2~3日おきに図書館に出かけているが、目的は興味のある新刊書探しなのはもちろんだが、もう一つあってそれは野外の駐車場から歩いて長い階段を昇りハーハー息を切らしながら2階の「新刊書コーナー」に辿り着くこと。
少しでも血糖値を下げるために丁度いい運動になっている(笑)。
そして、このたび出会った新刊書がこれ。
著者「今野 浩」氏の略歴となると、都立「日比谷高校」~東大工学部卒~大学教授とくれば、まさに絵に描いたような日本のエリートである。
御年81歳になられるそうだが、その著作(まあ、エッセイ風とでもいいますか)となると実にくだけた話が多くてとても面白い。
それに私生活においても赤裸々な話が包み隠さず述べられてあって、著者にとって都合の悪い話は書かないという「気取り」がさらさらないのに感心する。
そういう調子だからこれまで「筆禍」事件が2件あったそうだが、膨大な著作の割には「2件」は少ないと思うが、自分も過去のブログで1件だけ「筆禍事件」(?)があった。
8年ほど前のことだが「オーディオ関係ランキング」の上位者からブログの内容について「はしゃぎ回っている」と攻撃を受けたので、つい反撃してしまったのだが、今となっては実に「大人げない」ことをしたと反省しきり。
「おバカさん(屈折した心理の持ち主と言い換えてもいい)と一緒の土俵に上る」のも結局同列のバカだったんだよねえ、こういう輩は相手にしないのが一番だったのに(笑)。
さて、話は戻って著者はプッチーニ、ヴェルディ、モーツァルトなどのオペラに親しまれておりとても親近感が持てたが、漫画も大好きだそう。
「エッ、一流のエリートが漫画ですか!」と言いたいところだが決して馬鹿にしたものではない。
たとえば、ずっと昔に読んだ裁判所のれっきとした「判事さん」のエッセイに目を通していたら、電車の中で熱心に劇画「ゴルゴ13」を読んでいたところ、丁度前に立っていたのがそのとき担当していた事件の担当弁護士で、びっくりしたような顔で目を丸くしていたなんて記述があって、思わず笑ってしまった。
そういえば、現岸田内閣の副総理である「麻生」さんも「ゴルゴ13」の大ファンだと聞いている。
そして、本書の中で絶賛されていた漫画が「手塚 治虫」氏の「アドルフに告ぐ」だった。手塚治虫さんといえば「漫画の神様」とされているほどのお方。
そんなに面白いならと、さっそく図書館に行って借りてきた。
第二巻まで読んだが大人向けのかなり難しい漫画である。子供の頃に熱心に読んだ「鉄腕アトム」とは大違い。
「ヒトラーの祖先が実はユダヤ人だったと証明する文書の行方を軸としたストーリー」が展開していく。
「正義とは何かが主題の作品。それぞれの立場で正義を盾に憎しみ合い、延々と争いが止まない。人間の愚かさを凝縮させて描き出している。 殺戮、迫害、暴力が支配した一世紀近く前の人類史の出来事だが、今も形を変えて国や民族の間で争いは絶えない。手塚治虫の残したメッセージはとてつもなく重い。」(ネットから)
時間に恵まれた方は一読されても面白いかと思います。
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