昨日も病院の点滴の日だった。休日の合い間ということもあり、癌治療の待合室は坐る場所がないほどいっぱい。
今回も家を出て帰るまで約11時間。治療より待ってる方が辛いんだけど・・・。
4月に読んだ本
カフカ『城』
岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿』
鈴木鷹夫『風騒の人―若き日の宝井其角』
本谷有希子『嵐のピクニック』
飯島耕一『「虚栗」の時代 芭蕉と其角と西鶴と』
○鈴木鷹夫『風騒の人―若き日の宝井其角』
江戸時代の俳人宝井其角を主人公に、師匠の松尾芭蕉を初めその周辺の人々を描いた小説である。史実に作者の想像を加えて、生き生きと人物が躍動している。後半少し流れが悪くなるが、俳句に興味がある人には面白く読めると思う。
たまたまこの本を読んでいる時、作者の鈴木鷹夫氏の訃報が届いた。俳句結社「門」の主宰で、句集「千年」で俳人協会賞も受賞している。
ご冥福をお祈りしたい。
○本谷有希子『嵐のピクニック』
劇団主宰者として、作・演出も手掛ける作者の短編小説集。相変わらず奇想天外な発想をする人である。よくこんなことを思いつくものだと驚かされる。脳に刺激をくれるので、平凡な日常に退屈している人にお薦め。