↑↓ ブダ王宮の夜と昼
またまた無人の国境を越えてスロバキアから隣国のハンガリーに入り、ドナウ
の真珠と呼ばれる首都ブタペストに着きました。
ブタペストといえば、ウィーン、プラハと並ぶ世界的な音楽家が活躍した音楽の
聖地です。
そもそもハンガリーという国は、総人口が約990万人で面積は約9.3万k㎡(日本
の約4分の1)、アルプス、カルパチア山脈などに囲まれた盆地状の国土を、ドナ
ウ川が横切るように流れている変化に富んだ地形であるとともに、日本と同じよ
うに温泉の国としても有名です。ヨーロッパの東端に位置し、昔から各国の侵
略の対象となった国でもあるのです。首都ブタペストは1973年にブタ・ペスト・オ
ーブタの3市が合併して生まれました。
中央ヨーロッパのほとんどの国がスラヴ系民族ですが、ハンガリーはトルコと
同じようにアジア系の騎馬民族マジャル人を祖先に持っていて、生まれた時に
はお尻に蒙古斑があるそうで、周囲の国とは一寸違った趣を持っています。
忘れないように記しますが、この国には美男美女が多いことでも著名です。
街の中心部すべてが世界遺産となっているブタペストの見所は、まずドナウ川
に沿った丘に建つブダ王宮の丘周辺です。城は13世紀にオスマン帝国の侵攻
に対して建てられた名城で、16世紀にはトルコから攻められて壊滅的な打撃を
受けましたが、17世紀にはハブスブルグ家の王政下となり再建、皇妃エリザベ
ートも滞在しています。
その後の二度の世界大戦ではまた打撃を受けたものの1950年には現在の姿
になり、美術館・博物館として公開されています。
くさり橋はブタ地区とペスト地区を初めて結んだブタペスト最古の橋で、第2次
世界大戦で破壊されましたが、1949年に復元されたものです。橋のたもとには
三越デパートよろしくライオン像が鎮座していますが、この橋のライトアップされ
た夜景の素晴らしさは写真でご覧ください。
国会議事堂(世界遺産)はブダペストを象徴する建築で、ネオ・ゴシックの外観
に中央ドームはルネサンス様式となる壮大なもので1902年に完成です。
13世紀にブダ王宮とともに建てられたマーチャシュ教会(世界遺産)は、オスマ
ン・トルコの侵略時にはモスクに改築された歴史があるカトリック教会で、英国
のエリザベス女王も礼拝されています。
漁夫の砦は、中世の城跡に1899年に建てられた白い尖塔を持つ砦で、ドナウ
川とペスト地区が一望出来るポイントです。
地元市民のお台所として大勢の人で賑わう中央市場は、かってサッチャー英
首相が立ち寄られて買い物をしたことでも有名な巨大マーケットです。ちなみ
にサッチャーさんは大好物のニンニクを買われたとか。
夜のドナウ川クルーズの素敵さも忘れられません。この夜景だけを見に来る
旅行者もいるそうです。
正直言って、ハンガリーはあまり期待していなかったのですが、首都ブダペス
トが想像以上に素晴らしい観光スポットだったことをお伝えしたいと思います。
次回はいよいよオーストリア。音楽の都ウィーンに入ります。
↑ くさり橋
↑ 王宮の丘から見える風景
↑ 大統領官邸 ↑ このあたりで見るカラスは黒ではない
↑ このホールにベートーヴェンが出場したそうです
↑戦時中に作られた車、外側は段ボール
↑ マーチャーシュ教会
↑↓ マーチャーシュ教会の内部
↑ 漁夫の砦 ↑ 三位一体広場
↑サッチャーさんも行った中央市場
↑ 少年たちと一緒に。みんな14才だそうです
↑ マーチャーシュ教会
↑ 聖イシュトバーン大聖堂 ↑ くさり橋
↑ 国会議事堂