5月23日(水)シアターコクーン。
作 井上ひさし 演出 蜷川幸雄 音楽 宇崎竜童
盲の杉の市(古田新太)が悪辣な手段で金を手に入れ、その金で座頭から検校(盲人社会で一番えらい階級)にのしあがってゆく一代記。
井上ひさし作らしいエロ満載の舞台である。性のおおらかさは江戸庶民のエネルギーでもあったのだろう。
同じ井上ひさし作・蜷川幸雄演出・宇崎竜童音楽『天保12年のシェークスピア』よりは小粒の感じ。ただ軽い分、肩を張らずに楽しめる。
杉の市の悪も主演の古田新太の雰囲気から、どこか憎めない。悪事を重ね、実力者に取り入り、とうとう二代目藪原検校になるところまでいく。しかし寸前に、悪事がバレて処刑されてしまう。
最後の処刑のシーンが見所なのだが、事前に流れが予想が出来るため、これが上手くいくかどうかはらはら。見事に成功で、ほっ~!
ただこの処刑、盲目の塙保己市(段田安則)が視覚に訴える残酷な刑を進言することに違和感を感じたのだが、この原案は下敷きの講談本「藪原検校」にあるのかも。
主演の古田新太のくるくる変わる顔の表情は本当に面白い。好感度も急上昇。
早物語でもう少し声がとおれば最高だったのに。
田中裕子はセリフのハギレもよく、存在感抜群。
少し痩せた感じの段田安則は手堅い演技、梅沢昌代は余裕の舞台で弾けている。
時代を追って語り手役盲太夫(壌晴彦)が解説をしながらの舞台なので、ぶつぎりの感じはあったが、あっというまに時間の過ぎたのは面白かったことの証明である。
席の数列前に堤真一がいた。みんなからの視線を浴びて落ち着かない雰囲気だった。
作 井上ひさし 演出 蜷川幸雄 音楽 宇崎竜童
盲の杉の市(古田新太)が悪辣な手段で金を手に入れ、その金で座頭から検校(盲人社会で一番えらい階級)にのしあがってゆく一代記。
井上ひさし作らしいエロ満載の舞台である。性のおおらかさは江戸庶民のエネルギーでもあったのだろう。
同じ井上ひさし作・蜷川幸雄演出・宇崎竜童音楽『天保12年のシェークスピア』よりは小粒の感じ。ただ軽い分、肩を張らずに楽しめる。
杉の市の悪も主演の古田新太の雰囲気から、どこか憎めない。悪事を重ね、実力者に取り入り、とうとう二代目藪原検校になるところまでいく。しかし寸前に、悪事がバレて処刑されてしまう。
最後の処刑のシーンが見所なのだが、事前に流れが予想が出来るため、これが上手くいくかどうかはらはら。見事に成功で、ほっ~!
ただこの処刑、盲目の塙保己市(段田安則)が視覚に訴える残酷な刑を進言することに違和感を感じたのだが、この原案は下敷きの講談本「藪原検校」にあるのかも。
主演の古田新太のくるくる変わる顔の表情は本当に面白い。好感度も急上昇。
早物語でもう少し声がとおれば最高だったのに。
田中裕子はセリフのハギレもよく、存在感抜群。
少し痩せた感じの段田安則は手堅い演技、梅沢昌代は余裕の舞台で弾けている。
時代を追って語り手役盲太夫(壌晴彦)が解説をしながらの舞台なので、ぶつぎりの感じはあったが、あっというまに時間の過ぎたのは面白かったことの証明である。
席の数列前に堤真一がいた。みんなからの視線を浴びて落ち着かない雰囲気だった。