映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「六月燈の三姉妹」

2014年06月11日 | 日記

   

     以前あるパーティで東映の岡田社長とご一緒したときに、「半落ち」の佐々部清
     監督は中々いいですよ、将来に期待してくださいと言われて以来、正攻法演出
     で押す彼の作品が好きで見続けており、これも楽しみにしていた作品です。

     鹿児島のとあるサビれた商店街の一角にある家族経営の和菓子店「とら屋」は、
     近くに出来た大型ショッピングセンターに客を奪われ赤字が続いています。
     そんな店を建て直すべく、離婚したのに同居している父(この作品の企画者でも
     ある西田聖志郎)と母(市毛良枝)に出戻りの長女(中薗静江)、離婚調停中の次
     女(吹石一恵)、結婚直前に婚約破棄した三女(徳永えり)、さらに東京から次女を
     追ってきた夫(津田寛治)も加わり、地元のお祭・六月燈の夜に発売する新作和
     菓子「かるキャン」で一発逆転を狙いますが・・・。

     家業の和菓子店再建を目指して奮闘する一家が繰り広げる人間模様というか家
     族の絆を、実在の店をモデルにして描いた物語となっています。
     なんと言っても佐々部清監督作品にも出来不出来の波がありますが、今作は監
     督の目が温かいというのが私の第一のお気に入り要因です。

     不必要な挿話もありますが、全体的には現代の世相を織り込んで良く描かれて
     いて、色々あっても協力し合う家族の姿や周辺の人々の温かさがほのぼのと身
     にしみますし、鹿児島ロケの効果も良く出ていて好感が持てました。
     脇役が皆さんいい味を出しているのに比べ、三姉妹のキャストがやや手薄なこと
     が残念です。と、書いてもお薦めの一本であることに変わりありません。


コメント (10)
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