映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「レディ・バード」

2018年06月21日 | 日記

        

    「フランシス・ハ」「20センチュリー・ウーマン」などで知られる女優のグレタ・ガーウィグ
    が、自身の出身地でもある米カリフォルニア州サクラメントを舞台に、自伝的要素を盛
    り込みながら描いた青春映画です。しかもガーウィグが、初の監督作としてメガホンを
    とっています。
    舞台はカリフォルニア州のサクラメント。閉塞感漂う片田舎の町でカトリック系の女子
    高に通い、自らを「レディ・バード」と呼ぶ17歳のクリスティンが、高校生活最後の年を
    迎え、友人やボーイフレンド、家族、そして自分の将来について悩み、揺れ動く様子を、
    みずみずしくユーモアたっぷりに描いた内容になっています。
    主人公クリスティンを「ブルックリン」「つぐない」でアカデミー賞候補にもなった若手実
    力派のシアーシャ・ローナン、母親マリオン役をテレビや舞台で活躍するベテラン女優
    のローリー・メトカーフが演じています。今年のアカデミー賞では作品賞ほか6部門にノ
    ミネートされ、ガーウィグも女性として史上5人目の監督賞候補になりました。

    みずみずしさが溢れた女性監督ならではの快作です。ある面では緻密に、ある点では
    サラリと描き非常に好感度が高いです。処女喪失の場面など、見る側が拍子抜けるくら
    いの描写ですが、あの程度でいいのであって、あれを超すと度ぎつくなり、嫌悪感にも
    つながったと思います。最後のシメもよく、後味のいい爽やかさが残りました。出演者も
    すべてよし、見ごたえある一本です。



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映画「デッドプール 2」

2018年06月19日 | 日記

    

    R指定ながら全世界でヒットした異色のヒーロー映画「デッドプール」の続編で、人体実
    験により驚異的な治癒能力と不死の肉体を得ますが、醜い身体に変えられてしまった
    元傭兵のウェイド・ウイルソン/デッドプールの活躍を描くアクションコメディです。
    恋人のヴァネッサと幸せな日々を送るデッドプールの前に、未来からやってきたマシー
    ン人間のケーブルが現れます。ヴァネッサの希望で良い人間になることを決意したデッ
    ドプールは、ケーブルが命を狙う謎の力を秘めた少年を守るため、特殊能力をもったメ
    ンバーのスペシャルチーム「Xフォース」を結成しますが・・・。
    ケーブル役をジョシュ・ブローリンが演じ、モリーナ・バッカリン、ブリアナ・ヒルデブランド、
    T・J・ミラーら前作のキャストが続投するほか、日本から忽那汐里がキュートな暗殺者役
    で新たに参加しています。監督は「アトミック・ブロンド」のデビッド・リーチ。

    前作に引続き第2作の登場です・スマホでゲームに熱中する若者が多いという昨今です
    から、この手の作品が登場するのは当たり前でしょう。でも私は正直言ってあまり好きで
    はありません。しかも劇の中で、これはスローモーションで撮ったかとか、これで続編に
    出られそうだとか、撮影現場のオチまで出てきて一層面白くなくしています。
    初登場の忽那汐里はご愛敬ですが、これからハリウッドで珍重されそうな感じです。上映
    中に場内では大笑いの声が聞こえましたので、好きな人も多いのでしょう。このように好き
    嫌いが相まっても私は嫌いです。




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大映宣伝部 (30) 映画宣伝は、どこまでやってもキリがなし

2018年06月18日 | 日記

        

    

    映画の宣伝は、新聞・テレビ・雑誌などの広報と広告、劇場を飾ることが最低の業務
    で、我々宣伝マンはそれ以上に何か加えたいといつも考えています。
    このブログでもいくつかご紹介しましたが、宣伝とはこれをやったから大丈夫と思った
    ら負けで、無限に向かって日夜苦悩したものでした。
    今回は大映が1959年の「あゝ江田島」を最初に、「あゝ〇〇」シリーズを製作した頃
    の思い出です。
    当時はまだ2本立て興行でしたから、新しい企画が順調に発案されなかった時期で、
    第1作の「あゝ江田島」が若者に受けて興行成績も良かったのでシリーズ化となりまし
    た。そこで盛り上げるため単純な思い付きですが、九州支社宣伝課では撮影所から
    衣装を借りて、朝の出勤時から退社時間まで海軍兵学校の生徒になりきることにした
    のです。勤務中はもちろん接客も外出もその恰好です。そして「敵国降伏」の額がかか
    る筥崎神宮に揃って参拝をしました。直接的にどれだけ効果があったか判りませんが、
    社員や劇場関係者が俺たちも負けないよう頑張ると言ってくれたのが大収穫だったと
    思っています。

    

    

    

    

           


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映画 「恋は雨上がりのように」

2018年06月15日 | 日記

         

    冴えないファミレス店長に片思いした女子高生の恋の行方を描き、テレビアニメ化も
    された眉月じゅん原作の同名コミックを、小松菜奈と大泉洋共演で実写映画化した作
    品です。
    怪我で陸上の夢を絶たれた高校2年生の橘あきらは、偶然入ったファミレスの店長・
    近藤正己の優しさに触れたことをきっかけに、その店でアルバイトをはじめる。45歳の
    近藤はあきらより28歳も年上で子持ちのバツイチでしたが、あきらは密かに近藤への
    恋心を募らせて行きます。そしてついに思いを抑えきれなくなったあきらは告白します
    が、近藤は彼女の真っ直ぐな気持ちを受け止めることが出来ず・・・。 監督は「帝一の
    國」「世界から猫が消えたなら」の永井聡。

    人気コミックの実写映画化ですが、いつものようにアニメならではの大袈裟な話の展
    開ではなく、大泉の好演もあってサラリと描かれて好感の持てる作品に仕上がってい
    ます。しかし一番大事なことは彼女がなぜ彼を好きになったのかの説明不足が否め
    ません。このあたりをしっかり描いていれば、もっといい作品になっただろうと少々残
    念です。友人の小説家の描き方も中々いいし、おじさん好みの作品になっていますの
    で、ぜひご覧ください。




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映画 「妻よ薔薇のように 家族はつらいよ Ⅲ」

2018年06月14日 | 日記

     

    三世代が同居する平田家の人びとによる騒動を、ユーモアにたっぷりに描いた山田洋
    次監督によるシリーズ第3弾で、熟年離婚、無縁社会に続く今回のテーマは主婦への
    讃歌です。
    平田家の長男・幸之助の妻・史枝がコツコツ貯めていたへそくりが泥棒に盗まれ、史枝
    が落胆する一方で、「俺の稼いだ金でへそくりをしていたのか!」と心ない言葉を口に
    する幸之助の姿に史枝の我慢が限界に達し、ついには家を飛び出してしまいます。
    掃除、洗濯、朝昼晩の食事の準備など、平田家の主婦として史枝がこなしてきた家事
    の数々をやるハメになった平田家の人びとは大混乱に・・・。
    キャストは橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、
    蒼井優らシリーズおなじみのメンバーが顔を揃えています。

    シリーズ3本の中で、今回が一番いい出来だと思います。山田洋次の演出が手馴れて
    いるし、出演者は全員がお芝居の達者な人たちなので、面白く見ることが出来ました。
    細かい点では時々脱線したり、不必要な挿話やカットがありますが、それらを上手く整理
    すると、より面白い作品になっただろうにと、ちょっぴり残念に思います。こうなると次作
    が楽しみになってきます。




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