JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

北木島・真鍋島移動運用報告③

2016-09-14 | 移動運用結果報告
9/10(土)ジャンボフェリー→高松→笠岡→北木島
5時前にいつも通りジャンボフェリーのテーマ曲で叩き起こされました。長い1日の始まりです。

いつもより早く4時50分に高松東港に到着しました。早速下船し高松駅行きのバスに乗りましょう。何とか座席を確保。お客が多いので無料バスをシャトル運行させるようですぐに発車しました。いつも以上にスムースです。

高松駅に到着。6時8分のマリンライナーで計画していたのですが何と5時5分に高松駅に着きましたので、コンビニに朝食を買いに行っても5時39分のマリンライナーに間に合います。これ、異例のスムースさですね。

岡山までは約1時間ありますから車内で朝食となります。坂出を出ると瀬戸大橋を渡ります。こんな早朝の列車ですが通学客が少なくないです。中には高松から岡山の大学に通っている学生もいるようです。今の学生たちは生まれた頃から瀬戸大橋があるんですよね。高松港に24時間ひっきりなしに船が入港していた黄金時代を知らないのか・・・

岡山に到着。こんな早朝に岡山駅にいるのはものすごく久しぶりです。今日は改札を出て宇野バス・・・じゃなかった山陽本線の倉敷方面行きに乗り換えです。7時13分の電車を予定していたものの早く着いたので6時45分の電車になりました。この電車に乗ると笠岡到着は7時28分。三洋汽船の始発は7時25分で間に合わず、当初予定の8時10分発に接続します。

JR笠岡駅に到着。井笠鉄道との乗換駅で、鉄道廃止後は井笠鉄道バスに乗り換えができました。しかしながら2012年に井笠鉄道バスが破産し定期券や回数券が紙くずになってしまったのは大きなニュースになりました。

井笠のバス路線は多くが福山市の中国バスに引き取られ営業を続けています。もっとも中国バスも2007年に倒産し岡山の両備バス傘下に入っていまして、この地域の公共交通の苦しさを物語っています。

笠岡諸島行きの定期船も同様で、かつては行き先によって様々な会社が定期船を運航していました。ところが過疎化や高齢化で乗客は減る一方で、中には債務超過に陥った会社も出てくるなど島民の足を守ることが難しくなりました。このため2011年に笠岡市が主導して他社が最大手の三洋汽船に航路を譲渡する形での一本化が行われました。


笠岡側の定期船乗り場は旅客船用の「住吉港」とフェリー用の「伏越港」とがあります。三洋汽船の時刻表には「笠岡」としか書かれていませんが、今回は駅近くにある住吉港発のようです。

住吉港へは徒歩なら笠岡駅脇の地下通路経由で山陽本線を渡って5分前後で行けます。地下通路はちょっと分かりにくい場所ですが路面に案内が書かれているので迷うことはないでしょう。その先も案内看板が完備されています。


住吉港に到着。赤く錆びたトタン屋根、軒先に置かれた小荷物などまるで昭和50年頃の私鉄の駅みたいな雰囲気です。

現在三洋汽船の航路は、
北木島・真鍋島航路:笠岡-神島-高島-白石島-北木島-真鍋島(-佐柳島)
飛島・六島航路:笠岡-神島-高島-大飛島-小飛島-六島(-真鍋島)
となっています。一部の便は停泊パターンが異なりダイヤが少々複雑になっています。

メインになる北木島・真鍋島航路は1日8往復ある一方、裏航路である飛島・六島航路は4往復しかありません。


8時10分発の真鍋島方面行きは「ぷりんす」です。常石の神原で造られた船で、19tで通常速力は20ノットです。三洋汽船では「普通船」と呼んでいるようです。他に高速船「ニューかさおか」があり、こちらは急行料金が上乗せされます。

この「ぷりんす」、キャビンのレイアウトがかなり怪しい(明らかに改造した跡がある)のですが、まだ確証が取れていないので伏せておきます。調べがついたらご紹介します。

笠岡を出航しました。笠岡港は細い水路で瀬戸内海とつながっています。次の停泊地神島は元々島だったのですが、笠岡湾干拓事業によって本土と陸続きになりました。広大な農地ができて笠岡は漁業の町から農業の町に変わりました。

神島では意外にも大量の乗船客が。駐車場のない住吉港ではなく神島まで車で来て諸島に向かう客がいるようです。その方が船賃も安いってことですよね。お客で一杯になって出航です。

この「ぷりんす」には船内にこのような表示器があり、次の港を表示するようになっています。

白石島を出航し北木島が見えてきました。三洋汽船の北木島での寄港地は楠港と大浦港があります。意外にも普通船のみ停泊する楠港での下船客が多かったです。


笠岡から1時間弱で北木島大浦港に到着。降りたのは2人だけ。

北木島は人口約1,100人で岡山県で最も人口の多い島です。良質の花崗岩が採掘されるため石材の切り出しや加工が島の主な産業ですが、最近ではお笑いの千鳥・大悟さんの出身として名が知られるようになりました。

手配写真みたいですが大浦港の待合所にも千鳥の写真が貼ってあります。まぁこんな田舎の島から有名人が・・・というのが岡山県内の反応でした。

大浦港は島の南東側にあります。このほか笠岡フェリー金風呂フェリーが北側の金風呂港や豊浦港に発着しています。この両社は三洋汽船への統合に参加しなかったものの、お互いにダイヤを調整し1日10便を運航しています。航路が別立てなのは石材輸送があるためのようです。北木島の石材は「北木石」と呼ばれ、大阪城の石垣、靖国神社の鳥居、日本銀行本館など様々な建築物で使われているほか、高級墓石としても有名です。

笠岡諸島についてはJA4TI 福井OMがご自身のサイトで過去に行かれた際の記録を残しておられますのでこれを参考に運用場所を探しました(TIさんtnx)。TIさんは北木島では大浦から大きく離れた豊浦港でQRVされていますから自分で探さなければなりません。

集落を回り込んで大浦港の防波堤に謎の杭を発見。鉄のしっかりしたものだったのでここに伸縮ポールをくくりつけてフルサイズダイポールを設営です。防波堤で北東方向は海ですから海面反射も期待できます。


アンテナを設営し9時40分にスタートです。すぐにパイルになってきました。「北木島ファーストです」という方もかなり多いです。海面反射の影響からか大票田の1エリア方面が強いです。向こうにも強く聞こえているとのこと。飛ぶアンテナをよいロケーションで使ってやると威力が大きいですね。バッテリの容量に限りがあるので低いパワーで飛んでくれれば文句なしです。

また6エリアも各局に情報が行ったようで6エリアのおなじみの局もどんどん呼んできます。スタート30分で30局、まずまずの滑り出しです。一方で近場がスキップしているようで3エリアや4エリアはコールが非常に少ないです。


予想通りQSO中にも大飛島や小飛島、六島のリクエストを頂くのですが、これらは今のところ上手いパターンが見つからないため厳しいです。もちろん何かしら方法がないのか考えていますのでよろしくお願いします。

途中防波堤の先に釣りに行く島の人が来ました。「どっから来られたんで~」と岡山弁なのでもちろんこっちも岡山弁で話すと「そうかな よく飛んどるね」とのこと。こういう時に怪しがられないのでいいですね。


11時台になっても相変わらず1エリアが強くオープンしており有り難い限りです。QRPでコールしてきても59です。こんなに1エリアが開くとホント楽しいですよ。

11時30分で北木島を終了し撤収します。


船着き場に戻ってきました。真鍋島行きの乗船券を購入。

北木島もご多分に漏れず高齢化と過疎化が非常に進んでお年寄りをたまに見かけるだけです。待合所も代理店のおっちゃんと船で来る孫を待っているおばあちゃんだけ。で普通に岡山弁で話していました。北木島の方言は本土に近いようです。

12時10分発の船に乗って真鍋島に向かいましょう。北木島からは105局でした。ありがとうございました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 北木島・真鍋島移動運用報告② | トップ | 北木島・真鍋島移動運用報告④ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

移動運用結果報告」カテゴリの最新記事