JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

スプリアス確認保証を申請してきました①

2017-11-01 | JF4CAD技研
先日スプリアス確認保証の申請を行ってきました。どうであったかまとめておきたいと思います。

※スプリアス確認保証について詳しくはJARDのこちらのページをご確認ください。


[スプリアス確認保証って何なの?]
電波を使用する機器のの増加に伴い他の機器を妨害するスプリアス(不要輻射)の輻射レベルを下げるよう国際的に要求が強まっており、2007年12月に電波法に定めるスプリアス規格が改正されました(新スプリアス規格)。

これに伴い、既に免許を受けている無線機(旧スプリアス規格の無線設備:具体的には2007年11月以前に製造された無線機)の使用期限は5年後の2022年11月30日までとなりました。それまでの間旧スプリアス規格の無線設備の再免許を受けることはできますが、これらの機器は原則2022年12月以降使用できないことになります。

しかしながら改正以前に製造された無線機であっても多くは新規格もクリアできるよう設計されており、製造年月のみで一律使用禁止にすることは不合理だと言えます。これらの機器を救済するためスプリアスの輻射レベルが新規格に適合していることをJARDに保証してもらうのがスプリアス確認保証です。


[JARDの保証対象となるリグは?]
JARDで既にスプリアスを測定し新基準に適合することが確認されたJARL登録機および2007年11月以前に製造された技適機で、対象機種はJARDのこちらにリストされています。

もう一つは巣鴨にあるJARDの機材を借りて自ら測定を行い、基準に適合したことを証明できたリグで、前もってJARDに連絡すれば対応してもらえます。海外製などリストにないメーカーのリグや自作機はこの方法で保証してもらえます。


[技適機ならスプリアス保証はいらないの?]
製造年月により必要・不要が分かれます。

2007年12月当時既に技適制度が導入されていましたので、例えばFT-817NDには
・スプリアス規格改正前のもの(2007年11月以前に製造されたもの)
・スプリアス規格改正後のもの(2007年12月以降に製造されたもの)
が存在しており、お互いは技適番号で見分けが付くようになっています。

以前メーカーに聞いたところ旧規格のFT-817NDと新規格のFT-817NDで中身は違わないものの前者はスプリアス保証が必要になり、一方後者は不要なのだそうです。何か釈然としませんがこのように「技適機だからスプリアス保証が不要」というのではなく「技適機であっても製造年月によってはスプリアス保証が必要」ということになります。


[技適機なのにスプリアス保証認定を受けられないリグがある?]
あります。八重洲のFT-100など技適機なのに新スプリアス規格を満たしておらずJARDのスプリアス保証を受けることができない機種も存在します。JARDのこちらに対象機が明記されています。

これらのリグの場合、外付けのフィルターなどを取り付けることでトータルで新スプリアス規格を満たすことができれば継続して使用できます。フィルターを接続した状態でJARDで測定してもらうなどの方法で規格を満たしていることを証明する必要があります。


[2007年12月以降に製造されたリグならスプリアス保証はいらないの?]
技適機であれば不要です。

一方で2007年12月以降に製造されていても技適を受けていないもの、具体的には自作機や秋葉原の一部店舗などで売られている中国製ハンディ機などはスプリアス保証が必要ですし、従来からの保証認定も必要です。1万円以下で安く売られていますが免許を受けて使用するには費用と時間がかかることになります。


[JARD以外の方法はあるの?]
大きく分けて2つあります。

1つはメーカーが自ら新スプリアス規格に適合していることを測定しその旨を当局に提出しているリグを使用する場合です。この場合はJARDではなく直接総合通信局に書類を提出すればよいようです。現在のところアイコムの一部機種のみとなっています。対象機はこちら

もう1つはご自分もしくはJARD以外の第三者が実機を測定し新スプリアス規格に適合していることを証明できる場合です。測定結果のデータと書類を総合通信局に提出すればよいようです。


[まずはリグと免許の整理を]
スプリアス保証を受ける前に以下の整理が必要だと思います。

(1)スプリアス保証認定が必要なリグ、そうでないリグがどれか把握する
ご説明の通り技適機であっても2007年11月以前に製造されたリグはスプリアス保証認定が必要です。スプリアス保証認定のリストに掲載されていないリグや自作機も別途測定の上保証認定を受けることで使い続けることができますが、「長年使用実績がない」「故障し放置したまま」といったリグはスプリアス保証認定の費用を考えればこれを機会に思い切って整理(撤去)してもいいと思います。ネットオークションなどで買い手を募ってもいいでしょう。故障機であっても部品取り用などで一定のニーズがあります。

私の場合は故障し修理もできないLS-702(ベルコム:430MHz SSB/FMハンディ機)やIC-2Nなどを撤去し、今後も使う予定のFT-104(八重洲:1200MHz FMハンディ機)などはスプリアス保証認定を受けることにしました。


(2)もし工事設計書に記載されていないリグ(ヤミ機)がある場合は先に変更申請を済ませる
技適機以外の場合は保証認定(スプリアス保証認定ではなく通常の保証認定)を先に済ませください。11月中に済ませることをオススメします。

工事設計書の内容を失念した場合は免許を受けた総合通信局の担当部署に電話すると教えてくれます。その際は呼出符号のほか免許番号(私の場合ですと中A*****号)が必要となります。


(1)(2)によりスプリアス保証認定を受けるべき送信機がどれであるか、何台あるかが固まります。固まったら手続きに移りましょう。
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