近鉄の「1dayおでかけきっぷ」を使った吉野の御朱印巡り、中千本の続きです。
吉水神社から少し戻って大日寺へ。
真言宗醍醐派のお寺でこの看板が目印です。
この地には天武天皇ゆかりの「日雄寺」というお寺があり、藤原時代の五智如来像が残されています(国の重要文化財)。室町時代に日雄寺は焼失し廃寺になりますが五智如来は難を逃れ、跡地にできた大日寺に引き継がれています。
本堂は18世紀初頭のもので割と小さくまとまっています。拝観と御朱印をお願いして見せてもらいました。仏像は1,000年の時を経ていますが状態がよく、真ん中の大日如来像は穏やかなお顔でした。
ご住職の話ではお寺につながるこの道はかつて県道であったそうです(当然自動車は通行困難)。どこにつながるかと言えば天川や洞川。そのさらに先には高野山があります。
大日寺の御朱印です。
いよいよ金峯山寺です。
7世紀後半に役行者が創建したとされる金峯山修験本宗の総本山です。「修験道」の一派で、古来からの山岳信仰に神道や密教などが融合した日本独自の宗派です。中世の大和は北半分を興福寺が事実上支配していましたが、吉野は金峯山寺が支配し多くの僧兵を抱えていたことから後醍醐天皇のように吉野に逃れる権力者もいました。江戸幕府はこれを嫌い金峯山寺を天台宗の配下に収めて支配します。
明治になると神仏分離令に加え修験道廃止令が出され金峯山寺は一旦廃寺となります。あまりにも厳しい内容から嘆願が出され1886年に再興、1948年には天台宗から独立しています。
本堂に当たる蔵王堂です。1592年に完成し国宝に指定されています。奥千本や上千本からもよく見える大きな建物です。本尊は蔵王権現といい、本来の仏教にはない仏です。仏教でもないし神道でもない独特な信仰なのです。
境内では山伏でおなじみホラ貝が鳴り響いていました。
金峯山寺の御朱印です。
金峯山寺から446段の石段を降りたところには脳天大神がありますがまた446段を上らないと帰れないので泣く泣くパスです。既に何キロも歩いているのでさすがに無理です。
金峯山寺のそばに草餅が名物の「萬松堂」があります。お土産に買ってみました。草餅は昭和天皇にも献上されたそうです。昭和天皇はグルメで知られますが、甘い物もお好きだったようで高輪の「松嶋屋」の豆大福を気に入り侍従を遣わせて買っていたそうです。
お店は3階建てでお店があるのが3階にあるそうです作業場は2階、住居は1階なので1日何度も階段を上り下りすることになるそうです。「吉野の店はこういう作りなんですよ」と笑っていましたが、崖のような斜面によく家を建てることができたものですね。
さらに下って銅鳥居。
これも金峯山寺のもので、神道の要素が入っていることが分かります。
その先に弘願寺があります。元は金峯山寺の「上之坊」であったそうですが今は真言宗のお寺になっています。本尊は1260年に造られた阿弥陀如来立像です。
表を吉野杉で作ったオリジナル御朱印帳があります。ブランドとして高値で取引される吉野杉ですが、最近は住宅事情も変わり需要が激減、切り出してもあまりお金にならないそうです。小さなお寺ですがいろいろ話ができて面白かったです。
弘願寺の御朱印です。
弘願寺を過ぎるとロープウェイ乗り場まではもう何もありません。営業しているお店の方が少ないくらいでコロナで大打撃を受けています。
ようやくロープウェイ乗り場。長かったです。
帰りは「もみじ」号。吉野大峯ケーブル自動車はその名の通り大峯山まで路線を延ばしたかったようですが地場資本だけでは叶わず350mほどの今のルートを開業させただけで終わりました。
足がくたくたなので特急で帰りましょう。帰りはこの新しそうな方。
虫のような顔をしており、当初のカラーはスズメバチにを思い起こさせるものでした。
座席はホームベース君からは大きく進化しており座り心地がいいです。近鉄の特急は当たり外れがあるのがなぁ・・・と思います。
吉野がまだの方に簡単なアドバイスを。
最後に御朱印情報です(御朱印料は特記ない限り300円)。
・金峯神社 1種を社務所で授与。
・吉野水分神社 1種を社務所で授与。基本的に無人のため郵送対応。
・桜本坊 4種を拝観受付で授与。オリジナル御朱印帳あり。
・善福寺 3種を庫裏で授与。
・吉水神社 3種を社務所で授与。500円。オリジナル御朱印帳あり。
・大日寺 1種を庫裏で授与。
・金峯山寺 1種を授与所で授与。オリジナル御朱印帳あり。
・弘願寺 1種を本堂で授与。オリジナル御朱印帳あり。
吉水神社から少し戻って大日寺へ。
真言宗醍醐派のお寺でこの看板が目印です。
この地には天武天皇ゆかりの「日雄寺」というお寺があり、藤原時代の五智如来像が残されています(国の重要文化財)。室町時代に日雄寺は焼失し廃寺になりますが五智如来は難を逃れ、跡地にできた大日寺に引き継がれています。
本堂は18世紀初頭のもので割と小さくまとまっています。拝観と御朱印をお願いして見せてもらいました。仏像は1,000年の時を経ていますが状態がよく、真ん中の大日如来像は穏やかなお顔でした。
ご住職の話ではお寺につながるこの道はかつて県道であったそうです(当然自動車は通行困難)。どこにつながるかと言えば天川や洞川。そのさらに先には高野山があります。
大日寺の御朱印です。
いよいよ金峯山寺です。
7世紀後半に役行者が創建したとされる金峯山修験本宗の総本山です。「修験道」の一派で、古来からの山岳信仰に神道や密教などが融合した日本独自の宗派です。中世の大和は北半分を興福寺が事実上支配していましたが、吉野は金峯山寺が支配し多くの僧兵を抱えていたことから後醍醐天皇のように吉野に逃れる権力者もいました。江戸幕府はこれを嫌い金峯山寺を天台宗の配下に収めて支配します。
明治になると神仏分離令に加え修験道廃止令が出され金峯山寺は一旦廃寺となります。あまりにも厳しい内容から嘆願が出され1886年に再興、1948年には天台宗から独立しています。
本堂に当たる蔵王堂です。1592年に完成し国宝に指定されています。奥千本や上千本からもよく見える大きな建物です。本尊は蔵王権現といい、本来の仏教にはない仏です。仏教でもないし神道でもない独特な信仰なのです。
境内では山伏でおなじみホラ貝が鳴り響いていました。
金峯山寺の御朱印です。
金峯山寺から446段の石段を降りたところには脳天大神がありますがまた446段を上らないと帰れないので泣く泣くパスです。既に何キロも歩いているのでさすがに無理です。
金峯山寺のそばに草餅が名物の「萬松堂」があります。お土産に買ってみました。草餅は昭和天皇にも献上されたそうです。昭和天皇はグルメで知られますが、甘い物もお好きだったようで高輪の「松嶋屋」の豆大福を気に入り侍従を遣わせて買っていたそうです。
お店は3階建てでお店があるのが3階にあるそうです作業場は2階、住居は1階なので1日何度も階段を上り下りすることになるそうです。「吉野の店はこういう作りなんですよ」と笑っていましたが、崖のような斜面によく家を建てることができたものですね。
さらに下って銅鳥居。
これも金峯山寺のもので、神道の要素が入っていることが分かります。
その先に弘願寺があります。元は金峯山寺の「上之坊」であったそうですが今は真言宗のお寺になっています。本尊は1260年に造られた阿弥陀如来立像です。
表を吉野杉で作ったオリジナル御朱印帳があります。ブランドとして高値で取引される吉野杉ですが、最近は住宅事情も変わり需要が激減、切り出してもあまりお金にならないそうです。小さなお寺ですがいろいろ話ができて面白かったです。
弘願寺の御朱印です。
弘願寺を過ぎるとロープウェイ乗り場まではもう何もありません。営業しているお店の方が少ないくらいでコロナで大打撃を受けています。
ようやくロープウェイ乗り場。長かったです。
帰りは「もみじ」号。吉野大峯ケーブル自動車はその名の通り大峯山まで路線を延ばしたかったようですが地場資本だけでは叶わず350mほどの今のルートを開業させただけで終わりました。
足がくたくたなので特急で帰りましょう。帰りはこの新しそうな方。
虫のような顔をしており、当初のカラーはスズメバチにを思い起こさせるものでした。
座席はホームベース君からは大きく進化しており座り心地がいいです。近鉄の特急は当たり外れがあるのがなぁ・・・と思います。
吉野がまだの方に簡単なアドバイスを。
・一般にはロープウェイとバスを使って竹林院前まで行き、そこから下ってゆくのが楽です。
・バスが通る道ですが狭いので広がらないように歩きましょう。
・ロープウェイとバスは季節により運行ダイヤが変わります。吉野大峯ケーブル自動車のサイトで確認の上でお出かけください。
・金峯神社と吉野水分神社をどうするか考えておきましょう。金峯神社はバス停から近いので次のバスまでに回る手がありますが、吉野水分神社近くにはバス停がなく相当長距離を歩くことになります。思い切って外すのも一つの手です。
・竹林院などで「吉野山 寺宝めぐり」のパンフをもらいましょう。パンフに記載されているお寺で御朱印が頂けます(あとは吉水神社で頂けます)。
・尾根筋にない如意輪寺も悩ましいです。こちらも思い切って外す手があります。
・バスが通る道ですが狭いので広がらないように歩きましょう。
・ロープウェイとバスは季節により運行ダイヤが変わります。吉野大峯ケーブル自動車のサイトで確認の上でお出かけください。
・金峯神社と吉野水分神社をどうするか考えておきましょう。金峯神社はバス停から近いので次のバスまでに回る手がありますが、吉野水分神社近くにはバス停がなく相当長距離を歩くことになります。思い切って外すのも一つの手です。
・竹林院などで「吉野山 寺宝めぐり」のパンフをもらいましょう。パンフに記載されているお寺で御朱印が頂けます(あとは吉水神社で頂けます)。
・尾根筋にない如意輪寺も悩ましいです。こちらも思い切って外す手があります。
最後に御朱印情報です(御朱印料は特記ない限り300円)。
・金峯神社 1種を社務所で授与。
・吉野水分神社 1種を社務所で授与。基本的に無人のため郵送対応。
・桜本坊 4種を拝観受付で授与。オリジナル御朱印帳あり。
・善福寺 3種を庫裏で授与。
・吉水神社 3種を社務所で授与。500円。オリジナル御朱印帳あり。
・大日寺 1種を庫裏で授与。
・金峯山寺 1種を授与所で授与。オリジナル御朱印帳あり。
・弘願寺 1種を本堂で授与。オリジナル御朱印帳あり。