「慟哭の明治仏教」「化城の昭和史」(以上寺内大吉著),「氷輪」「雲と風と」(以上永井路子著)を読んでみたいと思う気持ちを背中から強く押してくれる本です。
ふたりの直木賞作家が生い立ちから「近代説話」に集うまでを自己紹介し,かつ文学をとおして歴史と仏教を語り合っています。
日本の歴史に疎いわたしは,ふたりの知識の豊富さに驚かされました。興味深かったのは,路子への叔父三郎の影響,「近代説話」同人の活動,受戒,法華セン法などの仏教用語。
仏教の側から歴史,現代史を読み解く仕事は重要かもしれません。仏教が葬儀だけにかかわるのではなく病める人を癒す役目があり,もっと積極的に後者を自覚すべきという永井さんの指摘は有意義でした。
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