面にはNEXT5のロゴマークを印刷。



壜本体は「留型」として設計を一からおこなったもの。正面にはNEXT5のロゴマークの刻印、表面全体に精米歩合を模した米のひと粒ひと粒が並んでいるのが特徴で、フランス在住の建築デザイナー・田根剛氏によるデザイン。



紙ラベルは使わず、表記事項は裏面にプリントされています。



これは、受賞は逃したものの、最終審査まで残った商品。当社製品(キャップなど)をご採用いただいている商品もありました。いつもありがとうございます!!



受賞者揃い踏みでフォトセッション。左の二人が審査委員長リリー・フランキー氏とフリーアナウンサー富永美樹氏。右から5人目が「NEXT5 THE HARVEST 2017」を商品化された福禄寿酒造・渡邉社長さん。限定品として発売され、即完売だったとコメントされていました。



ガラス栓「VINO-LOK」を手にして話す、渡邉社長さんと審査員の富永さん。



そして記念撮影。後列左から、山村製壜所・中野氏、当社・巳鼻、丸藤ガラス・斎藤氏、そして私、俵谷です。



このようなオリジナル商品の開発には特に積極的に取り組んでいます。お気軽にご相談ください!!



東京支店営業部 俵谷直孝


「FOODEX 2018に出展(その4)」

2018年03月12日 10時57分37秒 | Weblog

FOODEX 4日目の最終日。朝から東京近郊の列車の運休が出るような大雨で、このままではお客様もいらっしゃらないのでは・・・と心配しておりました。しかし、日頃の行いが良いのですね!だんだんと雨風がおさまり、たくさんのお客様にご来場頂く事が出来ました。今回は、今までに書き切れなかったブースの様子をご紹介します。

こちらは去年くらいから参入者相次ぐ「日本製のジン」。「クラフトジン」と言う言葉も良く聞くようになりました。



「日本ウィスキー」のコレクション。ジンより5年ほど先行して、ブームになっている感じです。



「海外のサケ」のコーナー。アメリカ、カナダ、フランス、ノルウェー、ベトナム、韓国などのサケを参考展示。



弊社は、海外のサケ醸造所ともお取引いただいています。私、丹野が持っているのは、ビンや王冠をご採用頂いたメキシコ(!)のサケ。指さしているとおり、キャップはなんと「KT+KS」(一升壜口王冠)です!! 



ご採用が増えているガラス栓「VINO-LOK」。酒ビン口(一升壜口)用サイズもございます。



ワイン用樹脂製コルク栓「ノマコルク」。オリジナル印刷のものもずいぶん増えました。小ロットで承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。



清酒・焼酎の代表選手「一升壜」のコーナー。お得意様オリジナルのブルーの「六角一升壜」や、一回りサイズが小さい当社のオリジナルびん「セレブ1500」も展示。



当社オリジナルびんのディスプレー「ガラスびんタワー」は、年々成長が止まりません。どこまで伸びるのでしょうか・・・



こんな大きなビンも取り扱っています。お店の飾りや結婚式に是非! 弊社代表と一緒に。



最後に、当社スタッフの集合写真。ご来場頂いた皆様、ありがとうございました。来年もよろしくお願い致します!




大阪営業部 丹野真樹


 


「FOODEX 2018に出展(その3) - あなたはボタニカルが分かりますか」

2018年03月09日 09時17分44秒 | Weblog

引き続きFOODEX2018会場から、今日は、きた産業毎年恒例の「会場アンケート」をレポートします。今年のテーマは「あなたはボタニカルが分かりますか?!」。 写真の5種類の英国と日本のジン・スピリッツ、<ビーフィーター><ボンベイ><サントリー・六><本坊酒造・和美人><三和酒類・TSUMUGI>を、銘柄が分からないようにプラコップに入れて利き酒して、「使用ボタニカルをヒントに銘柄を当てる」という設問、自称「難度C」です。




「使われているボタニカルを当てる」という自称「難度C+」の設問も準備したのですが、こちらはむつかしすぎて挑戦者はわずか。



まずは匂いで、6つのヒント(ボタニカルと、麹使用の有無)を探り当てます。試しに挑戦しているのは、当社の肥留川。



若い方、、、



お酒の関係者の方、、、



外国で蒸留酒を作っている方、、、



などなど、、、様々な人に挑戦してもらいました。私もやってみましたが、2つ正解。たいていの方が、正解は2つか1つ。またはゼロ。



今日までに100人以上に挑戦していただきましたが、展示会3日目の現時点で全問正解者は7人! 写真は全問正解されたワインソムリエの方(左)と、当社の丹野(女性)、播本(右端)。



スコットランドで実際にジンを製造している方(右から二人目のスコッチキルト姿)も立ち寄られ、ジンのアンケートに大いに盛り上がりました。スコットランドにはウイスキーだけでなく、クラフトジン蒸留所がたくさんあるのだそうです。左から二人目が私、堀田です。



最後に、当社ブースの掲示パネルをご紹介。当社の奈良工場で製造しているカップ酒のキャップを貼り付けたもの。カップ酒なら、きた産業にお任せください。



連日、たくさんの方々にお立ち寄りいただいています。ありがとうございます。「その4」に続く予定です。




FOODEX担当 堀田恵美子


「FOODEX 2018に出展(その2)」

2018年03月08日 09時28分30秒 | Weblog

引き続き、FOODEX2018の様子をお送りいたします。写真中央の横顔が私、阿久津です。



今回は展示品紹介。まずは『“カップ酒”と“缶のお酒”』のコーナー。弊社はカップサケ用の広口キャップを自社生産しているほか、びん資材や打栓機を販売しています。カップ酒はご当地キャラやデザイン性が高いものが増えて人気。清酒アルミ缶もお任せください。



『クラフトビールの“缶”&“びん”』のコーナー。創業された時点からお取引をさせていただいているお得意先様がほとんどです。ここ数年、新規のクラフトビール醸造所の開業が全国で相次ぎ、新しい銘柄も増えました。




当社のコアビジネスはキャップ。『キャップのチカラ』と題して、様々な新しいキャップを展示しております。



『AZK』は樹脂製のスタイリッシュなサケびん口対応のキャップ。新開封感覚「プチプチ」を採用、樹脂製なので手を切るリスクもなく、輸出用としても需要が高まっております。



『MZK』も同じく樹脂製のサケびん口対応のキャップです。AZKより「つばの直径」が大きく開封しやすいデザインです。新仕様で「アルミトップ」を追加。



「つばの厚み」が大きいのが『JST』。開封のしやすさとプレミアム感を両立。一般的な金属の組合せタイプ(写真)のほか、AZKタイプもご用意しております。



『スマートスクリュー』は30STD規格びんに適合する、ねじ山が見えないキャップ。高級感があり高付加価値商品でご採用いただいております。



ワイン栓、『30×60』のスクリューキャップ。従来からのAMCOR社のステルヴァンのほか、GUALA社の製品(写真)もご紹介しております。



2日目もたくさんの方にお立ち寄りいただきました。ご来場いただいたお客様ありがとうございます。その3へ続きます。




東京営業部 阿久津咲枝


「FOODEX 2018に出展(その1)」

2018年03月07日 08時45分00秒 | Weblog

3月6日から「FOODEX JAPAN(フーデックス、国際食品・飲料展)」に出展しています。場所は幕張メッセ。2005年に初出展して以来、今年で連続14回目。今日から3-4回連続ブログで、当社のブースの様子を紹介する予定です。



展示会初日の今回は、「ナイトロンサーバー」をご紹介させていただきます。コーヒーやビールなどの飲料に窒素を添加するサーバーで当社の機械部門「ルーツ機械研究所」製です。



去年の「FOOMA(フーマ、食品機械展)」で「据え置き型」を初展示したのですが、今回はそれを大幅に小型化。「卓上型」にしています。下部はPETボトルなどに入れた飲料を入れるための小型冷蔵庫、上部にはガス添加のためのメンブラン(DIC社製)を内蔵しています。ツインタップなので2種類の飲料をサービスできます。



タップから抽出する直前に窒素ガスを添加しますので、事前に添加させる準備や時間が必要ありません!



今回はお客様にナイトロコーヒーを試飲していただきました。ミルクの入っていないコーヒーですが窒素ガスを添加することで、ご覧の通りクリーミーな泡立ちと味わいを楽しむことができます。



初日から多くの方にご来場いただいています。誠にありがとうございます。




続きはその2で!



喜多隆海(きた産業 製造部、ルーツ機械研究所)


名古屋でクラフトビールについて話す

2018年03月05日 10時00分00秒 | Weblog

2月23日、名古屋でクラフトビールについて話しました。場所は名城大学の「ナゴヤドーム前キャンパス」。近年の建築のようで、モダンで快適。



主催はJETRO名古屋と名古屋国税局。依頼されたテーマは「国内クラフトビール業界の動向と輸出に向けた取組み」。講演はこんなオープンスペースで実施。名城大学は社会連携に力を入れているそうで、この会場もそういった趣旨で設けてある場所だそうです。



クラフトビールの輸出統計はないのですが、2017年の全ビール輸出11万7,000KLの3%、約3,500KLがクラフトビールだったと推測します。量では3%ですが、金額では9%に達すると推定。清酒やウイスキーと並んで、クラフトビールは「クールジャパン」アイテムのポテンシャルがあります。



講演の後はお楽しみのビール試飲会。中部地区でクラフトビールを製造される9社がビールを提供。変わっていたのは、試飲参加者が、全員外国人ということ。



主催の一方がJETRO(日本貿易振興機構)。このイベントがSNSなどで発信され、海外需要やインバウンド需要につながることを期待して、というのが、外国人ばかりを試飲に招いた理由とのことでした。



私の知る限りですが、外国人オーナー、または外国人製造責任者である日本の酒造会社は、ワインで2つ、日本酒で1つ、蒸留酒で1つ。ところが、クラフトビールは14もある。後姿・エンジ色のTシャツのかたもその一人、愛知県岡崎市でHyappa Brewsを経営されるアメリカ人のモーレイさん。クラフトビールは「外国人フレンドリー」な酒類といえるでしょう。



2014年頃から、呼び名が徐々に「地ビール」→「クラフトビール」にシフトしてきました。地ビール業者の主導で呼称が変わったわけではなく、大手ビールの参入がきっかけだったと思いますが、いまでは「クラフト」が主流になったような気がします。これから、日本のクラフトビールの海外発信が楽しみです。



代表取締役 喜多常夫 


フランス出張レポート その③ 「シャンパーニュメゾン視察編」

2018年03月04日 10時00分00秒 | Weblog

前回に続き、フランス出張報告その③です。シャンパーニュでは7軒のメゾンを訪問しましたが、ここでは、「大手メーカー」「中堅メーカー」「小規模メーカー」の3件に絞ってレポートします。


⚫1件目・・・Nicolas Feuillatte(ニコラ フィアット) ※大手メーカー
コート・デ・ブラン地区の大手シャンパンメーカー。販売実績は2000万本/年。2017年4月にできたばかりの新社屋から見学を開始しましたが、受付カウンターはまるで高級ホテルのよう。



400klのステンレス発酵タンクが400本(!)、ジロパレットは480機(!!)あるとのこと。広大な一室に整然と並んでおり、あまりの規模に圧倒されます。



高速の自動充填ラインは、国内大手ビールメーカーの工場を彷彿とさせます。ティラージュを終えたワインを充填し、ビデュールと王冠を打栓した壜が、すごいスピードで出てきます。



地下セラーには、現在1億本(!!!)のシャンパンが眠っています。1区画は約10万本。私(身長180cm)が手を伸ばしても届かない高さまで積み上がっています。スケールの大きさと高速ラインを間近で体験でき、大変勉強になりました。



⚫2件目・・・Mailly Grand Cru(マイィ グランクリュ) ※中堅メーカー
モンターニュ・ド・ランス地区の中堅メーカー。販売実績は50万本/年。若きPresidentであるLanson氏自らアテンドしてくれました。コーペラティヴ・ド・マニピュラン(=共同組合)という業態で、契約農家からブドウを買っているため、生産者の大切さを熱く語って下さいました。



デブルバージュと発酵を行うステンレスタンク。タンクの中身を見分けるために、文字ではなくブドウ生産者の地図を貼っています。分かりやすいし、これも生産者を大切にしている表れかもしれません。



ジロパレットは、ボックス24個(隠れていますが、写真右奥にもあります)。



地下のセラーで面白い光景を見ました。通常は壜を横にして貯蔵するのですが、ルミアージュを終えた壜がほぼ立てた状態で保管してあります。なぜこんなことをするかというと、買い手が決まったら直ちにネックフリーズとデコルジュマンをして、すぐに販売するため。確かに合理的ですが、地震がある日本ではとても真似できないと思いました。



生産ラインを自動化している中堅メゾンでありながら、ブドウ生産者を大切にする側面も見て取れました。試飲したシャンパンは、ふくよかな甘みと香りがあってエレガントという言葉がぴったり。思わず笑みがこぼれてしまうおいしさでした。



⚫3件目・・・Domaine Vilmart&Cie(ドメーヌ ヴィルマール) ※小規模メーカー
モンターニュ・ド・ランス地区のシャンパーニュメゾン。販売実績は10万本/年。自社の畑からとれた葡萄だけをつかう「レコルタン・マニピュラン」です。



こちらはシャンパーニュの伝統的圧搾機、「コカール」。通常のバスケットプレスに比べて直径が大きく単位面積あたりの圧力が低い。「4トンのブドウから2,050ℓのキュベ」をとるのがシャンパーニュの規則ですが、ちょうど4トンはいります。



発酵はステンレスタンクを使わず、全てオーク樽を使用。



珍しい手動式のジャイロパレット。小規模なメゾンでも、ピュピトルはあくまで補助的な役割のようです。



コストを惜しんで機器を更新しないのではなく、あえて伝統的な手法にこだわってシャンパンづくりに向き合うメゾンでした。


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今回のフランス出張では、パートナー企業とワイナリーの両方をしっかりみることができました。“シャンパーニュ製法”という価値あるものづくりに仕事で携われていることを、あらためて誇りに感じています。シャンパーニュ製法に取り組むお得意先が増えていますので、ますますご協力ができるよう精進して参ります。なお、ブログで紹介しきれなかったシャンパーニュメゾンは、「ワールド醸造所訪問記」として、後日当社HPで報告させて頂きます。



東京営業部 喜多郁森


フランス出張レポート その②「アルザスワイナリー視察編」

2018年03月03日 10時00分00秒 | Weblog

前回に続き、フランス出張報告その②です。


⚫1件目・・・Domaine Jean Becker (ドメーヌ ジャン ベッカー)
アルザスZellenberg村のワイナリー。緑の眼鏡に真っ赤なチーフがお似合いの、長女Martineさんがアテンドして下さいました。後ろにあるのは、1940年代に導入したアメリカ製(!)のコンクリートタンク。



創業1610年という歴史あるワイナリー。1800年代に実際に使われていた機器が多数展示されていました。



アルザスワインといえば、スリークな形状のボトルです。葡萄品種を比較しながらテイスティグ。「ゲヴュルツトラミネール」はアルザス特有の品種で、リースリングやピノ・グリと比較すると香りや味わいにインパクトがあり印象的でした。



⚫2件目・・・Louis Sipp (ルイ シップ)
アルザスRibeauville村のワイナリー。アルザスでトップ10に入る生産者で、アルザスに51あるグランクリュの内3つを有している名門です。



リースリングを中心にテイスティングをしました。同じリースリングでも、土壌が石灰岩だとドライでシャープな味わい、土壌が花崗岩だとフルーティーで丸みのある味わいを感じました。例え畑が隣接していても、土壌によって味わいが異なる、アルザスの多様なテロワールを体験することができました。写真は、同行させて頂いた池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(「十勝ワイン」)の大渕さん、そして当社・企画開発グループの渡邊。



⚫3件目・・・Domaine Achillee (ドメーヌ アシレー)
アルザスScherwller村のワイナリー。元々はブドウ生産者で、2016年から自家醸造を始めたばかり。新鋭ワイナリーらしく、内装はとてもおしゃれで現代的。バーカウンターには、ずらりとボトルが並びます。



醸造所内は工程順に設備が配置されており、段差をつくらず全て地上一階に収まっていて、とても合理的。全てのタンクの温度を一つの制御盤で管理している点も、最新のワイナリーならでは。



ファーストビンテージとなる2016年をテイスティング。エチケットのデザインもとても現代的。歴史あるワイナリーと比較するとあらゆる点が対照的で、今後の展開が楽しみなワイナリーでした。



⚫4件目・・・Domaine Achillee (ドメーヌ アシレー)
アルザスDambach-la-ville村のワイナリー。醸造所は街中にあり、言われなければここがワイナリーとは気づきません。外観は、アルザス名物「木組みの家」そのもの。



地下セラーで、ワインシーフを使って木樽に入っている発酵中のワインを試飲させて頂きました。



セラー見学後は、畑違いのリースリング(4種)やシルヴァネール、ピノ・グリをテイスティングしました。街中にある小さな醸造所ということで設備は最小限かつ限定的でしたが、テロワールを大事にして葡萄にしっかり向き合ってワインづくりをしている印象を受けました。



フランス出張レポート その③「シャンパーニュメゾン視察編」に続きます。



東京営業部 喜多郁森


フランス出張レポート その①「パートナー企業訪問編」

2018年03月02日 18時36分31秒 | Weblog

2月初旬にフランスへ出張しました。「パートナー企業訪問」、「アルザスワイナリー視察」、「シャンパーニュメゾン視察」の3回にわけてレポートさせて頂きます。まずは、①「パートナー企業訪問編」です。

⚫1社目・・・Oeno Concept(エノコンセプト)
シャンパーニュ地区にある、「ジロパレット」のメーカー。ジロパレットとは、壜内二次発酵方式における「ルミアージュ(滓下げ)」を自動制御で行う機械です。



工場外観。工場地帯に立地していて、面積は相当大きい。



パーツを外部調達して溶接・組み立てだけを行うメーカーもありますが、エノコンセプトは機械本体やボックスの全てを自社で製造しています。



制御盤の電気制御回路も自社で作っています。



近年は、小さいボックスや、機構を改良してコンパクトにしたボックス(フォークリフトで下からすくうのではなく、ツメでひっかけて運ぶタイプ)の需要が多いようです。少量生産やスペースの限られたワイナリーへも対応します。



今やピュピトルによる手作業で出荷されるシャンパンはごく僅かで、シャンパン全生産量の99%はジロパレットでルミアージュされたものです。エノコンセプトは業界のスタンダードで、大手だけでなく小規模なシャンパーニュメゾンにも多く採用されています。後発メーカーもありますが、ジロパレット導入の際には、圧倒的な信頼と実績を誇るエノコンセプト社製を推奨させて頂きます。


⚫2社目・・・TDD
シャンパーニュ地区にある、壜内二次発酵スパークリング向け機械のメーカー。「デコルジュマン(滓抜き)」、「ドサージュ(リキュール添加)」、「シャンパンコルク打栓」、「ワイヤー装着」などの機械を得意としています。



半自動デコルジュマン機「DDV」の説明をうけているところ。最近はワイナリー様だけでなく、日本酒メーカー様からも引き合いを頂いております。



センサーで王冠・滓を飛ばしてから、4本のノズルにより「吸い出し→ドサージュ→充填・入味調整➝最終入味調整」をスムーズに行います。



こちらはデコルジュマン専用機「DLV 1」。手作業での滓抜きは、冷たくて、力やコツも必要で、非常に負荷がかかります。「DLV 1」は、滓抜きと親指機能(通りを飛ばした後にびん口をふさぐ機能)を、自動で行ってくれる優れもの。ドサージュ機能はありませんが、シンプル・コンパクトゆえに価格も抑えています。ご興味があるお客様はご照会ください。



⚫3社目・・・CHAMPAGEL(シャンパジェル)
シャンパーニュ地区にある「ネックフリーザー」のメーカー。シャンパーニュメゾンで圧倒的な実績があり、ネックフリーザーにおける業界スタンダードです。なお、シャンパン壜を積み上げる専用の「ロボット」も製造しています。



ネックフリーザーといえば丸い形状のものを思い浮かべるかもしれませんが、シャンパジェルではこのようなコンベア式が主力。これは1時間で3,000本の処理能力のもの。



日本ではそれほどの能力を必要としないので、このような丸型を販売しております。なお、小型機はイタリアのPESCE(ペシェ)を販売。ペシェについては、昨年のブログ「イタリアのパートナー企業訪問 その②」で紹介しています。



フランス出張レポート その②「アルザスワイナリー視察編」に続きます。



東京営業部 喜多郁森