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中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ハッシュパピー ~ バスタブ島の少女」

2013年05月07日 | 日記

   

     私はアカデミー賞をあまり信用していませんが、それでも今回のアカデミー
     賞で作品賞・監督賞・主演女優賞・脚色賞の4部門にノミネートされていま
     したので、これは何かあると思って楽しみにしていた作品です。
     しかも監督は29歳の新人ベン・ザイトリンで、低予算のインディペンデント
     作品だし、更に驚いたのは女優賞ノミネートは史上最年少の無名少女。
     期待が重なり早速見て来ました。

     米ルイジアナ州のある河川近くの小さな島に住み着いた人たちが作った通
     称「バスタブ」と呼ばれる湿地帯に、自然で自由な人生を愛する人たちに囲
     まれ、6才の少女ハッシュパピーと父親ウィンクは二人でワイルドに暮らして
     います。
     ある日、大嵐が襲来したことをきっかけにバスタブは浸水し、島は壊滅状態
     に。さらに、父親のウィンクが重い病気にかかっていることを知ったハッシュ
     パピーは、音信不通になって久しい母親を探しに外の世界へ足を踏み出して
     行きます・・・。

     この世界も父親も自分が守る!と意気込むような強さを見せるハッシュパピ
     ー役は、オーディションで選ばれた撮影時6歳の少女クワベンジャネ・ウォレ
     スですが、なんと史上最年少のアカデミー主演女優賞ノミネートを果たしたの
     です。
     父親ウィンク役のドワイト・ヘンリーも、オーディションで選ばれたニューオリン
     ズのパン屋さんというズブの素人ですが、二人とも生まれた時からここに住
     んでいるかのようにこの役にはまっています。

     見た人の感想は賛否両論が二分しているようです。
     少しぎこちない手法を垣間見ますが、新人監督の勢いというか、独特のリア
     ルさが楽しいし、それに少女の自然児ぶりが言葉で表現出来ないくらい素敵
     で、これだけでも見る価値ありです。

     先に監督の手法がぎこちない面もあると書きましたが、撮影も手持ち撮影を
     多用し過ぎる点が気になるものの、少しぐらいのことは許して、実験的映画
     の製作として許容したいと思います。
     印象的なテーマ曲も監督自らの作曲だそうで、なんとまあ多彩な監督だろう
     と感心しなから、次回作を期待したいと思います。

コメント (4)
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