めへへ 書感

本好きなヤギ似のワタシが 勝手な感想を綴った備忘録 (時々、他)♪

不祥事(池井戸 潤)

2011-10-30 21:51:28 | 本(よかった!) あ行の作者

ぬ おぉ ぉ ぉ ぉぉーーーーーーーーーーーー(叫)
おもしろかったぁ~~~!
痛快で、気持ち良かった~♪

舞ちゃん&相馬調査役、
めちゃめちゃ いいコンビで、最初から最後まで、実に楽しませていただきました。
さすが、池井戸先生。
今、ワタシの中では、ま・さ・に 『No.1』の作家さんです♪

今回、かつて池井戸先生がお勤めされていた 銀行が舞台のものは、初めて読んだのですが、
リアルですねぇ…。 
実に、リアル。

ハタから見て、 まぁ、お仕事がら 銀行員さんの世界って、特殊は特殊だろうなぁ~・・とは想像しておりましたが…、
扱う物が 現金なだけに、絶えず 神経が張り詰めた世界で、
それでいて接客業だから、そーゆー面でも神経すり減らされて…
夜も遅いし、 本当に頭が下がる思いです。

それだけ、シビアな世界がテーマなのですが、 痛快な美人行員= 狂咲… ならぬ 花咲舞チャンと、
一見 穏やかだけど 相当なキレ者上司の調査役のおかげで、 さまざまな深刻なトラブルが、
実にテンポよく解決されていき、「スカッ!(爽)」とするエピソードばかりで、
何だか読むと元気になれます。

トラブル毎に (概ね)1話完結(と言うより、解決)仕立ての、全8編からなっていますが、
ワタシが特に気に入ったのは、「腐魚」と「荒磯の子」でしょうか。
池井戸先生の演出の上手さに、あっぱれ!のストーリーとなっております。

それぞれ環境は異なれど、“報酬を得る” ということは、ラクなわけがありません。
また、直接お給料を稼ぐ当の本人だけでなく、それを脇でを支えるご家族にだって、大変なコトがあるでしょう…。
生活していくということは、立場が違っても 皆それぞれに悩んだり、壁にぶつかったりすることがあるものです。

そんな時に、この本を読むと、なんだか 前向きになれそうだと、ワタシは強くお薦めいたします!
痛快な読後感だけでなく、池井戸マジックには いろいろな色彩が宿っていますよ。

奥が深い小説をお書きになる、ものすごい力量の作家さんだと、つくづく感服いたしております。
どっかで、サイン会があったら、上京して お姿を一目 拝んでみたい~! と真剣に思うほど、
池井戸文学に惚れ込んでいます。 (はぁと)
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我が家の問題(奥田 英朗)

2011-10-28 21:37:21 | 本(まあまあ) あ行の作者

大人気作家の 奥田 英朗 先生 ♪
しかし、あいにくワタシは、あの 超人気でドラマにもなってしまった “伊良部Dr.シリーズ” や、こちら などが、
イマイチ肌に合わず・・・
(ダンナは、「おもしろいじゃん!」って言うのですが…)
大人気作家さんと言えど、完全に “対象外” だったのです。

し・か・し!
このたび、いい意味で、裏切られました。(笑)
いやぁ、…
おもしろかった。

奥田先生= 男性なのに、女性の心理を よ ぉ ぉーーく わかっていらっしゃる。 (驚)
この本は、むしろ、結婚前&就職前の 女子大生の方々に 読んでいただきたい! と 強くオススメします。
言わば、これから 待ち受けている人生の 参考書に匹敵するかもしれない…
ふっふっふ。 (← おばさんとしては、いろんな意味で含み笑い…(汗))

あ、 そうそう、
大変 ご立派な専用サイトが、こちら に。
すごっ… ! (驚)
(やっぱり、奥田先生= 超大物作家さんなんですね~。 ← 失礼…(汗))

全6編からなる短編集で、どれもおもしろいのですが、
ワタシは 特に 「夫とUFO」と「里帰り」が、気に入りました。
こんなによく出来た妻は、同性として 尊敬しちゃう~!
(実際、ワタシの身近にも ↑と 似ている、まさに良妻賢母の見本のよーな友人が おりまして、
 夫婦して尊敬している次第…。  ごいす~!)

とにかく、登場人物が みなさん“いい人” ばかりなのが、救われます。
奥田先生の良さに 改めて気付いたワタシとしては、居てもたってもいられず、
速攻で 同シリーズの こちら を借りてきました。
へへへ
楽しみ~ ♪
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チヨ子(宮部 みゆき)

2011-10-26 21:41:15 | 本(うーん…) ま・や・ら・わ行の作者

う~~~ん・・・
全4編からなる短編集ですが、特に…  別に…
宮部先生でなくても・・・ と、正直思ってしまいました…。

元々、ワタシは、宮部作品は 全制覇の (こーゆー人、多いですよね。)
知らず 知らずのうちに 宮部文学にハマっちゃった、にわかファンなので。
実際、もっと もっと 他にもおもしろい宮部作品は、あまたあるので、
今回の短編集が とりわけ◎! というほどのことでは ないかな~ (汗)。

でも、タイトルにもなっている 「チヨ子」が、いちばん気に入りました。
宮部センセイが あとがきにも書かれていますが、着ぐるみ好き だったとは…(驚)。
ぷぷぷぷ… ^m^
親近感 (?)

ワタシも かつて(以前の職場で)若かりし頃に、 何度か着用したので…
体験した人だけが わかる、あの閉塞感と 尋常でない蒸し暑さ にも勝る
リピーターになってしまうほどの快感 ♪ (笑) 
(でも、小学生は、本気でキックとかパンチしてくるので、こっちとら マジで痛かった…。)

あ、
ちょうど「チヨ子」は、こちら に あらすじが紹介されていました。
ほのぼの。

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YOU!(五十嵐 貴久 )

2011-10-24 21:52:23 | 本(普通) あ行の作者

まぁ、好みは人それぞれだと思いますが、
ワタシは まぁ、なかなか… まずまずな感想でしょうか。
(なにしろ、若者たちが キラキラしている“青春もの” が単純に好きなので…。)

でも、アマゾンさん を覗いてみたところ、
結構、こき下ろされていますねぇ・・・(汗)

高校卒業した世代の若者が、“ダンスのプロを目指す”という同じ目標に向かう、
ダンサーの卵たち。
タイトルにもなっている(?)主人公= 小沢 優
に偶然巻き起こった オーディション → 男所帯の寮生活 → 芸能界…(?)
へと繋がる 一連の青春ストーリーです。

登場人物は、過酷なオーディションを勝ち抜いてきた ダンスに特に秀でた少年ばかりなのですが、
そんなエリート達も、寄り集まれば 決して順風満帆とはいかず、
もがき苦しみながら より「上」を目指すしかない、厳しい世界です。

そんな中で、優は 技術的にも抜きん出ていて、周りのライバルから一目置かれる存在。
しかし、一方では とてつもなく大きい秘密と悩みを抱えている事情があり、
これがストーリーの鍵を握っているんですねぇ~。

ま、
実際には、(ちょっと 無謀…?!)と思わせる所もボチボチありましたが、
頭を使わないで サラっと読めるマンガのような1冊でした。
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原稿零枚日記(小川 洋子)

2011-10-22 21:45:01 | 本(うーん…) あ行の作者

ぐ ぅ ぅ ぅぅ ~~~~~(汗)
ちょっと、今回は ダメでした… 小川ワールド。
私の感覚では、こーゆー 内容の読書に ついて行くことが できません 。 。 。

読み進めれば、だんだん 小川ワールドにトリップできるのかと思いきや、
典型的な “白黒ハッキリつけたい” 気質のワタシ… (汗)
あいにく、 こーゆー げいじつてき な作風は、受容れることができない感性でして…
本当に すみません。

詳しい内容については、こちら をどうぞ。 (逃)・・・

でも でも …
非現実的でも、こーゆーの は、大好きでして♪
昔(… 汗) 散々ハマったんですけどね。

それにひきかえ、小川ワールドは、なんか 特殊で ・ ・・ 
(ファンタジーというのとも違うし…)
読んでて、脳ミソが ユルユル していく気持ち悪さ(← 表現力もなくて すみません。)
にノックダウン (>_<)

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家族の分け前(森 浩美)

2011-10-20 21:57:24 | 本(まあまあ) ま・や・ら・わ行の作者

さて、やっと借りられました。
なにしろ、森先生の家族シリーズは、よみやすくて とってもイイ話ばかりなので、
人気が高くて・・・。

でも、毎回感心させられるのですが、本当に 描写がお上手なんですよね、森先生。

今回は、全8編の作品集ですが、
ある時は、正社員になることにこだわって職を探し求める 若き青年だったり、
またある時は、離婚後、両親の助けを借りながら、幼い娘を育てていくキャリアウーマンだったり、
また、それぞれの 年取った親だったり…

今回、あとがきにも書かれていますが、ちょうど こちらの発刊準備を進められている最中に
あの、3.11の大震災が起こったそうです。
その時に、森先生が連絡を取られた多くの方々が、まずは 開口一番
「そちらは、大丈夫ですか…?」
と、相手を心配する言葉をかけられたとのこと。
自らが被災しているにもかかわらず…。

この あとがきは、大変深いです…。
自分自身の記憶をたどってみると、 確かに…  自分もそうでした。
森先生は、こうした何気ない 人間の“情” に 普段から敏感でいらして、
それらを ひとつひとつ 大切に扱っていらっしゃるがゆえに、
素敵な作品を生み出されるのですね。

また、今回のタイトル=「分け前」とは、
家族で分け合うことによって、持ち分を減るのではなく、増やすということ
なのだと…。
確かに、どの作品も これが根底になっていて、それぞれの事情を抱えながらも
“家族” ならではの心の繋がりが描かれています。

今回は、中でも、「それでも鳥は空を飛ぶ」が 気に入りました。
まだ 小学5年生なのに、翼くん、 すっごくイイ奴 なんです。
本当に、こんな ステキな男の子、身近にいるかも・・・ と思いながら、母性本能をくすぐられました… (笑)。 
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お別れの音(青山 七恵)

2011-10-18 22:04:08 | 本(うーん…) あ行の作者

う ぅーーーー~ん ・ ・ ・(唸)

ところどころ、
おぉ、 素晴らしいわ! この言い回し、 とか
こう来たか… 上手いなぁ~~  とか
思わず 称賛! するところは、あるのですが…   が…、
なんだか、 だんだん 作品が出るにつれて、お力を落とされています…??
もしかして…

と、正直なところ 感じてしまいます…。
時折、 ピカッ ☆ とキラ星のごとく 才能を感じさせるのに、
総括すると ちょっと残念だなぁ ・・・ と思ってしまいます…。

しかし、書評が こちら に載っておりました。
す、 すごい… 

お書きになったのは、作家の 稲葉真弓 先生 ですが、
(も、 申し訳ありません。(汗)
 ワタクシ、稲葉先生を存じ上げないのです… 
 ひゃぁ~~  ごめんなさい(滝汗))

にもかかわらず、 むしろ ワタシは (かんじんの本 本体よりも)こちらの書評に 衝撃を受けました。
が が がが がびょーーーーん!
プロって、すごい!

稲葉先生の 表現の深さ,感受性, そして、人に伝えようとする 言葉の演出… と言うか、
“人に読ませる文章” というプロならではの「風格」でしょうか…(?)
このようなところを 率直に感じた次第です。


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県庁おもてなし課(有川 浩)

2011-10-16 22:00:01 | 本(うーん…) あ行の作者

うーーーーーーーん・・・
いきなり 水を差します。

こりゃあ、ダメだ…。
はっきり言って、駄作。
(断っておきますが…、
 そもそも、ワタシは有川作品の大・大ファンです…。)

<影の声>
 有川先生~、 も、申し訳ありません…
 いきなりのこきおろし で 。 。 。
 未熟者のたわごとと お捨て置き下さいませ…(滝汗)

ちょっと・・・(汗)
題材が題材なだけに、かなり私情が入ってしまうことは 置いといて… と、
図書館戦争シリーズ』 に似たパターンでしょうか…。
いわゆる、“職務遂行しつつも 芽生える職場恋愛傾向” ってヤツですね…。
はぁ… (ため息)

でもですねぇ…
ほんっと、県庁とか役所を題材に 小説って む・ず・か・し・い! と思ひます…。
うーーーーん…

やっぱり、有川先生の余りある才能は、大好きで大泣きしちゃった これ とか 純粋に大好きな こっち とか、はたまた こちら とかとか…
(もぅ、 たくさんあり過ぎて 書けましぇーーん。= ワタシは、有川ファン。 ほんまでっせ (汗))
で 発揮していただきたい!(← 声大)

とにかく、今回は 読んでいて なんだか心がザラザラしちゃいました(= 胸クソ悪かった…)。
す、すみません… もう ここいら辺で やめときます (汗)。

ちなみに実在する同組織の様子は、こちら ですって。
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「また、必ず会おう」と誰もが言った。(喜多川 泰)

2011-10-14 22:14:31 | 本(うーん…) か・さ行の作者

ついに、予約の順番が回ってきました。
なにしろ、相当 話題になった こちらの本。

どこにでもいるような フツーの高校生(和也)が ひょんな事から、
東京 → 熊本(自宅)へ帰る途中、出会った素敵な人々とエピソードなのですが…

うーーーーーーーーーん・・・(唸)

確かに、いいんですよ…。
とーーっても大事なことを教えてくれた 川崎の田中さん から始まって、
田中さんの愛する息子が勤める美容室の店長さん(木原さん)
  ↓
交番の若いおまわりさん(太田さん)
  ↓
トラック運転手の柳下さん
  ↓
和田先生(お医者さん)
・・・ と、この辺りまでは、結構 純粋なイイ話だなぁ~ と思って読み進めておりました。

…が、
なんだか、数々の魅力的な人達 と、彼らが和也にもたらしてくれた 暖かいハート
せっかくの良い材料が、なんだか 横滑り~~~ って感じにまとまっているような…。

フォローも あまりに素っ気なさ過ぎて、ちょっとがっかり…。

どうして、このような “ちょっと 上っ面を舐めた” だけの小説(?)が
話題を呼んだのかが、理解できませんでした…。
思いっ切り辛口で、ごめんなさい。

このような傾向だったら、ワタシは 山本甲士さんの こちら とか こっち の作品の方を
推奨いたしマス。
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誇り(今野 敏,東 直己,堂場 瞬一)

2011-10-12 21:54:39 | 本(普通) か・さ行の作者

警察小説3編からなる短編集でした。

1.今野 敏 「常習犯」
2.東 直己 「猫バスの先生」
3.堂場 瞬一 「去来」

いずれの物語も とりあえずは、ハッピーエンド ということで、うまくまとまっていますでしょうか。

これは、読む人の好みで どれが№1か 分かれそうですねぇ…。
ちなみに、ワタシは、いちばんシンプルですっきりとまとまっている 今野作品が 気に入りました。

そっか~
捜査一課というのは、警察ものに最も描かれる課で、花形の刑事さん集団というイメージが…。
殺人をはじめとする凶悪犯罪を扱う課だというのは、あまりに有名ですね。

これに対して、盗犯を扱うのが 捜査三課ですか…。
知らなかった…。
ということで、捜査一課に比べると マイナーな三課にスポットを当てたのが、今回の作品です。

印象的なのが、三課の犯人=窃盗犯 ということで、
刑務所を出たり入ったりを繰り返す、リピーターが多い…
言うなれば、“プロ”だという一説でした。

すなわち、刑事さんとも顔なじみどころか、窃盗の現場で手口の特徴を見ただけで、
ベテラン刑事には 「これは、ヤツの仕業だな…」 とわかってしまうそうな。
また、ドロ警(=泥棒 VS 警察)という関係ではあれど、長い歴史を経るにつれて
信頼関係に近い間柄になってしまう… というのも、何だかわかるような…。

この部分を取り上げた 捜査1課 VS 3課 という筋立てになっていて、
ちょっと “情”を匂わせた イイ話でした。

あと、今回、ビックリしたのが、 こないだ観た映画 の原作者が、
東先生だったのですね。
よ、読まなくっちゃ!
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