CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~信楽~

2007-05-09 08:50:42 | 陶磁器を探す旅と名物
ようやっと行ってまいりました
滋賀県は信楽、たぬきの里であります

大型連休中にひっそりこっそりと楽しんでこようと
おしのびよろしく、車で行ったのでありますが
まぁ、いく途中の道の険しいこと狭いこと
ステキ、山だわ、どう見ても山だわ
途中で諦めて、河原で遊んで帰ろうかと
挫折するかというさなか、野を越え山を越え
たどり着いたのでありました

で、なんというかタイミングがよいのか悪いのか
その時ちょうど、信楽焼焼物祭りをしておりまして
駅前から、その周辺で、なかなかの賑わい
驚きながらというか、途中からの
とんでもない渋滞っぷりに、日本人て本当は
焼物大好き民族なんではなかろうかと
ちょっと驚いてしまったのでありますところ
常滑でもそうでありましたが、安いとなると
人間は集まってくる様子でありました

さて、それはそれとして
その祭の内容は、まぁ、比較的というか
なんとも安穏とした具合で、駅前の広場に露天が並んでいるのだが
その数自体はたいしたこともなく、ただただ
タイムサービスで、数百にのぼるであろうタヌキの大群が
かなりの安値で売り飛ばされていたのが印象的
なかなか壮観というか、凄い風景でありました

有名なのは有名だったが、まさか
町中にタヌキが散在しているとは夢にも思わず
信楽に近づくにつれて、どこの辻にもタヌキタヌキ
あのぶらぶらさせたケダモノが
のんのんと立っておるのでありました

山の途中だったと思うのですが、おそらく既に
営業をやめてしまったのであろう喫茶店の前に
5mはあろうかというでかいタヌキが野ざらしになっているのは
感動を通り超えて、恐怖を覚えるほどだったのですが
信楽焼たぬきがともかくたくさんだったのであります

タヌキはとりあえずそれくらいとして
祭会場では、信楽焼のお店が立ち並び
お勤め品として大量の雑器が100円とか200円とかで叩き売り
喜びいさんで見てまわってきたのですが
流石値段候、それは信楽焼じゃねぇだろうというものまで
ひっそりこっそり売られていたのはほほえましいところ
にやにやしながら見てきたのであります

目当てというほどでもなかったのですが、ぐい呑みを1点
300円というステキっぷりで購入したくらいで
あとは、ただ見学を繰り返したのであります
とりあえず、町並みというか、祭会場以外の
いわゆるお店の感想でありますが

陶器屋というのはどこも同じ作りなのかもしれん

そういう感想であります
本当、驚くほど、常滑セラモールに立ち並ぶ陶器屋さんと
同じ間取り、同じ作りなのでありました
2階建てになっていて、2階には大きくて高価いものが並び
所狭しと棚の上に陶器が居並ぶといった具合
なんと説明したらいいのか難しいですが、本当
そっくりなのでありました、なんかあるんだろうか
ハウジングな部分に興味が湧いたのであります

常滑と違うところといえば、やっぱり
やたら滅法タヌキが多いというところくらいでありましたが
これは、常滑では急須が多かったというのと大差がなく
特産品は大量に置かれているものなのだと痛感
ただ漫然と並べられていて、驚愕するばかりでありました
どのお店がというのははばかれるところでありますが、
意外としっかり商売をされている様子で、
全品表示値の半額と書いてあるが、他の店いったら
その半額の値段がついていたという面白いこともあり
このあたりも、セラモールとかわらんなぁとにやにや
よい経験であります

で、今度は信楽焼そのものの感想でありますが
個人的には、素朴かつ安い、そういう印象を持っておったのですが
思いのほか値段がはりました
というか、安いのは本当、安っぽい作りだし
ちょっといいと思ったら、アホみたいに高いという
この両極端さが凄かったのであります
買ったぐい呑みは安物でありましたが
ああ、これいいなぁと思っていたら、いきなり10万円とか
桁が3つ違うというお笑いな話があって喫驚
騙されてんじゃねぇかと疑ったほどであります

ただ、あんだけ並んでいるとその時々の目利きは上達する様子で
いや、たぶん比べる対象があるからわかるんだろうが
高い奴はそれなりというか、実にしっくりくる作りでありました
土が違うのか、焼き方が違うのか
そこまではわかりませんでしたが、ほどよい薄さと
ずっしりざらりとした質感、炎を映しこんだ、いわゆる火色と
なまこ釉のステキなかかり具合、実によい
流石10万であります

ただ、そればかりでなく、噂に聞いた登り窯産のものもありまして
こちらは比較的とどきやすい3千円から5千円
ステキ、思わず買ってしまいそうになったのですが
残念なことにぐい飲みがなくて、湯呑みばかりだったので断念
しかし、登り窯だからなのか、土が違うのか
わかりませんが、ごわごわをとおり越えて、ごつごつとした
土が泡立った造形されたとしか思われない表面と
大変鮮やかな朱色の入り方には驚愕、素晴らしいものでありました
今考えてみれば、やっぱり買っておけばよかったんじゃなかろうか
そんなものがありました

ただ、この値段の恐ろしいところは
300円を見ておいて、いいなと思った奴が10万円で
もっと安いのがないのかと3000円という
最初から3000円見てたら、高っ、とか言って買わないだろうなと
妙な理性が働きセーブ
惜しいことをしたとも思うのだが
巧妙な罠だったのでなかろうかとかんぐってしまうのであります
また、祭やってないときに行って、もう一度値段確かめてこようと思います

ともあれ、信楽焼侮れずと思い
四角皿とか、うどん碗とかも立派なのがあり
ついつい手が伸びそうになるところ、またゆっくり見てこよう
そう思ったのでありました
ちなみに、祭会場では、タヌキ汁が200円という破格で振舞われており
喜び勇んで食べてきたのでありますが
全体的に安穏ほのぼのとしてよかったのでありましたとさ
タヌキの置物もあんなにバリエーションがあるとは思いませんでしたが
カバの置物とか、なんかなんでもあるなぁと言う印象もステキ
何度かいって、もそっとイメージを固めてこよう
そう誓う春の日であります