【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

開高健記念館(茅ヶ崎市東海岸)

2012-10-04 00:18:58 | 文学

             

 開高健は、大江健三郎、石原慎太郎とともに、1960年代、
新しい時代を担う文学界の若手旗手と称された作家である。その頃、わたしは大江健三郎にかぶれていて、開高健の小説は『裸の王様』(芥川賞)、石原慎太郎のそれは『太陽の季節』(芥川賞)を読んだ程度だった。慎太郎は好きになれなかったが、開高健には親近感をもっていた。『輝ける闇』は注目していたのだが、ついに読むことなく、今日まできてしまった。

 その開高健の記念館は茅ヶ崎にある。知らなかったが、ある情報誌で偶然に知ったので、そこを訪れた。茅ヶ崎駅南口を出て、歩くと30分ほど。ラチエ通りに面している。開高健が晩年に暮らしていた住居がそのまま記念館になっている。

 毎週、金曜日から日曜日まで開館。しっかりした門扉があり、小さな階段を上がると、左手すぐ記念館がある。個人の住宅だったところだから、それほど大きくない。しかし、なかに入ると開高健の大きな人生がつまっている。数々の写真、書籍、自筆原稿、ベトナム戦争従軍のさいにかぶっていたヘルメットを含む遺品、釣りで使うルア。開高健が、そこにいるような充実感だ。

 NHKの「あの人に会いたい」という番組があったが、その番組に開高健が登場したビデオが放映されていた。小説家としての活動、釣り、ベトナム戦争従軍について、在りし日の開高健がインタビューに応えている。ふっくらした童顔、その開高健が熱く、自らを語っている。

 お酒が好きだった人で、上記のインタビューでもワインを飲みながらのようだ。また、開高健はサントリーウィスキーの広告にコピーを書いていた、ように記憶している。


 奥に書斎がある。入ることはできないが、雰囲気をながめることができる。

 山形、沖縄、北海道から、訪問者はひきもきらず絶えないとか。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿