
今日は、クラリネット奏者の千葉さんのクラリネット談義。

和音が出ない単音楽器で、単独で演奏されることも少なく、目新しい話ばかり。
5本のクラリネットの聴き比べもあったが、明らかに音程が異なるものは別として、なかなか聞き分けは難しい。
そもそも、半音違いの長さのクラリネットがあると知ってびっくり。
半音だけなら、演奏でカバーできると思うのだが。
そもそも、ドイツとフランスは、違っていて、日本は、フランス流が主流だそうだ。
奥が深い。

本書は、ユニークな題の本だが、本屋で見つけて即ゲット。
平岡さんの本は、何冊目か忘れたが、難しい話を読みやすく説明してくれるのでいい。
本書も、難解な仏教に関する経典の矛盾点を、どう克服してきたかを、面白おかしく説明してくれる。
題が、言い訳するブッダとなっているが、言い訳するのは、ずっと後代の仏教徒や研究者であり、ブッダ自身は、特に矛盾したことを言っていたわけではない。
また、”言い訳”というとネガティブな響きになるが、”会通”(和会通釈(わえつうしゃく))、”方便”というと、ネガティブなイメージは消え、ポジティブな響きすらある。
仏教は、ブッダが直接は教義を残さなかったため、その後何世紀に渡る弟子たちが、様々な仏典を残してきた。
深い研究の成果なのだが、矛盾する内容も多かった。
それが、中国に、同時期に流入したため、混乱が生じることとなり、その矛盾を、様々な理屈をつけ、克服してきた様子を考察した本といえる。
そして、その方便が、新たな 仏教の価値、面白さを加えることとなっている様子も、興味深い。
編集者には、ギャグを封印されたそうだが、かなり無理筋のギャグや、例えも満載。
また、仏典にある不思議な話も、たくさん取り上げられており、仏教の教えを楽しく理解することもできる。
ちょっとディープに仏教を知りたい人にお勧めしたい本。