かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ブッダの世界

2012年10月19日 | Books


本書も、中村元さんのゴータマ・ブッダで推薦されていた本。
ちょっと高かったが、元の値段を見たらびっくり。1980年で32,000円。しかもすぐ第二版が出ているので、相当の人気だったことがうかがえる。

装丁も立派だし、写真も豊富。本書のために、1975年から1977年にかけて、インド、ネパール、パキスタン、スリランカの4か国を3回に渡って取材している。3万点の写真を撮影したという。

単なる写真集ではなく、仏教、ブッダに関する総合的な解説本になっている。本書でしか見られない写真も多く、仏教に興味のある方は、是非一度手に取ってほしい本だ。
35年ぐらい前に撮られた写真なので、まだ観光地化されていない素朴な姿を見ることもできる。
例えば、サンカーシャ。単なる小山で、何もない。あのアショカ王の象は、どこにあるんだろう?
説明には、釈尊の遊行n範囲は主として東インドに限られるが、あるいはこのあたりまで伝道に赴いたとも推定されるとある。
シュラーヴァスティも、まだ単なる瓦礫の山という様相である。
ヴァイシャーリーの博物館で見た見事な仏陀像の写真もあった。撮影禁止の仏像にこういった形で出会えるのは、嬉しい。

35年前に、これだけの旅をし、写真に収め、すばらしい本にまとまられた情熱に拍手である。
今でも(今ではか)、これだけの本を作るのは、至難の業だろう。

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