議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

行政指導を文書でもらう

2006年12月27日 23時45分47秒 | コンサル日誌
 本日で、今年分のクライアントへの訪問は終わりました。

 本日のクライアントは、かなり行政とのやり取りで苦労されています。そのなかで、行政官の考え方を書面で残したい、というニーズがあります。こちらで一方的に議事録を作成して保存するより、行政からもその内容について了承してもらいたいということです。

 そこで登場するのが、行政手続法第35条です。
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(行政指導の方式)
第三十五条  行政指導に携わる者は、その相手方に対して、当該行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を明確に示さなければならない。
2  行政指導が口頭でされた場合において、その相手方から前項に規定する事項を記載した書面の交付を求められたときは、当該行政指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない。
3  前項の規定は、次に掲げる行政指導については、適用しない。
一  相手方に対しその場において完了する行為を求めるもの
二  既に文書(前項の書面を含む。)又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)によりその相手方に通知されている事項と同一の内容を求めるもの
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つまり、行政指導を受けたら、その内容を書面で頂くことができるのです。
では、行政指導って、なんなのでしょうか?

行政手続法第2条第6号 行政指導の定義をしているところです。
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 行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。
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例えば、
 質問者「あるものを回収リサイクルしたいと思うのですが、いかがでしょうか?」
 行政官「それは廃棄物なので、許可を取得する必要があります」
このレベルのアドバイスで、行政指導といえるのだと思いますが、いかがでしょうか。

ということで、行政でおかしなことを指導されたら、それを書面でもらうことができます。(もちろん、行政指導はほとんどの場合ちゃんとしたものですが。。。)必要に応じて請求してみてください。

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