西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

正倉院展と町の活性化

2006-10-06 | 地域居住学
第58回正倉院展が10月24日から11月12日で、奈良国立博物館で行われる。私は、毎回とは言わないが何度も行って、「宝物」が良くぞ残ってきてくれたものだ、と思う。ところで、「国立博物館」は独立法人化して観客増に力を入れ、努力が実って実際に増えている。ところが、収入が増えた分、より内容を充実させるのに使うのではなく、黒字だからと政府予算が減らされる、という馬鹿げたことが起こっている。そのために入館料を上げざるをえない、とのこと。ロンドンの博物館、美術館のように「入場無料」に、とまでここで言わないが、日本の文化・学術政策はどうなっているのだろう、と憤りを感じる今日この頃、皆さん如何お過ごしですか。
さて、昨日、奈良女子大に行った時、「現代GP」の部屋で「はじまりは正倉院展」というパンフレットを貰った。今度の正倉院展にあわせて、やってくる観客に、すぐ帰るのではなく奈良の他の場所、商店街等にも足を運んでもらい、駅と博物館の線部分だけでなく、町全体を面的ににぎやかにしていこうという企画である。「はじまりは正倉院展」で「途中は奈良の町々」そして「おわりは帰宅満足感」であろうか。いずれも奈良国立博物館をスタートとし、1時間から半日コースまで多様なモデルコースが設定してあり、お帰りは近鉄奈良、JR奈良となっている。スタンプラリーもある。特製の「正倉院文様のふろしき」が貰えるかも・・。混むのでマイカーはやめて公共交通手段で来て下さい、ということだ。パンフレットは奈良国立博物館を出るときに貰えるのでお忘れなく。こういう企画は商店街を含め町の活性化の一助であろう。それを調査研究している大学も協力している訳だ。
(写真は57回展示の平螺鈿八角鏡)

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