goo

「トリック」

 TVドラマ「トリック」が10周年を迎えたそうだ。私自身はファンと言うほどではないが、何度か再放送を見たことがあって、主演の阿部寛と仲間由紀恵の軽妙な演技が面白く、現在公開中の映画『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』も見に行きたいなと思っていたところだから、15日の土曜に放送された『TRICK 新作スペシャル2』も録画予約してしまった。それを日曜の夜に見たのだが、正直あまり面白くなかった・・。前日の金曜日までに1か月放送された放送された『警部補 矢部謙三』は欠かさず見て笑っていたので、きっと『新作スペシャル』も面白いだろうと楽しみにしていただけに少しばかり残念だった。
 
 何が一番がっかりしたのかと言えば、物語が横溝正史の「悪魔の手毬唄」をほとんどそのまま下敷きにしたようなストーリーで、しかも横溝作品のおどろおどろしさを中途半端に真似したものだから、見るに堪えないほど薄っ平な内容になってしまっていた。酔っ払って眠気に負けそうな朦朧とした状態でなかったなら、途中で見るのを止めてしまっただろうと思えるくらいだった。
「これだと映画も期待できないかな・・」
一緒に見ていた妻に話しかけると、ソファーの上で妻はもうとうに眠り込んでしまっていた・・。

 しかし、そんなつまらない内容ながらも最後まで見てしまったのは、ひとえに阿部と仲間の絶妙な掛け合いが面白かったからだろう。端正な顔立ちからは想像もつかないようなセリフや行動を彼ら二人は飄々と演じている。さすが10年もコンビを組んでいるだけあって、絶妙のタイミングで互いにズレ合う演技は絶妙だ。そこで、知っているつもりで実はよく知らない阿部と仲間の役柄を調べてみた。



山田奈緒子 - 仲間由紀恵(少女時代 - 塚本璃子)
自称売れっ子奇術師だが、すぐクビになり、家賃も払えないほどの貧乏暮らし。インチキ超能力者を見ると黙っていられない性分で、マジックの原理を使って数々のトリックを見破る。決め台詞は「お前のやったことは全部お見通しだ!」(エピソードによって様々なアレンジがある)である。幼少のころより笑うことが苦手で、「ウヒョヒョヒョヒョヒョ!」「エヘヘヘヘヘヘ!」など妙な笑い方をする。貧乳がコンプレックス。

上田次郎 - 阿部寛
日本科学技術大学の助教授(第2シリーズからは教授)で、専門は物理学。自称天才物理学者で、どんな怪奇現象も科学で解明できる、といった持論を持つ。態度がデカいが気は小さく、怪奇現象を見るとすぐに気絶し、簡単なトリックにはコロっと騙されてしまう。しかし奈緒子の推理を自分のお手柄としたり、奈緒子よりずっと前に分かっていたと言う。著作本は『どんと来い!超常現象1 - 4』『なぜベストを尽くさないのか』『IQ200』。巨根がコンプレックス。

 お互いのコンプレックスが微妙な部分なのも笑わせるが、コンプレックスなど微塵も感じていないような演技が笑いを誘う生瀬勝久についてもついでに調べた。

矢部謙三 - 生瀬勝久
奈緒子と上田が事件に遭遇すると、なぜか決まって現れ、事態をさらに複雑にしていく公安部所属の警部補。誰が見てもバレバレのカツラをしており、本人はカツラの事実を決して認めないが、「ずれている」「偽物」という言葉や方言の「ズラ!」などには過剰な反応をする。権威の低い者には厳しく、逆に権威の高い者には弱い。関西出身で関西弁を話す。

 まあ、これだけ変な奴らが登場すれば面白くなくちゃおかしい。ひょっとしたら、TVの『新作スペシャル』は映画に全精力を使い果たしたスタッフが半ばやっつけ仕事で誤魔化したのかもしれない。そうすれば逆にTVドラマが面白くなかったことが映画の出来栄えを保証しているのかもしれない。そうならぜひとも見に行かなくては!!
 できたら今週中に行こう!!
 
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする