『ひとよ』 (於)ザ・スズナリ
作・演出:桑原裕子
出演:岡まゆみ・若狭勝也・桑原裕子・成清正紀・高山奈央子・佐賀野雅和・四浦麻希・異儀田夏葉・伊達暁・磯西真喜・久保貫太郎・松本亮・まいど豊
久しぶりに下北沢の「ザ・スズナリ」で舞台を見た。劇団KAKUTAの『ひとよ』。
舞台は田舎のタクシー会社。15年前のある夜にそこで起こった事件が、家族・親せき・勤務する運転手達の人生を狂わせることになるのだが・・・。
衝撃の告白で始まる出だしはいい。ただ後はストーリーも笑いも想定の枠を超えない感じ。
刑務所に入った母親と3人の子供、離婚して長く会ってない父と息子など、親子の話が中心になるためどうしても全体がウエットになり重い。
作・演出の桑原裕子は、すでに文化庁芸術祭新人賞や鶴屋南北戯曲賞を受賞している若手の実力派である。見るのは今回初めてでかなり期待したのだが、この作品に関してはインパクト不足で私には物足りない思いが残った。
役者では伊達暁を久しぶりに見た。多分同じザ・スズナリで見た『少女とガソリン』以来か。もう8年もたつのだが、意外に若々しい。何歳になったのだろう。
公演 下北沢 ザ・スズナリ 5月27日(水)まで
横浜 神奈川芸術劇場 6月6日(土)・7日(日)