2024年8月1日 21:35(8月1日 21:56更新)
本展の目玉の一つで、会場入り口で来場者を出迎える「イランカラプテ像」
【白老】アイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の国立アイヌ民族博物館で25日まで、北海道を代表するアイヌ民族の木彫家、藤戸竹喜さん(1934~2018年)の活動を振り返る「生誕90年記念 藤戸竹喜の世界展」が開かれている。熊や鹿、人物肖像など藤戸竹喜さんの作品91点をじっくりと鑑賞できる。企画監修した前道立近代美術館学芸部長の五十嵐聡美さんに案内してもらった。
■監修の五十嵐さん「瞬間掘り出す技術すごい」
藤戸さんはオホーツク管内美幌町生まれ。少年期を旭川市近文で過ごし、熊彫り職人の父・竹夫さんの下で12歳から本格的に熊の木彫りを始めた。30歳で阿寒湖畔にアトリエを構え独立した。
会場に入ると、目玉の一つでアイヌ民族の長老を等身大で表現した「イランカラプテ像」が出迎える。普段はJR札幌駅構内に設置されているもので、威厳あるたたずまいに圧倒される。
「藤戸さんは、頭に浮かんだイメージを木の中から取り出すようにして作った」と五十嵐さん。今にも動き出しそうなリアルさだ。
見逃せない傑作の一つとして五十嵐さんが挙げるのは、・・・・・
19日は休館。ウポポイの入場料に加え、観覧料(大人300円、高校生200円)が必要で中学生以下は無料。問い合わせはウポポイ、電話0144・82・3914へ。
※「イランカラプテ像」の「プ」は小さい字。