先日のブログ「”今が良ければすべて良し”かな?」の続きです。
去る28日(土)の午後に二組目のお客さんとしてお見えになったのは近くにお住いのオーディオ仲間のYさんだった。
こちらからお誘いしてわざわざ来ていただいたもので、つい先日のブログ「人間は夜よりも朝の方が賢い」(2019.9.27)で紹介したように、一段とグレードアップした(積りの)「AXIOM80」を聴いていただこうという算段である。
今回は「ブルーレイレコーダー」のHDDに溜め込んだCD音源を「ほんとに便利がいいですねえ」と、二人して感嘆の声を上げながら、テレビの大型画面(55インチ)を見て次から次にリモコンスイッチで聴き流していった。
「ネット・サーフィン」という言葉があるが、これはもう「音楽サーフィン」ですね(笑)。
取り分け便利がいいのが歌曲で、たとえばある歌手の全集があるとすれば好きなのはせいぜい2~3曲どまりで他はもう聴かなくてもいいというCDが”ごまん”とあるが、そういうときに好きな曲目だけ聴いてさっと移れるところがもうたまらない!
たとえば大好きなジョン・デンバーの「緑の風のアニー」(原題:Annie’s Song)なんか、このところしょちゅう聴いてるが、フルート奏者のYさんが「あっ、この曲はゴールウェイが吹いてましたよ」と、いった具合。
余談になるが、ゴールウェイは周知のとおりベルリン・フィルの首席フルートだったが、指揮者カラヤンの慰留を強引に振り切って辞めたことから「帝王カラヤンを振った男」として、当時有名だった。
おっと、肝心な「AXIOM80」の試聴結果だが「以前よりもさらにヌケが良くなったし、低音も結構出てますよ」と、Yさん。
「そうなんですよ」と、ばかリ例の「ARU」(背圧調整器)の一部として使った「ビニール袋」の効用を熱く語ったが、おそらく「くど過ぎる」とたいへんご迷惑だったに違いない(笑)。
終盤になってからYさんが持参されたCDを聴かせていただいた。
パリの音楽院在学が縁で、ご結婚されたご夫婦(別府市在住)による「フルートとギター」の競演で、とても柔らかい響きとともに押しつ押されつの両者の「阿吽の呼吸」が絶妙で、このままずっと聴いていたいと思わせるほどの演奏だった。
ちなみに、フルート奏者の石井暁子さんはYさんのお師匠さんにあたり、もう10年以上も指導を受けに教室に通われているとのこと。石井さんが使用されているフルートは「パール」(24金製)というブランドだそうだ。
Yさんによると精巧極まるフルートの製作技術は今や日本が世界でダントツの一番だそうですよ。
世界の一流プレイヤーはほとんどが「村松」(24金製)を愛用しているが、なぜかYさんは「村松」(24金製)を追放して現在は「プラチナ」製を使っておられるとのこと。
なお、あるとき某国がそっくりそのまま村松に似せてフルートをつくったところ「これは形は同じでもフルートではない」と廃嫡されたとのことで痛快極まる出来事(笑)。
製作技術が「コンマ何ミリ」の厳しい世界だそうで緻密な日本人向きなんでしょう。
そして、この日は他にも「小椋 佳」をよく聴いた。
中でも「シクラメンのかほり」は、二人してとてもいい歌詞ですねえと感じ入った。
それでは秋のメランコリックにふさわしい歌詞の一部とともに終わりとしよう。
真綿色した シクラメンほど 清(すが)しいものはない
出逢いの時の 君のようです
ためらいがちに かけた言葉に 驚いたように
ふりむく君に 季節が頬をそめて 過ぎてゆきました ・・・
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