西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

NHKTV「止められますか地方の衰退」

2007-05-19 | 地域居住学
3時間番組、菅総務大臣も参加、菅さんは例の「故郷納税制度」の提案者(秋田県出身)でもある。
討論参加者は、ゴリゴリの市場主義者(学者の一部)もいるし(経済的に力があるのだから東京一極集中も仕方ない、衰退の地方を国は支えなくても良いとの意見)、地域主義者(住民がいる限り支えるべし、住民代表の多く)もいる。視聴者への簡単なアンケートで、(1)地方衰退は、問題だ81%、仕方がない19%、(2)地方衰退防止を、国が支える必要あり79%、必要なし21%だ。まあ8割位が、「東京一極集中は拙く、地方も重視すべし」である。地方自治の一里塚かな、と思う。
東京一極集中が拙いのは、人間が、脳や心臓だけでなりたっているわけではなく、手足もあり、他の多くの部分(臓器)全体で成り立っているのと同じことだ。日本は東京だけで成り立っているのではなく、地方に生産、生活しつつ森林、農地、海岸域など空間管理をする人達がしっかりいないと日本列島全体が崩れるのである。
で、後半では、コンパクト・シティ是か非かの議論があり、非賛成が過半を占めているようだった。これには、コンパクト・シティの理解の仕方に依存しているようだった。私の理解では、コンパクト・シティとは「歩いて何事も出来る町づくり」であり、住む所、働く所、楽しむ所、その他公共施設や商業施設等が、全て歩いていける所に立地しているリッチな町なのである。

平安女学院大、新設2学部開設記念式典

2007-05-19 | 2005年4月以降(平女、高槻、学研都市等)
本日、平安女学院大学京都本部で新設2学部(国際観光学部、生活福祉学部)の開設記念式典があった。山岡景一郎理事長・学長の挨拶の後、伊吹文明文科相の来賓挨拶があった。伊吹さんは、普通は文科相は全国何処の大学へも「挨拶」などには行かないことになっているが、理事長との25年にもわたる付き合いから今日は個人として来た、と言ってから挨拶した。(文科省のお膝もとの東大すら行っていないようだ。)さすが政治家、原稿なしである。同志社中学時代、キリスト教に触れた体験を、今日の聖公会の平安女学院でのチャプレンのお祈りに重ねている。(嵯峨野高校、京大経卒、大蔵省から政治家、1938年生)二つの学部は時宜に適っているが全国で同じ傾向なので両学部長はユニークさを出すためしっかり、と言われた。福祉分野にも詳しく、バリヤフリーの建物のことにも触れられた。で、大学では、専門馬鹿より、色々な人と話が出来る分厚い教養(Liberal Arts)を身につけることが大切と言われたが、それはそうだろうな、と思った。