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台湾選挙:国民党、高雄・台南などでは「議席ゼロ」に 総統選も議員選も総崩れ

2016-01-18 | 先住民族関連
サーチナ1月17日(日)13時55分
 台湾で16日に行われた正副総統と立法院委員(国会議員)選挙で、国民党は歴史的な大敗北を喫した。議員選挙では、台北市では比較的善戦したものの、高雄、台南といった南部主要都市では「議席数ゼロ」になった。
 総統選では、民進党主席(党首)の蔡英文候補(陳建仁・副総統候補とのペア)に、民進党候補として過去最高の56.1%の得票率を許した。
 国民党主席の朱立倫候補(王如玄候補とのペア)の得票率は31.0%と、国民党にとっての分裂選挙となった2000年の総統選挙を除き、最も低い得票率だった。
 2000年には国民党が23.1%、同党から出て個人で立候補した宋楚瑜候補が36.8%の得票率を得た。宋候補は対中政策で、将来における統一を念頭に置く考えでは国民党とほぼ同じだ。宋候補はその後、親民党を結成した。
 2000年の総統選では、民進党が「敵失」のおかげで、39.3%とさして高くない得票率でありまながら勝利し、陳水扁政権を誕生させることができた。しかし今回の総統選では、国民党と親民党の得票率を合計しても約44%で、民進党の56.1%にかなり水を開けられた。
 議員選挙を見ても、国民党の「惨敗ぶりが際立つ」状況だ。
選挙区では、台北市で国民党が5議席を獲得し、民進党の2議席を上回ると善戦ぶりを示したものの、朱候補が大逆風の2014年地方選でも市長の座を守った新北市では、民進党の9人当選に対し、国民党は2議席獲得にとどまった。
 桃園市では民進党の3議席に対して国民党が2議席を獲得、台中市では民進党が4議席で、国民党は3議席を獲得。しかし台湾南部主要都市の高雄市では9議席すべてを民進党が、台南市でも5議席すべてを民進党が獲得した。
 台湾南部はもともと、民進党支持者が多い。中国は馬英九政権が誕生してから、台湾からの果物輸入を増やした。台湾では南部で果物生産が盛んであることから、「国民党政権が存続すれば実益がある」とアピールして民進党の勢力を削ぐ狙いがあったとされる。
 しかし、今回の選挙結果を見る限り、中国の思惑ははずれた格好だ。中国側の今後の「出方」が注目される。なお、中国はベトナムとの対立が激化した2014年、それまで急増していたベトナムからの果物輸入を激減させ、ベトナムの果物農家と関連産業を大苦境に陥れたことがある。
 民進党は比例代表区で18議席、国民党は11議席を獲得した。民進党の議席数68議席で、議会における過半数を獲得した。国民党は35議席で、選挙前の64議席から大きく減らした。
 同選挙では、2014年に馬英九政権の対中国政策に反対して発生した「ひまわり学生運動」の流れを汲む「時代力量(時代の力)」が、選挙区で3議席(台北・新北・台中)、比例代表で2議席の、計5議席を獲得した。
 靖国神社批判など、第二次世界大戦終結までの「日本軍国主義」に対し強い批判と抗議を続けている高金素梅議員は、前回の選挙と同様に原住民族(先住民族)枠で立候補し、議席を守った。高金素梅は父親が安徽省出身だが、母親が台湾原住民族のタイヤル族。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF。高雄市の風景)
http://news.biglobe.ne.jp/international/0117/scn_160117_3028504347.html
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