議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

混ぜれば資源??

2009年01月29日 05時41分14秒 | コンサル日誌
 先日のセミナーでは、リサイクルの実例紹介や、リサイクルを実現するためのコツについて取上げました。その中で目から鱗が落ちたと言われたのが「混ぜても資源になることがある」という話でした。

 「分ければ資源」と一般によく言われていますが、実はそう単純な話ではありません。本来は、「リサイクルしやすい状態にすること」が大切なのです。「そりゃ当たり前だよ」と思われるかもしれませんが、普段からこれを意識してリサイクルの検討をしいる方は少ないのではないでしょうか。
 もちろん、闇雲に混ぜるのではなく、リサイクルの受け入れ先としっかりコミュニケーションを取ったうえで、必要に応じて混ぜることになります。混ぜる目的としては以下の通りです。

目的1.ハンドリングを調整する(パサパサのものと含水率の高いものを混ぜるなど)
目的2.量をまとめて、安定供給する(小口で発生したものをまとめる)
目的3.忌避成分を薄める(塩素などが多いものと少ないものを混ぜる)
目的4.有効成分を増やす(有効成分の含有量が少なくて、そのままでは受入れてもらえないものに、有効成分の多いものを混ぜて、受入れてもらうなど)

こんな感じでしょうか。

 あえてこのように目的を分けましたが、すべては表裏一体で、結局のところ受け入れ側の要求どおり(もちろん交渉しますが)のスペックにする、ということです。アミタの姫路や茨城の製造所は正にこの考え方で中間処理業を行っています。もちろん、排出事業者が自社の複数の廃棄物を意図的に混ぜている例もあります。

ご参考ください。

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