西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

「薄い」情報を「濃くする」能力

2010-08-04 | 思いつきから仮説へ
現代は、様々な情報に満ち溢れている。「情報エントロピー」という言葉があるかどうか知らないけれど、熱力学で言うように、熱い熱はやがて広く薄く拡散して低くなってしまうように「濃い」情報もやがて拡散して「あるかなきかに」なってしまうのではないか。

しかし、人間には「薄い」情報を「濃くする」特別の能力があると思わざるを得ない。

例えば、出会ったある人の沢山聞いた中での一言が、聞く別のある人の心に響いて長く記憶に残り、それをバネ、テコとして関連情報を意識的に集めて「一大体系」に育つこともありうるのである。

最近、別に入っている地域SNSのフレンドの一人が「木簡に関する絵本」を作ろうと熱心に情報を集め勉強されているさまをSNS上で見させていただいて、こちらも大いに勉強になるのだが、木簡に書いてある「断片情報」が、大きな物語の中で要石になりうることも理解できた。しかし、それには「断片」を「断片に留めさせない」大きな構想力が絶えず働いている必要があるだろう。

考古学の恐竜や旧人などの骨の「断片」から全体像を組み立てることも同じだ。

とすると、記憶の断片も、「育てる」「つなげる」観点に立てば、重要な情報なのではないか。一寸したことから全体を推し量る能力を鍛えていこう。

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