議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

衆院選ではどこに投票しますか?

2009年07月13日 06時06分51秒 | ウィークリー・トピックス
 先週のトピックは、セミナーを2本ほどやりましたが、それより何と言っても東京都議選でしょう(週の初めは日曜らしいので、本当は今週ですが)。民主党圧勝と言っていいと思いますが、さて次の衆院選はどうなるのでしょうか。

■影の主役?「温室効果ガスの削減目標」
 年金などの社会保障、消費税や政治とカネの問題などが焦点になるのかもしれませんが、民主党と自民党の政策の違いとしては、温室効果ガスの削減目標ほど大きいものはないような気がします。「2005年比15%削減」とするか「2005年比25%削減」とするかで、今後の日本社会の行く末には大きな違いが出てくると思います。

 民主党の岡田幹事長曰く「麻生首相は、補正ではグリーン・ニューディールと呼び、雇用確保のためにも地球温暖化対策が必要だと言いながら、他方で厳しい削減目標を課すと雇用も失われ、成長率もマイナスになるとしている。とても同じ人が言っているとは思えない」(民主党のこの記事より引用)だそうですが、全くその通りです。

 民主党の数字が、単なる「ええカッコしい」で出てきたのか、それ以外の根拠があったのか私には分かりません。ただ、先進国で2050年に80%削減と言っているのであれば、バックキャスティング、という視点でからは妥当な目標だと思います。

■非常に高い目標
 2050年に80%削減をするには、経済や社会のあり方を大きく変える必要があります。同様に2020年に25%ということは、それに匹敵するくらいの努力が求められるような気がします。なにせ、あと10年後です。
 でも資源の大部分を輸入に頼っている国だからこそ、できるだけ早く取組みを始めるべきだと思います。温室効果ガスに限らず、資源消費を最小化させる取組みは、最終的に経済成長をもたらすかどうかは分かりませんが、少なくともリスクを低減できると思います。

 積み上げ式では達成できない目標を定めたほうが、大きなイノベーションが起こるといいます。民主党がこの目標の重大性をわかって言っているのかどうかはともかく、この目標を掲げるのはアリだと思います。もちろん、「ぶち上げてはみたけど、やっぱり出来ませんでした」というのは最悪なんですけどね。

 さて、次の衆院選、どこに投票しますか?
コメント
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