先住民族関連ニュース

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■ 白老・アイヌ民族博物館からサケの薫製が販売開始

2011-05-21 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2011年5月20日(金)朝刊】

 白老町若草町のアイヌ民族博物館はこのほど、ポロト湖畔で寒干しにし、かやぶきの家(チセ)の中でじっくりいぶしたサケの薫製「サッチェプ」の販売を始めた。
 ポロトの味覚として全国にファンを持つ珍味。昨年秋に白老沖で捕れたサケの内臓を取り出して塩をまぶし水洗いし、1カ月半から2カ月寒干しした。その後チセ内につるし、絶えることなく燃えるいろりの煙であめ色になるまでいぶした。
 約3千本用意した。毎年買い求めるファンや本州向け贈答用にまとめ買いする人が多いという。道内外から約200件の予約が販売前に入り根強い人気。「手間と時間をじっくりかけた」薫製は一見硬そうだが、しっとりとした食感。
 一本ままの姿造りが4500円、オリジナルパッケージにした130グラム入りが500円。同博物館内で販売しているほか、全国発送も可能。問い合わせは同博物館、電話0144・82局3914番へ。(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2011/05/20/20110520m_08.html


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【BOOKほっかいどう】 まつろはぬもの

2011-05-21 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2011年05月20日

■まつろはぬもの 松岡洋右の密偵となったあるアイヌの半生
 シクルシイ《著》
■戦前・戦中の驚嘆の裏面史
 1918年、道東のコタン(村)でアイヌ民族の母と和人の父の間に生まれた少年は、特別な教育を受け、第2次大戦下の旧満州で暗躍する諜報(ちょうほう)員となった――。本書は、あるアイヌ男性の驚くべき半生を記録した自伝である。
 神童と呼ばれた著者は、南満州鉄道(満鉄)による極秘の人材養成の対象に選ばれ、満州の教育機関などで特殊教育を受けた。そして満鉄総裁で後に外相となる松岡洋右の命を受け、大陸での日本軍の非道を探る密偵として想像を絶する過酷な体験をする。
 著者の体験談は93年に筑摩書房から「戦場の狗」の題で出版されたが、今回は少年時代の生活やアイヌ民族としての苦闘なども多く描かれた「元原稿」に近い形のものとして、著者の死後の刊行となった。
 ここに記されているのは戦前・戦中の驚嘆の裏面史だ。だが、残念なことに、これらの多くはいまだ検証されたことのない“史実”である。差別に抗し不正義に立ち向かう著者の姿勢は感動を呼ぶ。これらの史実の調査・検証が行われることを期待したい。(寿郎社・2940円)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000861105200001

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