最初から読み進めていく本ではなく、座右において間違った言葉の使い方をしないように、時々たちかえって読む本ではなかろうか。
どういうものが出ているかというと、例えば「綺羅星の如く」。これは「綺羅、星の如く」と読まなければならない。「綺羅星」という星はない。「綺羅」とは、綾織の絹と薄絹の意で、美しい衣服のこと。転じて衣服の美しい華やかさを言う。「綺羅」がきらきら輝くの「きら」と勘違いされることがよくあるようだ。
もうひとつ「夭逝」は「ようせつ」ではなく「ようせい」。「夭折」という別の言葉と同じく、若くして死ぬことだが、後者が「ようせつ」で、「夭逝」も同じ読み方にしてしまう人が多いらしい。
このような勘違いの例が、ぎっしり詰め込まれている。この本のいいところは、勘違いを指摘すると同時に、どうしてそういう勘違いが生まれるのか、その理由が明記されていることである。
「一章:意味・ニュアンスの取り違えとことばの誤用」「二章:慣用表現の言い間違い」「三章:故事・ことわざの勘違い」「四章:語法の間違い・勘違い」「五章:避けたい重ね言葉」「六章:漢字の読み間違い」「七章:漢字の書き間違い」の七章構成。
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