JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

宮城移動運用報告④

2018-09-21 | 移動運用結果報告
9/16(日)仙台市内→石巻→田代島→石巻→仙台市内
本日は石巻市の田代島に行ってみます。2年越しの念願です。

石巻市は旧北上川の河口にある漁業の町で人口は仙台に次ぐ14.7万人。小説家の志賀直哉、元宝塚の涼風真世さんなどの出身地です。また隣の登米市出身の漫画家・石ノ森章太郎さんゆかりの地で、市内には「石ノ森萬画館」があるほか石巻市内に石ノ森キャラ像が置かれるなど石ノ森キャラで町おこしを行っています。

田代島は人口80人弱。仙台湾に浮かぶ島です。カキ養殖が盛んでしたが東日本大震災で壊滅、震災以前から限界集落化が進んでいたため漁業の復興がままならない状態です。かわって島を支えつつあるのが観光で、北限の「猫の島」として知られるようになり多くの観光客が訪れるようになりました。

島ではかつて養蚕が盛んで、蚕を食べるネズミを追い払ってくれるため猫を大切にしていたようです。2006年にテレ朝系の番組「人生の楽園」で取り上げられ、その後テレビ番組が続けて島を紹介したことで知名度が上がったようです。中四国にある男木島・佐柳島・真鍋島、九州にある相島や湯島などに比べ東北の田代島は在京の番組制作会社がロケをしやすいことも番組で取り上げられる理由なのでしょうね。


田代島への船は1日3往復しかなく、以下の船で往復してみたいと思います。
石巻港 09:00→田代島 09:46 田代島在島時間4時間26分
田代島 14:12→石巻港 15:00
十分な時間が確保できそうです。1日仕事になりますが出かけてみましょう。

仙台駅到着。

独特の大時計は昔からあるそうで、代々仙台駅のシンボルになっているそうです。

石巻へは仙台7時24分発の仙石東北ラインの快速で行くことができます。従来石巻へは仙石線の快速がありましたが、昨年も触れた通り仙石線は宮城電気鉄道という私鉄を国が買収した路線のため駅と駅の距離が短い上に列車の追い抜きが難しく時間がかかっていました。松島付近で東北本線と仙石線が並行するため、ならばここに連絡線を作って仙台~連絡線まではスピードを出せる東北本線を走らせたらいいのではないかという考えで作られたものです。長らく構想だけになっていたものの東日本大震災により仙石線に大きな被害が出たことから実現に至りました。

東北本線が交流、仙石線が直流のため電源の切替が必要なこと、連絡線上に電源切替設備を設けることが難しかったことから仙石東北ラインはハイブリッドディーゼルの専用車が使用されます。床下のエンジンで発電機を回し車内のバッテリに充電、低速時はバッテリのみ、高速時はバッテリと発電機の併用でモーターを回すそうです。これなら架線がなくても走れますが機器類が増え床下だけではなく客室にまでスペースを取っています。

機器室の壁にはこんなモニターがあり、ハイブリッド車の動作モードがよく分かります。

東北本線の松島駅手前で連絡線に入り、高城町駅から仙石線に入ります。高城町駅は本塩釜から言えば4つ先の駅になります。この先は仙石線の主要駅に停車してゆきます。

8時19分に石巻到着。駅にも石ノ森キャラがあしらわれています。田代島へは石巻港から網地島ラインの船が1日3往復あります。

駅から網地島ラインの乗り場までは2km少々でミヤコーバスの石巻市内線があります。現在1日たった3本だけですが幸い行きと帰りの船に接続しています。駅のコンビニで弁当を買って8時30分のバスで向かいます。

ミヤコーバスは宮城交通の地域子会社を統合した会社で、宮城県内のローカル路線を担っています。津波で営業所や車両が被災した上に沿線人口が極端に減り厳しい経営が続いており、ICカードへの対応など近代化がままならない状態です。この石巻市内線も逆回りが運休したままで、ICカードが使えず運賃は現金払いになります。

なお石巻市内線は今年9月末で廃止となり代替のバスに変わるようです。

門脇二丁目バス停で下車、網地島ラインの乗り場を目指します。周囲は地盤の嵩上げ工事が終了したところで、更地のままのところが多いです。

網地島ラインの乗り場の周囲も何もなく、ぽつんと建物があるだけです。どうみてもボロい建物なんですけどよく津波に持ちこたえましたね。

網地島ラインは石巻-田代島-網地島-牡鹿半島の鮎川を結んでいます。過去に存在した石巻市営汽船などの航路を吸収した第三セクターで現在の発着場は旧北上川の河口近くにあります。

乗船券は自動販売機で購入となります。

田代島は大泊と仁斗田の2つの港があります。大泊はしばらく復旧工事で通過していましたが今月から旅客船に限って寄港を再開しています。お互いは船で6分かかり石巻からは大泊が近いのですが、猫は仁斗田にいますし、仁斗田でも4時間26分の在島時間が確保でき十分です。

「ブルーライナー」「みゅう」「マーメイド」の3隻の船を持っており、9時発はブルーライナー。1988年に三菱重工下関で建造された101t・通常速力18.2ノットの旅客船です。今年で船齢30年のいかにも古そうな船です。お客さんはかなり多く、既に座席は一杯です。大半が田代島目当てでしょうね。案内がないのですが実はこの船には船底に座敷があります。

なんと誰もいませんhi 船は寝てるのが一番疲れないので寝てました。


定刻より5分遅れて仁斗田港に到着。多くのお客さんが下船しました。

観光客が船に乗ってくれるので航路維持につながっているのでしょうね。福岡の相島なんかも観光客が急増して行楽期には臨時便を出しているようで航路の採算改善につながっているとのことです。

時間を効率よく使うため港近くで設営です。いい具合に公園があります。ここにも猫がおり、観光客が行き過ぎてから7MHzのダイポールを張って10時20分にスタートです。

今日は1エリアに加え近場の7エリアも聞こえます。多いのは福島や山形など宮城県の隣県です。ちょうどその距離がFBなのでしょうね。東北は高橋姓が多く、結構な数の高橋さんとQSOできました。

面白かったのですが1時間ほどでCondxが落ちてきました。特に西日本はお手上げ状態。

Condxが落ちてコールが減りましたし、お腹がすいてきましたのでお昼にしましょう。石巻駅のコンビニ「ニューデイズ」で売っていたユニークなおにぎりです。

ところが困ったことにビニール袋のガサガサという音に猫が反応し集まってきます。おにぎりのご飯を少し投げてあげてもいいように思えますが観光客は猫に餌をあげてはいけないルールになっていますし、人間の食べ物は猫にとって体に悪い場合もあります。

「エサをくれ」と迫ってきますがあげられないのです。


午後に入るとバンド内がノイズだけになり、呼べど叫べど状態になってしまいました。あと1時間あまり残っていますがここで片付けたいと思います。

仁斗田の集落を回って猫を撮影してみましょう。「クロネコ堂」という店があります。元簡易郵便局だった建物で営業しているカフェ兼お土産屋さんみたいです。カフェは満席でした。

仁斗田港に戻りましょう。乗船を待つお客さんが多いです。

網地島で折り返したブルーライナーが到着。お客さんが多いものの幸い乗船できました。帰りも船底の座敷へ。家族連れ1組が来た程度でガラガラ。ゆっくり寝ていました。

網地島ラインは震災前から「石巻発着場の移転」と「新船への更新」の2つの大きな計画がありますが、震災やその復興で延び延びになっています。


帰りも数分遅れ15時過ぎに石巻港到着。1日3本だけの石巻市内線がいい具合に接続しています。


15時52分発の仙石東北ラインで帰ります。仙台-石巻間は宮城交通の高速バスも走っており本数はバスの方が多いようです。バスにせよJRにせよ仙台まで寝てればいいので助かります。16時49分に仙台到着。宿に荷物を下ろしましょう。

買い物に出かけたら自民党総裁選の街頭演説会でした。


本日は49局でした。Condxが悪く全然伸びませんでした。皆様ありがとうございました。

網地島ラインで行くことのできるもう一つの網地島も「隠れ猫の島」だそうです。網地島の移動運用も少ないのでチャンスがあれば行ってみたいと思います。
コメント
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