前々回のブログ「スピーカースタンド革命」からの続きです。
これまで頭の片隅にもなかった「スピーカースタンド」(以下「SPスタンド」)の登場によって我が家のオーディオの景色がずいぶん良くなったような気がしている。
そこで、調子に乗ってこの「SPスタンド」を精一杯有効活用しようと、新たに編成したのがJBLの2ウェイシステムだった。
日頃「メイン」として聴いている「AXIOM80」とは対極的なサウンドだが、これはこれなりに新鮮味があって十分聴けるシステムである。
そこで、「他の人はどう思うかしらん」と、このシステムを編成した翌日にオーディオ仲間のYさんに聴いていただいたところ、5分もしないうちに「AXIOM80を聴かせていただけませんか?」
「エッ、それはないでしょう、もっと時間をかけて聴いてくれませんかね」と、喉元まで言葉が出かかったが辛うじて思いとどまった(笑)。
Yさんはとにかく「ネットワーク」や「チャンデバ」を使ったスピーカーに対して最初から拒否反応を示される。そして、我が家では「AXIOM80」以外のシステムは、はなから受け入れようとはなされない~。
まあ、個性としてそれもありなんでしょうが・・・(笑)。
しかし、JBLのシステムにチャレンジしたおかげで新しい発見があったのでそれを忘れないように書き止めておくとしよう。
というのも、「D123」(JBL:口径30センチ)を容れた箱の下部に背圧の抜け道として「縦幅 1cm × 横幅40cm」の隙間を作っておいたところこれが実に巧い具合に作用して小振りの箱にもかかわらずかなり本格的な低音が出てくるのに気が付いた。
これはもしかして「AXIOM80」を容れた箱にも応用が利くのじゃあるまいかとピ~ンと閃いたねえ!(笑)。
「思い立ったが吉日」とばかりさっそくバッフルの位置をずらして1cmの隙間を作ってみた。
面積は「1×40=40平方cm」となるが、円形で換算すると(円の面積は)「πr2乗」だから口径およそ「7cm」に相当する。
自己流の「ARU」(背圧調整器)として既に背面のバッフルに口径10cmの穴を開けているのだが、今回は前面のバッフルに追加の「抜け穴」となる。
どういう結果になるか、まったく「やってみなくちゃ分からん」状況だったが、「な~に、拙けりゃ元に戻せばいいさ」ぐらいの軽いノリだった。
10分ほどの簡単な作業を終えて聴いてみたところ、何とまあ「AXIOM80」の音がこれまでにないほど屈託なく朗々と鳴り響いた!!
以前よりもずっと抜けが良くなって伸び伸び感が出てきたし、弱点だった低音域の量感も心なしか増えた感じ。というか、物理的にはそれほど変わらないのだろうが、聴感的に「低音不足」を感じさせない音という表現のほうが正確だろう。
どうやらこれまでの背面バッフルに開けた口径10㎝の「ARU」だけでは足りなかったことがこれで判明した。
シマッタ、早く気付くべきだったなあ~。
限りなく実験を繰り返した緻密な「メーカー製」と違って「自作」なんだから「試行錯誤を限りなくやらないと駄目じゃないか!」と、自分を厳しく叱った(笑)。
と、同時にたったこれだけのことで音が激変する「AXIOM80」のデリカシーに改めて感服した。
それにしても、こんな小さな箱なのにこれまでの長い「AXIOM80」の付き合いの中では一番気に入った音が出たことに驚いた。
ちなみに箱の内部は「定在波」を防ぐためにこのようにしている。
いずれにしても今回の工夫はJBLのシステム編成のおかげで気が付いたことになる。
そして、この「上首尾」にすっかり酔い痴れてしまい「柳の下の二匹目のどじょう」を狙って、もう一つの「AXIOM80」(オリジナル版)が入っている自作の箱にも同じことを試してみることにしたのは必然の成り行きだった(笑)。
以下、続く。
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