曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

栗の初収穫

2021年09月13日 | 日記

今日の花

上の花は名前が分かりません。飼育している蝶の吸蜜源になればと思って園芸店で買ってきましたが、蝶たちはこの花のことを全くの無視です。美味しい蜜を出さないのでしょうか。
下の花はシュウメイギクです。風にそよぐのがいいですね。

 


 我が家の栗園のそばを通った人が「栗が落ち始めているよ」と教えてくださいました。栗園と言ってもわずかな狭い山の斜面に栗の木が4本ほど植わっています。6本ありましたが10年位前に1本枯れて、昨年の台風で1本の木が根元から倒れました。私が30歳のころ植えた栗の木ですが、毎年よくなって秋になると栗ご飯を何度も楽しむことができました。炊き立ての栗ご飯は栗の実がゴロゴロ入っていて、その様はゆで栗の間隙をご飯粒がかろうじて埋めているようでお上品とは言えませんが毎回とても美味しいです。ご飯を炊くときに塩加減を少し強めにすると栗の甘さが特に際立つようです。それから、栗の実は拾ったばかりより氷温で(冷蔵庫のチルド内)ひと月ほど寝かせておくと倍くらい甘くなると言われています。何度か試してみましたが確かに甘くなります。そして、栗の実は剥いて冷凍保存ができますので一年のうち何度も栗ご飯にありつくことができます。でも冷凍庫に入れると良く忘れてしまいますよね。9月の初めに冷凍栗があるのが見つかって、間もなく新栗が取れる時期になってあわてて一年前の栗を食べことになったことが何度かあります。夏に栗ご飯というのは季節的にも合いませんよね。春のタケノコのように秋の栗ご飯と季節に合わせた食べ物というのはいいものです。

6本あった栗の木も今は4本になりましたが一家族で食べ切れるものではありません。あちこちにおすそ分けしなければなりません。昨年までは栗園に柵がありませんでした。野生動物たちと半分こで済ませていました。夜の間・朝までに落ちた栗の実はイノシシなどの野生動物が食べます。朝から夕方まで、昼間に落ちた栗を私が日暮れ前に行って拾います。私が管理して育てた栗を何もしない動物たちと半切にするのは私の分が悪いとは思ってもそれほどたくさん栗がいるわけではないので、「まあ いいか。」で済ませてきました。昨年木の数が減ったのでイノシシなどに半分やるのをやめようということになり、栗園を鉄の柵で囲いました。それで以前よりはたくさん取れるようになりました。それでも一年間放置していた柵は今日行ってみると少し壊されていました。明日には修理をしなければなりません。
でも栗の木ってとても便利な木です。一年に一回収穫時期が始まるときに草刈りをして、収穫が終わったときにお礼肥えを与えるだけで毎年沢山の実をならせます。そうやって40年くらい私は栗の木に頼って来たのですが、この栗もかなり老木になってきました。子供たちと相談して次の世代を育てようかということになり、この栗の木から枝をとって苗木屋さんに送り次世代の栗の木を作ってもらいました。今年は三年目で少し実を付けました。もう5年もすると古い親の木よりもいい実をつけるようになるでしょう。元の栗を40年前に植えたのは私ですが品種名が分かりません。でも栗の実は比較的大きくて平均35gほどあります。収穫時期は9月の中旬から取れる早生栗です。味については差し上げた人はみんな甘くておいしいと言ってくださいますが、平均的な栗の味と比べてよいのか悪いのか私にはわかりません。私はよその栗を食べることかほとんどないので比較ができないのです。

季節は移り変わり今年も栗の季節となりました。初栗やシシより先に拾いたり

 


猫の額よりは少し広い栗園

 

栗拾いのための草刈り

栗拾いをしている間にも栗は自然に次々と落ちてきます。栗の木の真下にいる私は何時か栗のイガを頭か背中に直撃されるのではないかといつも恐れていますが、今までそんなことは一度もありません。確率ってそんなものですかね。

 

持ち帰った栗ですが、選別して良いものはおすそ分けで人にあげて、虫栗などの差し上げることのできない不良品は我が家で食べます。もったいないの精神はまだ生きています。

 

 

(前回のスズメバチのことは意外に受けたので、写真と記事を少し付け加えました。よかったらもう一度見てください。)

 


スズメバチについて

2021年09月07日 | 日記

今日の花

マンデビラ

 

ピンクノウゼンカズラ    花は似ていますが全く異なる植物です。

 


 これから野山では秋になるとスズメバチやアシナガバチに刺されることが多くなりますね。私はみかん作りという仕事柄蜂に刺されることはしょっちゅうあります。特にスズメバチに刺されると痛みもひどく刺された跡がかなり腫れることもあります。そして直る前にはひどく痒くて辛いこともありますので、できることなら刺されないようにいつも気を付けてはいます。

蜂の仲間と野山や畑の中で出会わないのが一番良いのですがそうも言っていられません。ただ出会っただけでは蜂もわざわざ刺しに来ることはありません。人間が巣の傍に不用意に近づいたときとか、巣に直接触れたり壊したりしたときには巣を守るために攻撃してきます。攻撃してくる蜂の数が多い時には自分の方が逃げることも一つの方法ですが逃げる場合にはかなりのスピードで走って逃げることが肝心です。スズメバチの追ってくる速度はかなりのものです。そして最低でも10メートル以上逃げないとかなりの距離まで追ってくることもあります。たくさんの蜂に攻撃を受けているのが分かっても足場が悪くて逃げることができない場合は、体の周りを蜂に取り囲まれていてもピタッと自分の動きを止めてお地蔵さんになることです。一切の動きを止めると、蜂は動くものを追って行ったり攻撃する性質があるので動かないものは人間と思わず絶対に攻撃してきません。みかん畑の中で仕事中に誤ってスズメバチの巣を壊したりしてたくさんのスズメバチに取り囲まれたことは何度もあります。草刈り機などを持っていて逃げられないときには草刈り機を持ったままお地蔵さんになって蜂たちの中でじっと動かないで立っています。本当に不思議なことですが絶対刺しに来ません。しばらくそのままでいて蜂たちの興奮がおさまってから静かに退却します。みかんの木に作られた蜂の巣は以後困りますので取り除かなくてはなりません。その際は向こうからの攻撃を受けないよう夕方など働きバチが全員帰っている時間帯を狙って不意打ちをかけます。最強の昆虫といえども殺虫剤には勝てません。そっと近づいて出入り口の穴から巣の中に殺虫剤を吹き込みます。これですべて終わりです。巣をみかんの木から取り除くときには中に生き残っているのがいないかよく注意し、もう一度殺虫剤を吹き込んでも反応がないことを確かめてから取り除きましょう。

今回のスズメバチは小型スズメバチと言って比較的おとなしい品種ですが、オオスズメバチなど攻撃性の強い種類もいます。オオスズメバチは石垣の中とか斜面の土の中などに巣を作ることがあります。巣を直接見ることができませんので知らずに近づいてふいに攻撃を受けることもあります。昔のことですが草刈りをしていて知らずに巣の近くへ行きました。草刈り機を振り回しますので、良く動かしていた手を2匹のオオスズメバチに刺されました。刺されても軽く刺して蜂が逃げた場合には注入された毒も少ないものでしょう痛みも大したことはないのですが、その時には2匹の蜂が手の甲に止まって刺したまま針が抜けないのです。手を振っても取れないので最後は蜂をつまんで捨てたくらいでした。相当の毒が入ったらしく手から全身に毒が回るのがわかるようでした。普段から蜂刺されには慣れていますから何とも感じないのですがこの時ばかりはやばいかなと感じました。刺されて5分もすると全身に蚊に刺されたような湿疹が出てきたので、これはお医者さんに診てもらおうと思いそのままお医者さんとこへ行きました。お医者さんは笑って大丈夫ですと答えられ念のため注射を打ってくれました。アナフィラキシーショックが起こっていればここまでたどり着けませんとのことでした。今までにいろんなタイプのスズメバチに刺されていますが未だ無事に生きていますのでそんなショックは起こさないたちなのでしょう。蜂に出会ったときにまた攻撃を受けたときすぐさまお地蔵さんになることを人から習って以後は刺されることはずっと少なくなりました。オオスズメバチがすごい音を立てて顔の周りをぐるぐると旋回する間中じっと動かないでいるのはなかなか難しいことですけどね。やがて蜂は去ってゆきます。

スズメバチはメスが単独で越冬して春から1匹で巣作りを始めます。夏の終わりの今頃には働きバチの数が増えて巣も大きくなってきました。参考のため今回は取ったスズメバチの巣を分解してみました。3段目の巣ができ始めて所でしたが中で育っている幼虫の数は相当なものです。今月の末には働きバチも100を超すかもしれません。危険度も増してきます。スズメバチには申し訳ありませんがみかんの木に作られた巣は困るので全滅していただきました。蜂の子たちはすべてありの餌となることでしょう。

 


スズメバチの巣を駆除する

草刈りの最中に見つけました。私の方が先に見つけたので刺されることはありませんでした。私らは仕事中にスズメバチの羽音にはとても敏感です。
昨日の午後草刈りに入ったみかん畑でスズメバチの巣を見つけました。草刈り作業を続けるためにはどうしてもこの巣を取り除かねばなりません。

こちらをじっと見ていますがすぐに攻撃しては来ません。大丈夫です。

小型スズメバチと言ってもオオスズメバチより小さいという意味で、スズメバチの中では小さくはありません。なかなかの面構えです。

不意の攻撃を避けるため少し遠くから殺虫剤の噴射を始めます。

前日の夕方働きバチが全員帰っているところへすでに殺虫剤を吹き込んであります。

もう蜂の攻撃の心配はありません。

 

良い機会ですから蜂の巣を分解して中の様子をご覧に入れます。

殺虫剤で死んだ働きバチ

巣の素材は何層にもなっています。断熱性が良いのでしょうね。

巣の素材は木の皮を働きバチが思い思いに持ち帰ったもので作りますから部分によって色が違います。

 

巣の中の幼虫はどうなっているのでしょうか。

 

 

白い皮がかぶせてある所をはがすと羽化寸前の蛹が出てきます。すぐに蟻が食べにやって来ました。

 

巣は3段目ができ始めたところです。

 

もっと詳しく見てみましょう。

新しい卵が見られます。

2段目をはずしました。

間もなく白いカバーのある巣穴から働きバチがたくさん出てきます。蜂の数は何倍にもなり、巣はさらに大きくなるでしょうし、巣を早く見つけてよかったです。今年は今迄に見つけたのはこれ1個だけです。多い年には10個くらい取ったこともあります。

 

上のようなスズメバチの巣はこれからまだまだ大きくなり蜂の数も増えてきますので危険度も増します。最後はどうなるかというと寒さの来る頃には巣は空っぽになりみんな出てゆきます。
そして働きバチは冬の間にみんな死に絶えてしまいますが、雌の女王蜂は暖かい場所に住み着いて冬を越します。春になると女王1匹から始まって下のような大きな巣を一からまた作り始めます。春に巣作りが始まったばかりの時の写真がありましたのでご覧ください。

南津海の収穫時期に見つけたものです。この時期には蜂はたった1匹ですから片付けるのは簡単です。でも放っておくとやがて野球のボールくらいの大きさの球形の巣になります。その巣には下側に筒状の出入り口が作られその時期には家族は数匹です。

 

こうして放置しておくと羽化して出てくるものもいますから気を付けましょう。もう巣を作ることはありませんけどね。

蜂の生態をよく知らない方はまねしないでください。専門家に取っていただく方が安全です。
私のグルメの友達は殺虫剤を使わないで巣を取り中の蜂の子を食べるそうです。とても美味しいんだとか言ってました。

 

ついでに、刺されると結構痛い蜂アシナガバチの巣が今ありますので紹介しましょう。アシナガバチの巣はスズメバチの巣のように大きくなることはありませんが、危険度はそれほど劣りません。

庭の鉢物に水やりをするとき毎日この蜂の巣の下をくぐります。お前たちには何もしないからごめんね。と言ってお互い関せずで付き合っています。

本当は、こいつらが家の近くに巣を作るのは好きではないのです。家で蝶をたくさん飼育しているのですが、蜂は蝶の幼虫を子育ての餌としてどんどん勝手に持って行ってしまうのです。
でも狭い地球で多くの生き物が共存していくには仕方のないこともありますよね。

 

蜂のことを書いて多くの人に受けたので、追加で書き足しました。蜂との付き合いではもっともっと面白いことがたくさんありますがまた機会がありましたらその時に。


マーキングのアサギマダラが来ました

2021年09月04日 | 日記

今日の花

マンデビラの花  マンデビラはキョウチクトウ科の植物でマダラチョウの餌になります。餌用にとして育ててみたのですが花は意外にかわいいものです。

 


 今日も裏山の嵩山へアサギマダラの調査に行ってきました。アサギマダラの卵があったらいいなと思って出かけたのですが、意外なプレゼントがありました。私の植えたヒヨドリバナにマーキングのあるアサギマダラがとまっていたのです。10月になって北の方から南下してくるアサギマダラの大群の中にはマーキング蝶は度々見つかるのですが今の時期にマーキング蝶が見つかることはとても珍しいことです。慎重に蝶の傍に寄って写真を何枚か撮り、指でそっと捕獲しました。周りの林の中からはミンミンゼミやツクツクホウシの鳴き声がうるさいほど聞こえてきます。本当にこんな時期でのマーク蝶の再捕獲は初めてのことです。理由は簡単です、いつもならこんな時期にアサギマダラを探しに行くことはしないからです。今年は特別で夏間中山へ行ってアサギマダラを見はっていました。いないから行かないと言うのは普通のことですが、行かないからいないと決めることはやはりできませんね。このマークは初めてお目にかかるものなので何方のものかわかりません。いろいろ推測したりしますが分かる迄が楽しみです。

昨夜の雨から朝には良い天気になりましたが、さすがにもう真夏の暑さはありませんね。気持ちの良い一日でした。

 


今日見つかったマーク蝶

私の植えたヒヨドリバナで吸蜜していました。

 

周りではまだミンミンゼミが喧しいほど鳴いています。

 

 

キタキチョウが忙しそうに花から花へ飛び回っていました。

 

 

山頂駐車場に作った花壇のフジバカマやヒヨドリバナ

野生種フジバカマ

ヤマヒヨドリ

九重ヒヨドリ

 

 

山頂からの景色

九州方面

 

岩国・広島方面

 

広島・岡山方面

 

展望テラスからの眺め

 

雨上がりの蜘蛛の糸