「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「ん、鈍い音・・それがどうした!」

2022年01月05日 | オーディオ談義

例年通り新年早々からオーディオに取り組んでいると、今さらだが感じたことがあったので述べてみよう。

およそ1か月ぶりにウェストミンスターの上から降ろした「スーパー10」(ワーフェデール)。



もちろんいいことばかりではなく一長一短ある。

たとえば従来はサブウーファーとの振動板の位置が合わせやすく「音像定位」がピタリと決まっていたはずだが、今回はサブウーファーと引き離したので定位に一抹の不安が残る。

ただし、それとは引き換えに「SPスタンド」効果によるユニット周囲の「開放性」にメリットがあって、それらの「足し算、引き算」を通じて今回は「開放性」に軍配を上げたい気持ちになり、しばらくこの状態で聴いてみよう。

ところが、この動きにまるで呼応したかのようにメル友さん(関東)から「グッドマンのトライアクショムをまだ使ってますか? よかったら譲ってくれませんか」と、オークションで落札した時以上の価格の申し出があった。

「えっ、それはまた難題ですねえ。しばらく考えさせてください」

7系統のスピーカーの中で「リチャードアレン」と並んで滅多に出番がやってこない「トライアクショム」だが、いざ譲るとなると相当な覚悟が要る(笑)。

「トライアクショム」にとっては、今の状態よりももっと使ってくれるところに行った方がいいに決まっているし、そちらの方が幸せだろうが。

「さあ、どうしようか」と、改めて試聴してみることにした。



「スーパー10に比べるとサウンドにベールが一枚も二枚も掛かった感じだなあ・・。ブリティッシュ・サウンド特有の翳りがあって、とても一筋縄ではいかない音だね、これは。しかしこういう音じゃないと聴けない音楽があることもたしかだし~


言い換えると、「しんねり・むっつり」して「音楽的な志向を求めるサウンド」であり、その一方「オーディオ的な志向を求めるサウンド」としては排除したくなる音といっていい。

「えっ、音楽的志向とかオーディオ的志向とかって、いったい何の話?」と訊かれても困るが、実際に我が家の7系統のスピーカー群を例に挙げて分類してみると分かりやすいかもしれない。

それぞれのSPの醸し出すサウンドを想像していただけるといいのですが。

<オーディオ的志向のサウンド>

「JBLの2ウェイシステム」、「AXIOM80(2セット)」

<音楽的な志向のサウンド>

「トライアクショム」、「PL100」、「リチャード・アレン」

<両者の中間帯のサウンド>

「スーパー10」

我が家では常に「音楽的」サウンドと「オーディオ的」サウンドの両者の緊張感を孕んだ「凌ぎ合い」が続いており、その結果として中間帯のサウンド「スーパー10」が安心感を持って受け入れられている・・、といった構図になる。

つまり「音楽的なサウンド」とは「音楽鑑賞を通じて人生の倫理観を問いかけてくる」ようなものだし、「オーディオ的なサウンド」とは「難しいことは抜きにして今を楽しもうよ~」。

前者は噛めば噛むほど味が出てくるので短時間の試聴には向かないし、後者は短時間にはGOODだが長時間の試聴には不向きだし飽きやすい。

なお、極めて個性的な「AXIOM80」を「オーディオ的なサウンド」として分類するのは異論があるかもしれないが、我が家ではあまりにも明晰過ぎる音も「音楽的志向」サウンドの観点からは「?」なのである。

こうやって実際に書きながら気持ちの整理をしてみると、やっぱりグッドマンの「トライアクショム」は余生に必要そうなので手放せませんね~。

「ん、鈍い音・・、それがどうした!」って感じかな~(笑)。



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