めへへ 書感

本好きなヤギ似のワタシが 勝手な感想を綴った備忘録 (時々、他)♪

北斗: ある殺人者の回心(石田 衣良)

2013-02-01 23:07:41 | 本(まあまあ) あ行の作者

今回の石田作品は、ちと 違います。
ということで、石田センセイの新鮮な一面を 垣間見られた作品は、こちら でした。

いやぁ~~~
さすがの直木賞作家の 大センセイの力量を、改めて感じました。
IWGPシリーズ も いいけど、今回の話は これまでの概念を覆す
重いテーマと 深い内容の 大作です。

すごいですよ。 なにしろ素材が…
 虐待,ドメスティック・バイオレンス,家出,児童相談所,里親
ひいては、
 末期癌,医師の詐欺,殺人,留置場,裁判,極刑 などなど
一見しただけでも、石田センセイのただならぬ気合いが伝わってくるようです。

容姿と優秀な頭脳に恵まれながらも、ことごとく薄幸の 端爪北斗。
前半は、北斗の境遇が、あまりに残虐で 痛々しい展開となっています。

そこから、北斗が 出会った人々からの愛を受けつつ、戸惑いながらも 少しずつ本来の少年らしさを取り戻し、
やがて、最愛で心許せる本当の母親、綾子お母さんとも出会い、北斗に訪れた 最も穏やかで幸福な日々。

しかし、この後に 地獄のタイトルへと繋がっていく 後半部分・・・
と、本当に「あっ!」という間に読んでしまいます。

特に、後半の苦しい中での 新たな出会いと展開は、読み応えあり。
私は、国選弁護人さんと明日実ちゃん、
それと、北斗クンに 判決を告げた 裁判長に好感を覚えました。

と、概ねの感想は ◎なのですが…
最後の最後になっての 終わり方だけは、
(|| ゜Д゜) ハァ?  はたまた、 (;゜д゜)ポカーン 
というリアクションに陥りましたもので、
その辺で カテゴリーは、割愛させていただきました。


コメント
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