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「悲しみの秘義」若松英輔 感想

「悲しみの秘義」若松英輔さんを読みました。
僕がこの本に出会った時、僕は美術展で僕の写真を立派に展示出来た達成感でいっぱいだった。
それはそれで良かったのだけど、僕は天狗になっていた。
この本の作者、若松英輔さんは会社の成功で生意気な嫌な奴になっていたと書いている。
それが悲しみの経験で一変する。さんざん悲しんでもがいたのだと僕は思う。
そしてこの本の文章、悲しみはいとおしいもの、美しいもの、やさしいものになっていったのだと思う。
本を読むこと、自分で書くことにより自分の気持ちを現せる。
僕がいよいよ悲しい出来事に出会った時にまたこの本を読もう。僕の大切な一冊になった。
悲しみは人生を豊かにすると思う。
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お母さんの腕時計

今日は何か落ち着かないので暖かくもあったので実家に行った。
垣根の花びらが落ちていたのを掃いた。
暖かくて気持ちよかった。少し汗ばんだ。掃いていたらカメムシの匂いがした。

部屋に入ったらふと腕時計が気になった。
お母さんが着けていた腕時計。太陽電池なのでお母さんいつも窓際に置いていた。
お母さんは亡くなり、腕時計はそのままだった。
腕時計は止まっていたけれど触ったら動き出した。
ふと今日は3.11だと思い出した。
テレビを着けたら式典をやっていた。14時46分僕も黙とうした。
そうかあの時僕はふて寝していたな。デイケアのことを思った。
それから実家のお母さんの所に自転車で行ったな。途中市役所の職員さんが髪を振り乱して自転車こいでるのに会ったな。
そうだお母さんは生きていたのだな。
あれから9年か。
僕は何をしたかな。何かさみしい気持ちがした。
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