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ブルース・スプリングスティーン「レッキング・ボール」を久しぶりに聴いて

お彼岸の時期ということで久しぶりに
ブルース・スプリングスティーン「レッキング・ボール」を聴いてみました。
久しぶりに聴いたけれどすごくいい。
ブルースの最近の大傑作だと僕は思う。
このアルバムは僕のことを言っているように思う。
多くの人がそう感じているかもしれないが。
僕が観に行ったワシントンDCでの公演も思い出した。
あの時は僕が一番聴くのを楽しみにしていた「JACK OF ALL TRADES」で観客の多くが
休憩時間にして歩きまわりざわついていたのが僕は耐えられず、
その後のライブを心を閉ざして一人座ってふさぎこんでしまった。
一緒に行った人にすごく悪いことをしてしまった。
そんな思い出が僕にはある。

今あらためてこのアルバム「レッキング・ボール」を聴いて
すごく今の自分が肯定されたように感じた。
今僕は大した仕事ではないけれど仕事がきつい。
将来のビションも見えなくなってきている。
でも僕には好きなことがある。あのワシントンDCでのライブも大切な時間だったのだ。

このアルバムには力強い労働歌が入っている。
アルバム前半のうっせきした思い。
そしてアルバム後半はそれに抗い高々に歌いあげる生の賛歌。魂が入っている。
「LAND OF HOPE AND DREAMS」で主人公たちは昇天したと僕は感じる。
僕はこのアルバムはここで終わった方がよいのではと思ったこともあった。
でもその次のアルバム最後の曲「WE ARE ALIVE」で死者の声が上がる。
今までの祖先を大切にしろ。お前たちだけでこの世界は出来たのではない。
おごるなかれといましめているのだと僕は思う。
そして人間の何世代にも渡る営みを思い起こさせる。
そしてアルバム最初の曲「WE TAKE CARE OF OUR OWN」に戻り、
今の生き方を問うのだと僕は思う。

僕はふさぎこんでいたワシントンDCでのライブで
なぜか「WE ARE ALIVE」の一節だけ印象深く僕の記憶に残っている。
「心を楽にしてよく寝な。最後にお前を裏切るのはお前の体だから」
この時のステージを観た絵を僕はなぜか覚えている。
すごく真の言葉に僕は感じている。

またブルースの新しいアルバムを聴きたくなった。
今度はどんなアルバムになるか楽しみだ。
そして僕はまた彼らのライブを観に行きたい。
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