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【厚真】縄文期の3戸の竪穴住居 ヲチャラセナイ遺跡

2010-07-30 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2010年 7/29)
 厚真町幌内のヲチャラセナイ遺跡で、貴重な発見が相次いでいる。5000年以上前の縄文時代の地層から、大型の竪穴式住居跡3戸分のほか、付近の捨て場からエゾシカの歯約300個も出土している。調査している町教委は「とても珍しい事例」としている。
 ヲチャラセナイ遺跡は、厚幌ダム建設に向け、町教委が2008年から調査している。厚真川上流沿いの小高い丘1万3300平方メートルを発掘。08年にアイヌ文化期のチャシ跡を全面発掘し、研究者から注目を集めた。10年度調査(6~11月)は、チャシ跡から北西50メートルの約4200平方メートルが対象。縄文時代の貴重な発見が相次いだため、饂日に報道向けに公開した。
 大型の竪穴式住居跡は、3戸が隣接していた。同じ時代の住居跡群は、道南でも見つかっているが、町教委の乾哲也学芸員は「内陸部では珍しい」という。住居跡は長方形の四隅がまるまった「隅丸方形状」。2戸の発掘を終え、もう1戸を作業中だ。2戸は長軸が12.5メートルと10.8メートル、短軸はどちらも8.5メートルだった。
 また、住居は同時期に住んでいたのではなく、1戸は廃屋として使われたよう。土器や石器が捨てられたように出土した。富良野盆地で出土するシュブノツナイ式土器、道南で出土する円筒下層式土器も見つかり、「交易ルートだった可能性が高い」と分析する。
 さらに住居のすぐ近くから、エゾシカの歯のほか、焼けた骨片も見つかり、量の多さから、「アイヌ文化のような『送り』の儀式の事例かもしれない」と町教委。縄文時代では珍しくとても貴重な発見、としている。
http://www.tomamin.co.jp/2010s/s10072901.html
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