本年度アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞、助演女優賞、編集賞の
主要6部門にノミネートされ、作品賞と脚本賞をダブル受賞した注目作品です。
ボストン・グローブ紙の新聞記者たちが、カトリック教会という巨大な権力を相手に挑み、
教会の神父が児童への性的虐待を犯したというスキャンダルを暴いた実話を緊迫感た
っぷりに描き出しています。監督は「扉をたたく人」のトム・マッカーシー。出演は「バード
マンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で復活を遂げたマイケル・キートンほか、
マーク・ラファロ、レイチェル・マクアダムスらです。
よく出来ていて、それなりに面白いのですが、他にも魅力的な作品が多くあり、どうして
この作品がアカデミー賞作品賞を獲ったのか少しばかり判らなのです。カトリックの内部
を暴くなんてことは、私たちの想像以上にショッキングなことだったのでしよう。エンドロー
ルに被害一覧が出てくるのには驚きました。不正をとことん追求する記者たちの猪突猛
進ぶりは見事ですし、演技陣はみなさん重厚で、これらは見てる側として満足です。