(読売新聞 2011年9月11日 )
カナダの先住民居留地で発生した水銀汚染被害の実態を知ってもらおうと、映画作家の大類義(おおるいただし)さん(57)(カナダ在住)が制作したドキュメンタリー映画「カナダ先住民と水俣病」の上映会と、来日中の先住民らによる講演会が10日、熊本市の熊本学園大で開かれた。
カナダ・オンタリオ州では1962~70年頃に製紙工場から水銀を含む排水が川に流され、下流の先住民居留地で魚を食べた住民らが水銀中毒になった。水俣病患者と同じような症状が見られるが、カナダ政府は水俣病とは認めていない。
大類さんと先住民ら4人は、75年から現地調査に取り組む原田正純医師(76)が顧問を務める熊本学園大水俣学研究センターの招きで来日した。
大類さんの作品は、住民のインタビューを通して水銀被害の実態や差別、偏見にさらされてきた先住民の厳しい状況を浮き彫りにする内容。約40人の参加者を前にあいさつした大類さんは「様々な苦境に置かれた先住民にとって致命的な打撃になった」などと述べた。
講演会では、原田医師が「カナダでも水俣病が発生したと確信を持った。胎児性患者の調査がきちんとできなかったことが悔やまれる」と話した。先住民のサイモン・フォビスターさんは「私たちも水俣病と同じ環境汚染の犠牲者だ」などと訴えた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kumamoto/news/20110910-OYT8T00824.htm
カナダの先住民居留地で発生した水銀汚染被害の実態を知ってもらおうと、映画作家の大類義(おおるいただし)さん(57)(カナダ在住)が制作したドキュメンタリー映画「カナダ先住民と水俣病」の上映会と、来日中の先住民らによる講演会が10日、熊本市の熊本学園大で開かれた。
カナダ・オンタリオ州では1962~70年頃に製紙工場から水銀を含む排水が川に流され、下流の先住民居留地で魚を食べた住民らが水銀中毒になった。水俣病患者と同じような症状が見られるが、カナダ政府は水俣病とは認めていない。
大類さんと先住民ら4人は、75年から現地調査に取り組む原田正純医師(76)が顧問を務める熊本学園大水俣学研究センターの招きで来日した。
大類さんの作品は、住民のインタビューを通して水銀被害の実態や差別、偏見にさらされてきた先住民の厳しい状況を浮き彫りにする内容。約40人の参加者を前にあいさつした大類さんは「様々な苦境に置かれた先住民にとって致命的な打撃になった」などと述べた。
講演会では、原田医師が「カナダでも水俣病が発生したと確信を持った。胎児性患者の調査がきちんとできなかったことが悔やまれる」と話した。先住民のサイモン・フォビスターさんは「私たちも水俣病と同じ環境汚染の犠牲者だ」などと訴えた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kumamoto/news/20110910-OYT8T00824.htm