こんにちは、さくら通りの街路樹が倒木しない様、何度も議会で訴えている石井伸之です。
本日は午前10時より市役所三階第一第二会議室で、街路樹診断についての勉強会に出席しました。
会場はほぼ満席となっており、市民意識の高さが分かります。
勉強会の進め方としては、樹木医の方々による街路樹の診断方法について詳しい説明を受けるという形で行われました。
驚きだったのは、樹木が成長しているのは、表皮の数ミリ中に入った部分だけであって、その部分が一生懸命細胞分裂しているそうです。
表皮から数ミリ奥に入った部分から中心方向と表皮の方向に成長しています。
表皮は木を守る為、中心部分の芯材は木を存立させる為だそうです。
木にとって表皮部分がめくれてしまうと、細胞分裂が出来ず、大きなダメージになってしまいます。
そして、木を腐らせる大敵は、キノコの存在です。
今回はベッコウダケとコフキダケの説明がありました。
ベッコウダケの胞子は自然界の至る所に存在しており、弱った木に付着すると萌芽して菌糸を木の奥に伸ばします。
そして、心材部分へ縦横に菌糸を伸ばし、十分な栄養を得た後に、新たな胞子を飛ばすため、木の表面に我々がよく見るキノコ(子実体)を形成するそうです。
つまり、ベッコウダケが付着していること自体が、木々にとって重大なダメージを受けていることが分かります。
ただ、キノコというのは、森林の新陳代謝にとって重要な役割を担っており、腐った木を倒し、若木の伸びるスペースを確保するという重要な役目があります。
樹木医の方々がキノコのフォローをしている部分に、自然界への畏敬の念を感じました。
そして、もう一つ驚きは「直径20センチの桜が、どのように根を張るのか」それを示した断面図です。
半径で1.4m、深さ2.1mになるとのことです。
倒木した木々は、そのようなスペースが取れない場所で、幹を伸ばした結果、根が耐えられず倒木してしまいます。
さて「国立市におけるさくら通りの状況は」というと、1960年代の写真では、直径60センチ程度のマスに桜の苗木が植えられています。
先人達に物申すことは天に唾することかもしれませんが「桜が巨木になる」という想像がされていなかったことが良く分かります。
その後は、現在の桜の診断方法の説明に移りました。
桜に細い針を貫通させ、その際の抵抗を測定して、木々の健全度を診断するというものと、音によって木の内部の空洞率を測定するものがあります。
実際にC判定となり、伐採した木々の断面からは、倒木の危険性が一目で分かります。
その後は質疑応答に移りました。
植え替えに肯定的な意見は下記の通りです。
◎長年我々を楽しませてくれた桜には申し訳ないが、倒木という最悪の事態を避ける為には、植え替えをすべき
◎ただ単純に伐採するのではなく、どうしても仕方ないものだけを伐採するという国立市の桜を愛する姿勢が伝わった
◎台風だけではなく、大地震による倒木も危惧されるので、危険な桜は植え替えをすべき
植え替えに否定的な意見としては下記の通りです。
◎まだまだ様々な方法があるので、桜を切るべきではない。
◎C判定でも樹勢を回復したものもあるので、粘り強く努力すべき
◎いろいろな手段を用いて実験して欲しい
というような意見がありました。
私としては、終始一貫して市民の皆様の生命と財産を守るという観点から、C判定となり倒木の危険がある桜は植え替えを行い、元気な桜でも風を受けて倒木しない様に、定期的な剪定作業を継続して欲しいものです。
とある方の記事にありましたが「桜が倒木して人命が失われることによって、全ての桜を国立市が失うことの無いよう、適正な診断と植え替え及び剪定作業を重ねて欲しい」との言葉が忘れられません。
勉強会の途中で、植え替えに反対する方々が感情的に国立市の部課長へ意見をぶつけていたのは残念でした。
多くの方が冷静に様々な意見や質問を伝えていましたので、その辺りは反面教師にしたいところです。
勉強会終了後、樹木医の方々に詳しい話を聞き、実際に伐採した桜に触れると、心材部分はカブトムシやクワガタが喜びそうなスポンジ状となっております。
これではあの太い幹を支えることは出来ません。
そもそもは、その細い植栽幅に桜を植えたことが大きな間違いであったことは言うまでもありません。
しかし、それを今更言っても詮無き事です。
本来であれば、全て伐採して20年後を楽しみに植え替えを進めるという方法もありますが、貴重な観光名所として考えている国立市としては、拙速な方法ではないでしょうか?
迂遠なことかもしれませんが、一本一本の桜を大切にしつつ、樹勢の回復が難しい桜については、その都度植え替えをするという方法がベターな考えかと思います。
本日の勉強会に参加してみて、樹木医と国立市の判断を支援しつつも、更に良い方法が無いか建設的な方向で考えて行きたいところです。
本日は午前10時より市役所三階第一第二会議室で、街路樹診断についての勉強会に出席しました。
会場はほぼ満席となっており、市民意識の高さが分かります。
勉強会の進め方としては、樹木医の方々による街路樹の診断方法について詳しい説明を受けるという形で行われました。
驚きだったのは、樹木が成長しているのは、表皮の数ミリ中に入った部分だけであって、その部分が一生懸命細胞分裂しているそうです。
表皮から数ミリ奥に入った部分から中心方向と表皮の方向に成長しています。
表皮は木を守る為、中心部分の芯材は木を存立させる為だそうです。
木にとって表皮部分がめくれてしまうと、細胞分裂が出来ず、大きなダメージになってしまいます。
そして、木を腐らせる大敵は、キノコの存在です。
今回はベッコウダケとコフキダケの説明がありました。
ベッコウダケの胞子は自然界の至る所に存在しており、弱った木に付着すると萌芽して菌糸を木の奥に伸ばします。
そして、心材部分へ縦横に菌糸を伸ばし、十分な栄養を得た後に、新たな胞子を飛ばすため、木の表面に我々がよく見るキノコ(子実体)を形成するそうです。
つまり、ベッコウダケが付着していること自体が、木々にとって重大なダメージを受けていることが分かります。
ただ、キノコというのは、森林の新陳代謝にとって重要な役割を担っており、腐った木を倒し、若木の伸びるスペースを確保するという重要な役目があります。
樹木医の方々がキノコのフォローをしている部分に、自然界への畏敬の念を感じました。
そして、もう一つ驚きは「直径20センチの桜が、どのように根を張るのか」それを示した断面図です。
半径で1.4m、深さ2.1mになるとのことです。
倒木した木々は、そのようなスペースが取れない場所で、幹を伸ばした結果、根が耐えられず倒木してしまいます。
さて「国立市におけるさくら通りの状況は」というと、1960年代の写真では、直径60センチ程度のマスに桜の苗木が植えられています。
先人達に物申すことは天に唾することかもしれませんが「桜が巨木になる」という想像がされていなかったことが良く分かります。
その後は、現在の桜の診断方法の説明に移りました。
桜に細い針を貫通させ、その際の抵抗を測定して、木々の健全度を診断するというものと、音によって木の内部の空洞率を測定するものがあります。
実際にC判定となり、伐採した木々の断面からは、倒木の危険性が一目で分かります。
その後は質疑応答に移りました。
植え替えに肯定的な意見は下記の通りです。
◎長年我々を楽しませてくれた桜には申し訳ないが、倒木という最悪の事態を避ける為には、植え替えをすべき
◎ただ単純に伐採するのではなく、どうしても仕方ないものだけを伐採するという国立市の桜を愛する姿勢が伝わった
◎台風だけではなく、大地震による倒木も危惧されるので、危険な桜は植え替えをすべき
植え替えに否定的な意見としては下記の通りです。
◎まだまだ様々な方法があるので、桜を切るべきではない。
◎C判定でも樹勢を回復したものもあるので、粘り強く努力すべき
◎いろいろな手段を用いて実験して欲しい
というような意見がありました。
私としては、終始一貫して市民の皆様の生命と財産を守るという観点から、C判定となり倒木の危険がある桜は植え替えを行い、元気な桜でも風を受けて倒木しない様に、定期的な剪定作業を継続して欲しいものです。
とある方の記事にありましたが「桜が倒木して人命が失われることによって、全ての桜を国立市が失うことの無いよう、適正な診断と植え替え及び剪定作業を重ねて欲しい」との言葉が忘れられません。
勉強会の途中で、植え替えに反対する方々が感情的に国立市の部課長へ意見をぶつけていたのは残念でした。
多くの方が冷静に様々な意見や質問を伝えていましたので、その辺りは反面教師にしたいところです。
勉強会終了後、樹木医の方々に詳しい話を聞き、実際に伐採した桜に触れると、心材部分はカブトムシやクワガタが喜びそうなスポンジ状となっております。
これではあの太い幹を支えることは出来ません。
そもそもは、その細い植栽幅に桜を植えたことが大きな間違いであったことは言うまでもありません。
しかし、それを今更言っても詮無き事です。
本来であれば、全て伐採して20年後を楽しみに植え替えを進めるという方法もありますが、貴重な観光名所として考えている国立市としては、拙速な方法ではないでしょうか?
迂遠なことかもしれませんが、一本一本の桜を大切にしつつ、樹勢の回復が難しい桜については、その都度植え替えをするという方法がベターな考えかと思います。
本日の勉強会に参加してみて、樹木医と国立市の判断を支援しつつも、更に良い方法が無いか建設的な方向で考えて行きたいところです。