西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

群建築(シリーズ建築)と地域居住

2006-10-05 | 地域居住学
今日から奈良女子大での非常勤の講義「地域居住学Ⅱ」が始まる。奈良女子大での講義もこれが最後であろう。シラバスを確認して、受講者を確かめるため少し早めに行った。非常勤講師室の郵便受けに少し郵便が溜まっていたが、中に大阪の歌 一洋さんからの封書があった。歌 一洋の「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋をつくる会」への入会の誘いである。一口三千円/年と言う。歌さんとは何処かで一度くらい会ったのではないか。近畿大学の建築出身の建築家、私より少し若い、団塊の世代か。現在は近畿大学の芸術学科教授である。歌さん自身、徳島県の出身で子供の頃から「お遍路さん」を見てきているようだ。ふと私の奈良女の同期で一緒に定年退職した高木由臣さん(元・理学部長、生物寿命の研究)も徳島県出身で、退職後に八十八ヶ所回りたいと言っていたがどうなっただろう。で、来ていた資料に2001年12月から今までに設計し造った小屋17軒の小さな写真と位置図があったので興味深く見た。
これらを見ながら「頭」は横に働いた。こういうことなら、芭蕉の奥の細道中継鑑賞小屋、東海道五十三次の現代的宿泊所、司馬遼太郎の街道を行くを行くためのポイント等の「群建築(シリーズ建築)」も提起できるのではないか、と思った。このことを、講義の最初に話して、「水平思考」が大事、私の話を聞いていても、別に「飛ばす」頭の働きが大事、と念を押しておいた。で、喋りながら、更に「思いつき」は飛んで、イギリスの「グランド・ツアー」の中継地構想とか「シルク・ロード」を行く休憩地構想とかを言って見た。まったく別のことだが、奈良町での「奈良学に関する大学セミナーハウス群」という「群建築(シリーズ建築)」も思い浮かんだ。地域における「集会所群システム」も後で昔言っていたな、と思い出した。一度、四国に行ったら「ヘンロ小屋群」を見てみたい。そして、群建築(シリーズ建築)というコンセプトを強く提起し定着させていきたい。(写真は、第一号のヘンロ小屋)



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